草本 野の花

ガガイモ

  • 学名…Cynanchum rostellatum (Turcz.) Liede & Khanum
    Synonym:Metaplexis japonica (Thunb.) Makino
  • 和名…ガガイモ(蘿藦)
  • 科名…キョウチクトウ科
  • 属名…イケマ属
  • 原産国…日本、中国、朝鮮半島、ロシア
  • 花色…淡紅紫色、白色
  • 草丈(つる性)…8mまで

ガガイモとは

ガガイモは、日本、中国、朝鮮半島、ロシアに分布するキョウチクトウ科イケマ属の多年草です。
日本では北海道から九州に分布しており、日当たりの良い原野に自生しています。

※かつてはガガイモ科カガイモ属に分類されていましたが、ガガイモ科はキョウチクトウ科に統合されました。
また、ガガイモ属は研究の結果、現在イケマ属に含められています。


ガガイモの花期は8月~9月。
花期になると、上部の葉の付け根から花序を出し、多数の花を咲かせます。
花序には通常13~20個の花が付きます。

▼ガガイモの花序

花は直径約1㎝、花冠が5裂して外側に湾曲しています。
内側には毛が密生します。

▼ガガイモの花

中心にあるのはずい柱です。

※ずい柱(ずいちゅう)…雄しべと雌しべが合着して棒状になったもの。

▼ガガイモのずい柱

ずい柱の中心からは柱頭が付き出しています。
柱頭はよじれ、花冠から長く突出します。

▼ガガイモの柱頭

ガガイモの花粉は塊り状になっており(花粉塊)、柱頭の基部にあります。
花粉塊は蓋のような付属物で隠れています。

▼ガガイモの葯の付属物の様子

花冠は薄紅紫色。
白い花を付けるものもあり、シロバナガガイモと呼ばれます。

▼シロバナガガイモ


果実は長さ8~10㎝、幅2㎝の紡錘形の袋果(たいか)。
表面にはいぼ状の突起があります。

※袋果(たいか)…一本の線で裂開する袋状の果実。一つの心皮からなる。

▼ガガイモの果実

果実は熟すと縦に裂開し、種子が零れます。
種子は扁平な楕円形で、先端に長い毛があり風で運ばれます。

▼ガガイモの種子


葉は対生し、長さ5~10㎝の長卵形で、先が尖り、基部は心形になります。
裏側は白味を帯びます。

▼ガガイモの葉の様子

つる性で、最大8m程度まで伸びます。
茎を切ると白い乳液が出ます。

▼大きく成長したガガイモ

イモと名前に付きますが、根に芋ができるわけではありません。
地下茎を伸ばして増えます。

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