ガーデンシクラメンの育て方

学名… Cyclamen persicum cv.
別名… ミニシクラメン
科名… サクラソウ科
属名…シクラメン属
原産国… 地中海沿岸、北アフリカ~中近東
花色… 赤、白、ピンク、紫、複色
草丈… 10㎝~20㎝
日照… 日なた~半日蔭
難易度…
USDA Hardiness Zone:9 to 10

ガーデンシクラメンとは

ガーデンシクラメン

ガーデンシクラメンは、ヨーロッパ原産のサクラソウ科シクラメン属の多年草です。
シクラメンと言えば冬の鉢花の代表格ですが、こちらのガーデンシクラメンは比較的耐寒性が高く、戸外での栽培が可能なシクラメンの品種の系統です。

シクラメン属の植物は、地中海沿岸部を中心に24種が知られていますが、現在流通しているシクラメンの大半は、シクラメン・ペルシカム種(Cyclamen persicum)を元に品種改良された園芸品種です。
ペルシカム種を交配親として、様々なシクラメン属の種を掛け合わせて、多様な品種が作出されています。
※シクラメン・ペルシカムについてはこちらを参照ください。

その中の一つの系統がガーデンシクラメンになります。
ガーデンシクラメンが初めて世に出たのは1996年です。
埼玉県の田島嶽氏が、耐寒性のある原種との交雑によって、屋外での栽培が可能なミニシクラメンの系統を選抜し、「ガーデンシクラメン」として売り出したのが始まりです。
ガーデニングブームの到来もあり、現在では冬を彩る定番の花として広く普及しています。


ガーデンシクラメンの花期は10月中旬~3月。
花期になると花茎を長く伸ばし、花径3~4㎝程度の花を一輪咲かせます。
花茎は上部で曲がっており、花は下を向いて咲きます。

▼ガーデンシクラメンの花茎の様子

ガーデンシクラメンの花茎の様子

通常花弁は5個で開花途中に反り返り、萼を包み込むような徴的な形になります。

▼上から見たガーデンシクラメンの花

上から見たガーデンシクラメンの花

花の下側をのぞき込むと、1個の雌しべと5個の雄しべが見えます。

▼ガーデンシクラメンの雄しべと雌しべ

ガーデンシクラメンの雄しべと雌しべ

花色は赤、白、ピンク、紫、複色。
長い花期の間、花は次々と開花します。

▼赤い花を咲かせるガーデンシクラメン

赤いガーデンシクラメン

葉は根生し、ハート形で縁に細かい鋸歯があります。
葉には、白や淡い緑色、シルバーなどの不規則な斑が入ります。

▼ガーデンシクラメンの葉の様子

ガーデンシクラメンの葉の様子

株は大きくなっても草丈20㎝程度で、シクラメンに比べると小さく可憐な印象です。

▼ガーデンシクラメンの株の様子

ガーデンシクラメン

耐寒温度は-5℃程度です。
戸外での冬越しが可能ですが、強い霜や雪で葉や花が傷むことがあります。
霜や雪を避けられる軒下や木の下で育てることがポイントです。
暑さにはやや弱い性質です。

ガーデンシクラメンの育て方

ガーデンシクラメンの育て方

栽培環境

日当たりを好みますが、夏は半日蔭~日陰になる場所が適しています。
花の時期に日照が足りないと徒長して花数が少なくなってしまうので、冬場はしっかりと日光に当てて下さい。
霜に当たると花が傷みます。
霜や雪を避けられる軒下や庭木の下などで育てて下さい。

冬越し

耐寒温度は-5℃程度です。

南関東以南の地域であれば、戸外での冬越しが可能ですが強い霜に当たると花が傷み、葉色が褪せてしまいます。
鉢植えの場合は軒下などの霜が避けられる場所に移動して下さい。
庭植えの場合は、庭木の下に植えるなどの工夫が必要になります。
寒冷地の場合は、室内に取り込んで管理して下さい。

夏越し

高温多湿の環境が苦手で球根が腐ってしまうことがあります。

鉢植え

梅雨の時期になったら雨を避けられる軒下に移動して下さい。
夏場は直射日光を避けて風通しの良い半日蔭の場所で管理すると、夏越しが比較的容易になります。
夏越し中はやや乾燥気味に管理し、肥料は施しません。

