多年草・宿根草

サルビア・ガラニチカ

サルビア・ガラニチカ(メドーセージ)

育て方のポイント

サルビア・ガラニチカの育て方早見表

サルビア・ガラニチカは、深い青~紫色の花と黒っぽい萼のコントラストが美しい宿根草です。 日本では「メドーセージ」と呼ばれることもありますが、本来のメドーセージとは別種です。 日当たりと水はけのよい場所でよく育ち、冬は地上部を枯らして春に再び芽吹きます。

分類
多年草・宿根草
開花期
5月~11月
花色
青、紫
草丈
60cm~150cm。大型の宿根草として花壇の後方に向く
日照
日なた。半日陰では花付きが悪くなりやすい
適した場所
日当たりと水はけのよい場所
水やり
やや乾燥気味に管理。庭植えは根付けばほぼ降雨のみ
肥料
多肥は不要。鉢植えは4月中旬~6月、9月~10月に追肥する
植え付け
4月中旬~5月
切り戻し
草丈を抑えたい場合は、生育期に軽く切り戻して草姿を整える
冬越し
耐寒温度は-5℃程度。冬は地上部が枯れ、春に再び芽吹く
夏越し
耐暑性が高く、特別な対策はほぼ不要
増やし方
株分け、挿し木。地下茎の先にできる子株でも増える
病害虫
ほとんど発生しない

育て方のコツ: サルビア・ガラニチカは丈夫で育てやすい宿根草ですが、草丈が高くなるため、植え場所には余裕を持たせます。 花付きをよくするには日当たりが大切です。 地下茎で広がるため、株が大きくなりすぎた場合は株分けで整理します。

サルビア・ガラニチカの基本情報

  • 学名…Salvia guaranitica A.St.-Hil. ex Benth.
  • 和名…ガラニチカセージ
  • 別名…メドーセージ、サルビア・ガラニティカ(グァラニティカ)
  • 科名…シソ科
  • 属名…アキギリ属(サルビア属)
  • 原産国…南アメリカ
  • 花色…青、紫
  • 草丈…60cm~150cm
  • 日照…日なた
  • 難易度…星
  • USDA Hardiness Zone:8 to 10

サルビア・ガラニチカとは

サルビア・ガラニチカは、南アメリカに分布するシソ科アキギリ属の多年草です。
分布域はブラジル、パラグアイ、ウルグアイ、アルゼンチン北部など、南米の広い地域にあり、標高1000m以下のジャングルや森林の中などに自生しています。

メドーセージという名前について

日本では本種サルビア・ガラニチカが「メドーセージ」と呼ばれることがありますが、「メドーセージ(meadow sage)」とは本来サルビア・プラテンシスの英名です。
これはかつての流通業者の誤用によるもので、現在はサルビア・ガラニチカの名前で呼ばれることの方が多くなっています。
本来の「meadow sage」であるサルビア・プラテンシスは「メドウセージ」と表記され一応の区別がされています。

園芸店や苗ラベルでは「メドーセージ」と書かれていることもありますが、黒っぽい萼と深い青~紫色の花を咲かせる大型の宿根草であれば、サルビア・ガラニチカです。


サルビア・ガラニチカの花期は5月~11月。
花期になると、茎の頂部に花序を出し、穂状に花を咲かせます。
花序は20~25cm程度の長さです。

▼サルビア・ガラニチカの花序

サルビア・ガラニチカの花序

花はシソ科の植物に多く見られる唇形花(しんけいか)です。

唇形花(しんけいか)とは、筒状に合着した花弁の先が上下2つに分かれている花のことで、この様子を口に見立て、上部を上唇(ジョウシン)、下部を下唇(カシン)と呼びます。

サルビア・ガラニチカの唇形花は長さ3~5cm程度の大きさです。
上唇はフード状で大きく、下唇は短くなり、浅く2裂しています。

▼サルビア・ガラニチカの唇形花

サルビア・ガラニチカの唇形花

萼は黒色を帯び、上下に2裂しており、下側の裂片がさらに浅く2裂しています。

▼サルビア・ガラニチカの萼の様子

サルビア・ガラニチカの萼

萼片と花序茎が黒色になるブラック・アンド・ブルー(Salvia guaranitica ‘Black and Blue’)がよく流通しています。

▼ブラック・アンド・ブルーの萼の様子

サルビア・ガラニチカ(ブラック・アンド・ブルー)

