多年草・宿根草 観葉植物

ムラサキゴテン

育て方のポイント

ムラサキゴテンの育て方早見表

ムラサキゴテンは、濃い紫色の葉と茎を楽しむツユクサ科の多年草です。 日当たりがよいほど葉色が濃くなり、半日陰では緑色を帯びやすくなります。 乾燥には比較的強い一方、過湿による根腐れを起こしやすいため、水はけよく育てるのがポイントです。

分類
多年草・観葉植物
開花期
7月~10月
花色
ピンク~淡紫色
草丈
40cm~60cm。茎が横に広がることもある
日照
日なた。よく日に当てると紫色の葉色が鮮やかになる
適した場所
日当たりと水はけのよい場所
水やり
やや乾燥気味に管理。鉢植えは表土が乾いてから水やりをする
肥料
春と秋に少量。多肥では徒長しやすい
植え付け
4月~9月中旬
植え替え
鉢植えは1~2年に1回。根詰まりしたら株分けもできる
摘心・切り戻し
伸びすぎたら株元に1~2節残して切り戻す
冬越し
寒さに弱い。霜を避け、寒冷地では室内に取り込む
増やし方
挿し芽、株分け。挿し芽は比較的簡単
病害虫
ナメクジ、アブラムシ、カイガラムシなどに注意

育て方のコツ: ムラサキゴテンの美しい葉色を保つには、十分な日照が大切です。 日陰では葉が緑色を帯びやすくなります。 水のやりすぎを避け、茎が間延びしたら切り戻して新しい芽を出させます。

ムラサキゴテンの基本情報

  • 学名…Tradescantia pallida (Rose) D.R.Hunt
  • 和名…ムラサキオオツユクサ(紫大露草)
  • 別名…ムラサキゴテン、セトクレアセア
  • 科名…ツユクサ科
  • 属名…ムラサキツユクサ属
  • 原産国…メキシコ
  • 花色…ピンク
  • 草丈…40cm~60cm
  • 日照…日なた
  • 難易度…星
  • USDA Hardiness Zone:10 to 11

ムラサキゴテンとは

ムラサキゴテンは、メキシコ東部・沿岸地域原産のツユクサ科ムラサキツユクサ属の多年草です。
メキシコ固有の植物で、自生地ではあまり栽培されることはありませんが、美しい葉色を持つことから観賞用として様々な地域で栽培されています。

ムラサキゴテンは現在ムラサキツユクサ属に分類されていますが、以前はセトクレアセア属に分類されていたため「セトクレアセア」の名前で呼ばれることもあります。

日本へは1955年に渡来しています。
和名はムラサキオオツユクサ(紫大露草)。


ムラサキゴテンの花期は7月~10月。
花期になると、分枝した茎の頂部にピンク色の花を咲かせます。
花は直径2cm程度の3弁花。

▼ムラサキゴテンの花

雄しべは6個、雌しべは1個。
雄しべの葯は黄色、花糸の基部には細かい毛が生えています。

▼ムラサキゴテンの雄しべと雌しべ

花は昼には萎んでしまう一日花ですが、最盛期の夏場には毎日数個の花を咲かせます。


葉は互生し、長さ7~15cm、幅1.5~3cmの狭長楕円形でやや多肉質。
基部は鞘状になって茎を抱きます。

▼ムラサキゴテンの葉の様子

葉の表面は細かい軟毛で覆われており、雨露を弾き、光の当たる角度によって葉色が変化します。

茎はよく分枝して、草丈40~60cm程度に成長します。
美しい紫色の葉を一年を通して楽しめるため、カラーリーフや観葉植物としても利用されます。

▼成長したムラサキゴテン

主に流通するのは園芸品種のパープルハート(Tradescantia pallida ‘Purple Heart’)やパルプレア(‘Purpurea’)、葉に斑が入るパーフルハートバリエガタ(‘Purple Heart Variegata’)などです。

