ハナニラ(イフェイオン)の育て方

学名…Ipheion uniflorum(Syn. Tristagma uniflorum)
和名…ハナニラ(花韮)
別名…セイヨウアマナ、イフェイオン
科名…ヒガンバナ科
属名…ハナニラ属
原産国…ウルグアイ、アルゼンチン
花色…白、青、紫、ピンク、黄
草丈…15㎝~25㎝
日照…日なた~半日蔭
難易度…
USDA Hardiness Zone:5 to 9

ハナニラ(イフェイオン)とは

ハナニラ(イフェイオン)

ハナニラ(イフェイオン)は、南アメリカ原産のヒガンバナ科ハナニラ属(イフェイオン属)の球根を持つ多年草です。
分布域は、アルゼンチン、ウルグアイにあり、耕作地や道端、荒れ地などで自生が見られます。

美しい花を咲かせ、栽培が容易なことから、世界中で栽培されており、アメリカ、オーストラリア、イギリス、フランスなどで帰化植物として定着しているのが報告されています。

日本には明治時代に観賞用として渡来しており、現在では本州の関東から九州にかけての地域で帰化しています。


一般的に「ハナニラ」と言うとユニフロラム種(Ipheion uniflorum)を指しますが、近年では黄色い花を咲かせる黄花ハナニラ(Nothoscordum sellowianum)や、晩秋から白い花を咲かせるパルビフローラ(Ipheion sessile)も流通するようになっています。
両種は現在ハナニラ属ではありませんが、かつてハナニラ属に分類されていた名残で、ハナニラの仲間として販売されることがあります。


花期は品種によって異なります。
ハナニラは3月~4月、黄花ハナニラは2月~4月、パルビフローラは11月~12月です。

花期になると、葉の間から細い花茎を伸ばし、頂部に花径2~3㎝程度の花を一輪咲かせます。
花は6枚の花被片を持つ星形で、花被片の中央には淡い色合いの線が入ります。

▼ハナニラの花

ハナニラの花

雄しべは6個、長いものと短いものが3個ずつあります。

▼ハナニラの雄しべ

ハナニラの雄しべ

花色は白、青、紫、ピンク、黄色。

▼白い花を咲かせるハナニラ

白い花を咲かせるハナニラ

葉は、やや幅のある線形でニラに似ており、球根から出て10~25㎝の長さに伸びます。
葉茎にはニラに似た匂いがあり、ハナニラの名前の由来になっています。
ニラの名前が付きますが、ニラとは別属の植物で、食用ではありません。

▼ハナニラの葉の様子

ハナニラの葉

花を咲かせて、草丈15~25㎝程度に成長します。

▼ハナニラの草姿

ハナニラの草姿

植えっぱなしで手のかからない球根で、自然分球やこぼれ種でよく増えます。
春のグランドカバーとして使うことも出来ますが、夏場は地上部がなくなって休眠します。

ハナニラの属について

ハナニラはかつてユリ科ハナニラ属(イフェイオン属)に分類されていましたが、1963年にアメリカの植物学者ハミルトン・P・トラウヴによってヒガンバナ科トリスタグマ属に移すことが提案されました。

しかし2010年に発表された植物分類学の論文で、ハナニラ(Ipheion uniflorum)を含む三種の染色体が、他のトリスタグマ属の植物と明らかな相違があると指摘されました。
そのため現在では、ハナニラを再びイフェイオン属として扱うのが一般的となっています。

イフェイオン属は、世界に三種が知られており、ハナニラの他では、Ipheion sessileとIpheion tweedieanumがあり、どちらもハナニラによく似た白い花を咲かせます。
観賞用として栽培されるのは主にハナニラで、イフェイオン・セシルがまれに栽培されます。

ハナニラの主な品種

ハナニラ(Ipheion uniflorum)

ハナニラ(イフェイオン)

通常「ハナニラ」というと、本種(イフェイオン・ユニフロラム)を指します。

花期は3月~4月で、花色は薄紫色~薄青色、ピンク、白。
密植すると最盛期には花の絨毯のようにたくさんの花を咲かせます。
園芸品種では花がやや大きく青藤色の花が美しい「ウィズレー・ブルー」や、ピンクの花が愛らしい「ピンクスター」などが有名です。

イフェイオン・セシルラ(パルビフローラ:Ipheion sessile)

アルゼンチンからチリ、ウルグアイに分布するハナニラの近縁種です。
かつてトリスタグマ属に分類されていましたが、現在は再びイフェイオン属として扱われています。

花期は11月~12月で、白い花を咲かせます。
パルビフローラの名前で呼ばれていますが、Plants of the World Onlineに記載されている同義語に「Ipheion parviflora」は無く由来は不明です。

以下、Ipheion sessileの同義語(synonym)です。

  • Beauverdia recurvifolia
  • Ipheion recurvifolium
  • Tristagma leichtlinii
  • Tristagma recurvifolium
  • Tristagma sessile
  • Brodiaea leichtlinii
  • Brodiaea recurvifolia
  • Brodiaea sessiliflora
  • Brodiaea sessilis
  • Hookera sessilis
  • Milla leichtlinii
  • Milla sessiliflora
  • Triteleia leichtlinii
  • Triteleia sessilis

キバナハナニラ(Nothoscordum felipponei)

キバナハナニラ

キバナハナニラは、ヒガンバナ科ハタケニラ属の多年草です。
分布域はアルゼンチン、ウルグアイにあり、粘土質の土壌に自生しています。

花期は2月~4月。
花は鮮やかな黄色で、花被片は6個。
雄しべも6個で、花被片からやや突出します。

ハナニラと呼ばれますが、現在ではハタケニラ属(Nothoscordum)に分類されており、ハナニラとは別属の植物になります。
かつてはトリスタグマ属にも分類されていたことがあり、こちらも同義語が多数あります。

ハナニラ(イフェイオン)の育て方

ハナニラの育て方

栽培環境

日当たりが良く、水はけの良い場所が適しています。
半日蔭でもよく育ちますが、日照時間が足りないと徒長して花付きが悪くなります。
また、繁殖力も落ちてしまうので、できるだけ日当たりの良い場所で育てて下さい。

水やり

庭植えの場合は、ほぼ降雨のみで大丈夫です。

鉢植えの場合は、用土が乾いたらたっぷりと。
休眠中の夏場は、水やりをする必要はありません。

肥料

あまり多くの肥料を必要とする植物ではありません。

庭植え、鉢植えともに、元肥として緩効性化成肥料を用土に混ぜ込んでおきます。
追肥の必要はありません。

植え付け、植え替え

植え付け

適期は9月~11月です。

庭植えの場合は、水はけが悪いようなら用土に腐葉土を混ぜ込んでおきます。
さらに元肥として、緩効性化成肥料を混ぜ込みます。

鉢植えの場合は、市販の草花用培養土を使うか、赤玉土(小粒)5・腐葉土3・ピートモス(酸度調整済)2の配合土に緩効性化成肥料を混ぜ込んで土を作ります。

植え替え

適期は9月~11月ですが、数年間は植えっぱなしで大丈夫です。
鉢がいっぱいになったり、分球して増やしたい時などに植え替えて下さい。

増やし方(分球、種まき)

分球と種まきで増やすことが出来ますが、放任でもよく増えます。

分球

秋の植え替え時に球根を分割して植え付けて下さい。

種まき

種の採取

花後に種ができるので、茶色くなったら種を取り出して下さい。
採取した種は袋などに入れて涼しい場所で保管します。

種まき

適期は5月~6月です。

病気・害虫

病害虫の発生はほとんどありません。

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