花の最盛期は夏の終わりから秋にかけてですが、長い花期の間、花は次々と開花します。
花色は、基本種の青のほか、紫色のものもあります。

▼紫色の花を咲かせるサルビア・ガラニチカ

紫色のサルビア・ガラニチカ

葉は対生し、長さ5~12cm程度のやや丸みを帯びた三角形~卵形で、縁に鋸歯があります。

▼サルビア・ガラニチカの葉の様子

サルビア・ガラニチカの葉の様子

茎は断面が四角形で、腺毛が密生しています。
花を咲かせながら草丈60~150cm程度に成長します。

▼大きく成長したサルビア・ガラニチカ

大きく成長したサルビア・ガラニチカ

耐暑性があり、丈夫な性質です。
冬は地上部を枯らして宿根し、春に再び芽吹きます。

関連図鑑

「メドーセージ」という名前は混同されやすく、日本ではサルビア・ガラニチカを指すことがあります。
ただし、本来の meadow sage はサルビア・プラテンシスです。
名前が似ているサルビアの仲間を比較すると、次のようになります。

種類 別名・流通名 特徴 花期 草丈
サルビア・ガラニチカ メドーセージ、ガラニチカセージ 深い青~紫色の花と黒っぽい萼が特徴。大型の宿根草。 5月~11月 60cm~150cm
サルビア・プラテンシス 本来の meadow sage ヨーロッパから西アジア、北アフリカに分布する多年草。高温多湿にやや弱い。 5月~7月 20cm~60cm
チェリーセージ サルビア・ミクロフィラ、サルビア・グレッギー系 赤白、ピンク、オレンジなど花色が豊富。長期間咲く。 5月~11月 40cm~150cm
アメジストセージ サルビア・レウカンサ、メキシカンセージ ビロードのような質感の花穂が特徴。秋の花壇で目立つ。 8月~11月 60cm~150cm
パイナップルセージ サルビア・エレガンス 葉や茎にパイナップルのような甘い香りがあるハーブ。 10月~11月 100cm~150cm

サルビアの仲間については下記ページにて詳しく紹介しています。

サルビア・ガラニチカの育て方

メドーセージ(サルビア・ガラニチカ)の育て方

栽培環境

日当たりが良く、水はけの良い場所が適しています。
半日陰でも育ちますが、生育が悪くなり、花付きも悪くなります。
美しい花姿を楽しむためには、よく日の当たる場所で育ててください。

冬越し・夏越し

冬越し

耐寒温度は-5℃程度です。
根まで凍るような寒冷地でなければ、そのまま戸外で冬越しが可能です。

凍結の心配がある場合は、株元を敷き藁や腐葉土などで覆い、凍結対策を施します。
鉢植えの場合は、霜の当たらない軒下などで管理します。

根まで凍ってしまうような寒冷地の場合は、室内に取り込んで冬越しをさせてください。

夏越し

耐暑性は高く、特に対策の必要はありません。

サルビア・ガラニチカの花が咲かない原因

サルビア・ガラニチカの花が咲かない場合は、日照不足、肥料の与えすぎ、株の混み合い、冬の寒さによる株の弱りなどが原因として考えられます。
日当たりのよい場所を好むため、半日陰では育っても花付きが悪くなりやすくなります。

肥料を多く必要とする植物ではないため、多肥にすると草丈ばかり伸びて花付きが悪くなることがあります。
庭植えでは基本的に控えめな施肥で十分です。

また、株が大きくなりすぎたり混み合ったりすると、風通しが悪くなり、花付きにも影響することがあります。
春の植え替え適期に株分けして整理すると、生育が安定します。

水やり

やや乾燥気味の環境を好みます。

庭植えの場合は、ほぼ降雨のみで大丈夫です。

鉢植えの場合は、用土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。
冬の間は生育が止まるので、水やりの回数を減らして、乾燥気味に管理してください。

肥料

肥料を多く必要とする植物ではありません。

庭植えの場合は、追肥の必要はほとんどありません。
他の植物と混植している場合は、他の植物の施肥に合わせて大丈夫です。

鉢植えの場合は、4月中旬~6月、9月~10月の生育期に、緩効性化成肥料、または液体肥料を施します。

植え付け・植え替え

適期は、4月中旬~5月です。

植え付け

庭植えの場合は、用土に腐葉土を混ぜ込んで水はけの良い環境を作っておきます。
さらに元肥として、少量の緩効性化成肥料を施してください。
株間は40~60cmほどあけます。