耐暑性が高く強健な性質で、育てやすい植物です。
耐寒性はあまり高くなく、冬越しには-1℃以上の気温が必要になります。
霜に当たると枯れてしまいますが、根が生きていれば春に再び芽吹きます。

※葉や茎の汁で皮膚が刺激されることがあります。
肌が弱い方は、切り戻しや株分けの際に手袋を着用すると安心です。

ムラサキゴテンの近縁種

ムラサキゴテンが属するムラサキツユクサ属は、熱帯アメリカを中心に約70種が分布しています。
大半の種は雑草ですが、観賞用に栽培されるものもあります。

観賞用として栽培されているムラサキツユクサ属の植物には本種の他、以下のようなものがあります。

ムラサキゴテンの育て方

ムラサキゴテンの育て方

栽培環境

日当たりが良く、水はけの良い場所が適しています。
半日陰でも育ちますが、葉色が薄くなって緑色を帯びやすく、本来の濃い紫色を楽しみにくくなります。
生育期は、できるだけ日当たりのよい場所で育てます。

ムラサキゴテンの葉が緑になる原因

ムラサキゴテンの葉が緑色を帯びてきた場合は、日照不足が主な原因として考えられます。
半日陰でも育ちますが、日照時間が短いと本来の濃い紫色が薄くなります。

美しい葉色を楽しむには、できるだけ日当たりのよい場所で育てます。
室内で育てる場合も、明るい窓辺など十分な光が入る場所を選びます。

日陰で長く育てた株を急に強い直射日光へ移すと葉が傷むことがあるため、 日照不足の株は数日~1週間ほどかけて徐々に明るい場所へ移動します。

冬越し

耐寒性はあまり高くなく、霜や強い凍結には弱い植物です。
暖地では軒下などで冬越しできることもありますが、寒冷地では鉢植えを室内へ取り込みます。

庭植えの場合は、鉢上げをするか、挿し木苗を作って冬越しをさせます。
室内ではよく日の当たる場所で、乾燥気味に管理してください。

中国地方(最低気温-3℃、積雪無し)の筆者宅では、戸外の軒下で冬越しをしています。

水やり

庭植えの場合は、ほぼ降雨のみで大丈夫です。

鉢植えの場合は、用土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。
乾燥に強く、過湿な環境で根腐れを起こしやすい性質です。
水のやりすぎに注意してください。

肥料

庭植えの場合は、春と秋に緩効性化成肥料を株元に置き肥してください。
鉢植えの場合も同様で、春と秋に緩効性化成肥料を施します。
または、4月~6月、9月~10月の生育期に、液体肥料を10日に1回程度施してください。

肥料が多いと徒長して草姿が乱れるので、注意してください。

植え付け、植え替え

適期は4月~9月中旬です。

植え付け

庭植えの場合は、水はけが悪いようなら用土に腐葉土を混ぜ込んで水はけの良い環境を作ります。
必要に応じて、元肥として少量の完熟堆肥を混ぜ込みます。

鉢植えの場合は、市販の草花用培養土も使えますが、川砂を2割ほど混ぜると水はけが良くなり、根腐れの心配が少なくなります。
または、赤玉土(小粒)5・腐葉土3・川砂2などの水はけの良い配合土を使ってください。

植え替え

鉢植えの場合は、根詰まりを起こすと生育に影響するので、1~2年に一度、植え替えを行ってください。
一回り大きな鉢に植え替えるか、株分けを行います。

庭植えの場合は、特に植え替えの必要はありません。

伸びすぎたムラサキゴテンの仕立て直し

ムラサキゴテンは生育旺盛で、放っておくと茎が長く伸びて株姿が乱れます。
茎が間延びしたら、株元から1~2節程度を残して切り戻します。

切り戻した部分から新しい脇芽が伸びるため、再びコンパクトな株姿になります。
春の生育初期に茎の先端を摘心しておくと、枝数が増えてボリュームのある株に育ちます。

切り取った元気な茎は挿し芽に利用できるため、冬越し用の予備株を作っておくのにも向いています。

増やし方(株分け、挿し芽)