葉が枯れて球根が休眠状態に入った場合は、水と肥料を完全に断ちます。
そのまま鉢で秋まで置いておいてもいいですが、掘り上げて植え替えまで涼しい場所で保管することも出来ます。

庭植え

葉が枯れてしまった場合は、球根が休眠に入っています。
水と肥料を断って、秋にまた芽吹くのを待って下さい。
掘り上げて植え替えまで球根を保管しておくことも可能です。
どうしても心配な場合は、夏越しの期間中だけ鉢上げをして管理して下さい。

どちらの場合も休眠に入った場合は、開花が遅れます。
葉をつけて夏越しをした場合は、早くから花が咲きます。

水やり

庭植えの場合は、根が張ればほぼ降雨のみで大丈夫です。
鉢植えの場合は、用土の表面が乾いたらたっぷりと。
葉や花に水がかからないよう、株元に水を注いで下さい。

肥料

庭植えの場合は、元肥として牛糞や緩効性化成肥料などを用土に混ぜ込んでおきます。
追肥は9月下旬~翌3月の間、月に1回程度、緩効性化成肥料の置き肥をします。
花期の間、花付きが悪くなるようであれば、液体肥料も併用して下さい。

鉢植えの場合も同様に、9月下旬~翌3月の間、月に1回程度、緩効性化成肥料を置き肥して下さい。
花期の間は、2週間に1回程度、液体肥料も与えます。

植え付け・植え替え

植え付け

適期は9月下旬~11月上旬です。
9月下旬になると苗が店頭に並びますが、暑さにはあまり強くないので、残暑が終わってから植え付ける方が無難です。
本格的な寒さが来る前にしっかりと根が張っていた方が、耐寒性が上がります。

庭植えの場合は、水はけが悪いようなら用土に腐葉土を混ぜ込んで下さい。
さらに元肥として、牛糞や緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。
株間は15~20㎝程度、根鉢は崩さず、球根の頂部が土から出るように植え付けて下さい。

鉢植えの場合は、市販の草花用培養土を使うか、赤玉土(小粒)6・腐葉土4などの配合土に緩効性化成肥料を混ぜて土を作ります。
庭植え同様、根鉢を崩さず、球根の頂部を土から出して植え付けて下さい。

植え替え

適期は9月頃です。

鉢植えの場合は、一年に一度、植え替えを行います。
株が休眠しなかった場合は、根鉢を1/3程度崩して一回り大きな鉢に、新しい用土で植え替えて下さい。
休眠株の場合は、球根を掘り上げて土を落とし、根を半分程度に切り詰めて新しい用土に植え付けます。

庭植えの場合も同様に、夏越しに成功したら新しい用土で植え替えを行って下さい。

花がら摘み

枯れた花や傷んだ花は早目に摘み取ります。
ハサミは使わず、付け根付近をつまんで軽く捩じって引き抜いて下さい。

増やし方(種まき)

種まきで増やすことが出来ます。
種まきは、採りまきなら12月~3月、秋まきなら9月下旬~10月が適期です。

種の採取

花後についた果実が熟すと外側の皮が剥がれてきます。
放っておくと弾けてしまうので、その前に果実を摘み取り種を取り出します。
採取した種は水洗いをし、すぐに播いて下さい。
採取の時期が遅かった場合は、水洗いした種を日陰で乾燥させ、袋などに入れて冷暗所で保管します。

種まき

種は播種箱やポットに蒔き、覆土は種が隠れる程度。
水を切らさないように管理すれば、7日~10日ほどで発根しますが、葉が出てくるまでには30日~40日ほどかかります。

病気・害虫

灰色かび病

花や葉に斑点ができ、灰色のカビが生えます。
発生した葉や花は早目に取り除いて下さい。
枯れた葉や花をこまめに摘み取って清潔な環境を保つことで、発生をある程度予防できます。
予防には殺菌剤も効果的です。

アブラムシ

新芽や蕾にアブラムシが発生することがあります。
見つけ次第対処して下さい。

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