鉢植えの場合は、市販の草花用培養土を使うか、赤玉土(小粒)7・腐葉土3などの一般的な配合土に緩効性化成肥料を混ぜ込んで土を作ります。

植え替え

鉢植えの場合は、根詰まりをしていたら植え替えを行います。
根鉢を半分ほど崩し、新しい用土で一回り大きな鉢に植えてください。

増やし方(株分け、挿し木)

株分け、挿し木で増やすことができます。

株分け

適期は4月中旬~5月です。
地下茎の先に子株を作ります。
切り離して植え付けてください。

挿し木(挿し芽)

適期は5月~6月です。

元気のよい茎を20cm程度の長さに切り取って挿し穂にします。
花や蕾の付いている部分は切り落とし、下葉も取り除きます。
水揚げをした後、挿し木用土に挿してください。
水を切らさないように明るい日陰で管理して発根を待ちます。
発根して新芽が育ち始めたら鉢上げをしてください。

サルビア・ガラニチカが増えすぎる場合

サルビア・ガラニチカは地下茎の先に子株を作り、株が広がることがあります。
庭植えで大きくなりすぎた場合は、春に株分けして整理します。

スペースが限られる場所では、あらかじめ広がっても困らない場所に植えるか、鉢植えで管理すると安心です。
不要な子株は早めに掘り上げると、株姿を保ちやすくなります。

病気・害虫

病害虫の発生はほとんどありません。

よくある質問

サルビア・ガラニチカのよくある質問

サルビア・ガラニチカを育てるときによくある疑問をまとめました。 メドーセージとの名前の違い、冬越し、花が咲かない原因、切り戻し、増えすぎる場合の管理などを確認しておきましょう。

サルビア・ガラニチカはメドーセージですか?

日本では、サルビア・ガラニチカが「メドーセージ」の名前で流通することがあります。 ただし、本来の meadow sage はサルビア・プラテンシスの英名です。 混同を避けるため、現在は「サルビア・ガラニチカ」と呼ばれることも多くなっています。

サルビア・ガラニチカは多年草ですか?

サルビア・ガラニチカは多年草です。 冬は地上部を枯らして宿根し、春になると再び芽吹きます。 関東以西の暖地や温暖地では、庭植えで冬越ししやすい宿根草です。

サルビア・ガラニチカは冬越しできますか?

サルビア・ガラニチカの耐寒温度は-5℃程度です。 根まで凍るような寒冷地でなければ、戸外で冬越しできます。 凍結が心配な場合は、株元を敷き藁や腐葉土などで覆って防寒します。

サルビア・ガラニチカの花が咲かない原因は?

花が咲かない場合は、日照不足、肥料の与えすぎ、株の混み合い、冬の寒さによる株の弱りなどが原因になることがあります。 日当たりのよい場所を好むため、半日陰では育っても花付きが悪くなりやすくなります。 株が大きくなりすぎた場合は、株分けで整理します。

サルビア・ガラニチカは切り戻しが必要ですか?

草丈が高くなりやすいため、草姿を整えたい場合は切り戻しを行います。 生育期に軽く切り戻すと、脇芽が伸びて株姿がまとまりやすくなります。 冬に地上部が枯れたら、枯れた茎を地際で刈り取ります。

サルビア・ガラニチカは増えすぎますか?

サルビア・ガラニチカは地下茎の先に子株を作り、株が広がることがあります。 庭植えで大きくなりすぎた場合は、春に株分けして整理します。 スペースが限られる場所では、広がり方を見ながら植え場所を決めると管理しやすくなります。

サルビア・ガラニチカは鉢植えでも育てられますか?

サルビア・ガラニチカは鉢植えでも育てられます。 ただし草丈が高くなりやすく、根もよく張るため、大きめの鉢で育てると管理しやすくなります。 根詰まりしている場合は、春に一回り大きな鉢へ植え替えます。

ブラック・アンド・ブルーとは何ですか?

ブラック・アンド・ブルーは、サルビア・ガラニチカの園芸品種です。 黒色を帯びた萼と、深い青色の花のコントラストが美しい人気品種です。 流通量も多く、サルビア・ガラニチカとしてよく見かける品種の一つです。

  • この記事を書いた人

suzuna(すずな)

バラや季節の草花に囲まれて育ち、現在も自宅の庭でガーデニングを楽しんでいます。 植物の基本情報は、国内外の植物園・植物データベースなどを確認しながらまとめています。

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