株分けと挿し芽で増やすことができます。

株分け

大きく育った株は、株分けで増やすことができます。
適期は4月~9月の生育期です。
掘り上げた株の根鉢を軽く崩し、ハサミなどで切り分けて植え付けてください。
ムラサキゴテンの茎や根はすぐにポキッと折れてしまうので、扱いには注意してください。
株分け後は、半日陰の場所で1~2週間ほど育て、新しい根が出てきた頃に日なたに移動します。

挿し芽

適期は5月~9月です。

茎を4~5節の長さで切り取って挿し穂にします。
下の節の葉を取り除き、水揚げをしてから挿し木用土に挿してください。
明るい日陰で水を切らさないように管理して、発根を待ちます。

病気・害虫

ナメクジ

柔らかい新芽を好んで食害します。
ナメクジによる食害があれば、キラキラと光る粘液のようなものが付着することが多いので、比較的簡単に判断することができます。
食害を見つけた場合は、夜間に見回って捕殺するか、専用の薬剤で駆除してください。

よくある質問

ムラサキゴテンのよくある質問

ムラサキゴテンを育てるときによくある疑問をまとめました。 葉が緑になる原因、切り戻し、冬越し、水やり、挿し芽などを確認しておきましょう。

ムラサキゴテンの葉が緑になるのはなぜですか?

葉が緑色を帯びる主な原因は日照不足です。 ムラサキゴテンは半日陰でも育ちますが、日当たりがよいほど紫色の葉色が濃くなります。 葉色が薄くなってきた場合は、少しずつ日当たりのよい場所へ移動します。

ムラサキゴテンが間延びしたらどうすればよいですか?

茎が長く伸びて草姿が乱れたら切り戻します。 株元から1~2節程度を残して切ると、脇芽が伸びて再びまとまりのある株になります。 春に摘心しておくと枝数が増え、ボリュームのある草姿に育ちます。

ムラサキゴテンは冬越しできますか?

ムラサキゴテンは寒さにあまり強くありません。 暖地では軒下などで冬越しできることがありますが、霜に当たると地上部が傷みます。 寒冷地では鉢植えを室内へ取り込むか、秋までに挿し芽苗を作って室内で冬越しさせます。

冬に地上部が枯れたらもう枯死していますか?

霜や低温で地上部が枯れても、根が生きていれば春に再び芽吹くことがあります。 地上部が枯れた場合は、傷んだ茎を切り取り、株元を乾燥気味に管理して春の芽吹きを待ちます。

ムラサキゴテンは水やりを多くした方がよいですか?

ムラサキゴテンは乾燥に比較的強く、水のやりすぎを嫌います。 鉢植えでは土の表面が乾いてから、鉢底から水が流れるまで水やりをします。 常に土が湿った状態になると根腐れを起こしやすくなります。

ムラサキゴテンは挿し芽で簡単に増やせますか?

ムラサキゴテンは挿し芽で増やしやすい植物です。 5月~9月頃に茎を数節付けて切り取り、下葉を取り除いて挿し木用土に挿します。 明るい日陰で乾燥させないように管理すると発根します。

ムラサキゴテンは室内でも育てられますか?

室内でも育てられますが、日照不足になると葉の紫色が薄くなり、茎も間延びしやすくなります。 室内ではできるだけ日当たりのよい窓辺に置きます。 冬は水やりを控えめにし、過湿を避けます。

  • この記事を書いた人

suzuna(すずな)

バラや季節の草花に囲まれて育ち、現在も自宅の庭でガーデニングを楽しんでいます。 植物の基本情報は、国内外の植物園・植物データベースなどを確認しながらまとめています。

-多年草・宿根草, 観葉植物
-,