サネカズラ

  • 学名…Kadsura japonica (L.) Dunal
  • 和名…サネカズラ(実葛)
  • 別名…ビナンカズラ(美男葛)
  • 科名…マツブサ科
  • 属名…サネカズラ属
  • 原産国…日本、朝鮮半島、台湾
  • 花色…淡黄色
  • 樹高…3m~7m(つる性)
  • 日照…日なた
  • 難易度…星
  • USDA Hardiness Zone:6 to 9

サネカズラとは

サネカズラ

サネカズラは、日本、朝鮮半島南部、台湾に分布するマツブサ科サネカズラ属の常緑つる性植物です。
日本では本州・関東地方以西から四国、九州、沖縄に分布しており、山野の林縁などに自生しています。

サネカズラの名前は、実(サネ)が美しい葛(カズラ)という意味です。
別名の「ビナンカズラ(美男葛)」は、かつて武士がツルに含まれる粘液を整髪料として使っていたことに由来しています。


サネカズラの花期は7月~8月。
雌雄異株、または同株で、花期になると上部の枝の葉腋に、小さな花を下向きに咲かせます。
花は径1.5㎝程度の大きさで、淡い黄色をしています。
花被片は8~12個あり、全てが花弁状になっています。

▼サネカズラの雄花

サネカズラの花

雄花は中心部分が赤くなっており、雄しべが球状に集まっています。
葯は白く、赤い部分は葯隔です。
※葯隔(ヤクカク)…二つに分かれた葯(半葯)の間の部分

▼サネカズラの雄花の雄しべ

サネカズラの雄しべ

雌花は中心部分が淡い緑色をしており、雌しべが球状に集まっています。

▼サネカズラの雌花

サネカズラの雌花

淡い緑色の部分は子房で、白い花柱と柱頭が子房の脇から伸びています。

▼サネカズラの雌しべ

サネカズラの雌しべ

果実は集合果で、直径2~3㎝の球形です。
11月頃に赤く熟します。

▼サネカズラの果実

サネカズラの果実

おいしそうに見えますが食用ではありません。
食べてみましたがほぼ無味で、微かに苦みとエグみがあり、美味しいと言える代物ではありませんでした。
果実を干したものは、滋養強壮、鎮咳の効果があるとして、漢方で利用されることもあります。


葉は互生し、長さ6~12㎝、幅2~6.5㎝の長楕円形から卵形です。
革質で表面にツヤがあり、縁に浅い鋸歯がまばらにあります。
葉柄は0.6~2.5㎝。
葉の縁にクリーム色の斑が入る斑入り品種も流通しています。

枝はよく分枝して、ツルは3~7mに成長します。

▼サネカズラの葉の様子

サネカズラの葉

寒さにはやや弱い性質で、関東以西の暖地での栽培が可能です。
常緑性ですが寒さで葉が赤く色付いたりり落葉することがあります。
つるが長く伸びるので、フェンスや垣根に絡ませて育てます。

花の少ない時期に、美しい果実が長い柄にぶら下がる様子には独特の趣があります

マツブサ科

サネカズラが属するマツブサ科は、マツブサ属、サネカズラ属、シキミ属からなり、約70種の植物が分類されています。
観賞用として利用される種は少なく、本種サネカズラの他ではシキミが栽培されます。

サネカズラの育て方

サネカズラの育て方

栽培環境

日当たりの良い場所を好みますが、半日蔭でも十分に育ちます。

冬越し

関東以西の暖地であればそのまま戸外で冬越し可能です。
寒冷地で育てる場合は、鉢植えにして冬場は室内に取り込みます。

水やり

庭植えの場合は、ほぼ降雨のみで大丈夫です。
鉢植えの場合は、用土の表面が乾いたらたっぷりと。
冬場はやや乾燥気味に管理します。

肥料

多くの肥料を必要とする植物ではありません。

庭植えの場合は、元肥として用土に堆肥や腐葉土を混ぜ込んでおきます。
追肥の必要はほとんどありません。

鉢植えの場合は、春と秋に緩効性化成肥料か有機肥料を株元に置き肥して下さい。

植え付け、植え替え

適期は3月中旬~4月です。

植え付け

庭植えの場合は、大きめの植穴を掘り、掘り上げた土に堆肥や腐葉土をたっぷりと混ぜ込んで下さい。

鉢植えの場合は、市販の園芸用培養土を使うか、赤玉土4・鹿沼土2・腐葉土4などの配合土を使います。
特に用土を選ぶ樹木ではないので細かく気にする必要はありません。

どちらの場合も根鉢は崩さずに植え付けて下さい。

植え替え

鉢植えの場合は、鉢の大きさにもよりますが、2~3年に一度の植え替えを行って下さい。
ミニ盆栽などの小さな盆栽鉢の場合は毎年の植え替えが必要になります。

庭植えの場合は、特に植え替えの必要はありません。

剪定

適期は2月~3月です。

剪定をしなくてもよく育ちますが、放っておくとどんどんつるが伸びていきます。
適宜剪定を行って枝を整理して下さい。
花は短い枝につき、長く勢いのある枝にはつきにくいので、不要な長い枝は1~2芽を残して切ることも可能です。

鉢植えで盆栽のように小さく育てたい場合は、まず長く伸びたつるの先を切り取ります。
残った枝の部分から新芽が伸び始めたら、3芽~4芽を残して切り取ると付け根に花がつきます。
これを毎年繰り返して、好みの樹形に仕立てます。

増やし方(挿し木、取り木)

挿し木と取り木で増やすことが出来ます。

挿し木

適期は5月~6月です。
挿し穂にはその年に伸びた枝を使います。
枝を10~15㎝程度の長さに切り取って水揚げをし、挿し木用土に挿して下さい。
水を切らさないように明るい日陰で管理して発根を待ちます。

取り木

適期は6月頃です。
昨年以前の枝を使い、枝の途中から発根させます。

枝の途中にナイフなどで切り込みを入れて樹皮を剥がします。
剥がした部分を湿らせたミズゴケなどで覆い、乾かないようにビニールを被せ、紐で上下を縛って下さい。
乾燥に注意して発根を待ちます。

伸びたツルの一部を土に埋めて発根をさせる方法も可能です。

病気、害虫

病害虫の発生はほとんどありません。

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