多年草・宿根草 グランドカバー

ガザニア

ガザニア

育て方のポイント

ガザニアの育て方早見表

ガザニアは、鮮やかな花色と長い開花期が魅力のキク科の植物です。 日当たりを好み、日陰では花が開きにくくなるため、よく日の当たる場所で育てます。 乾燥には比較的強い一方で、多湿を嫌うため、梅雨時期は風通しと水はけに注意します。

分類
多年草、または一年草扱い
開花期
5月~10月
花色
白、黄、赤、ピンク、オレンジ、複色
草丈
15cm~40cm。花壇の前方やグランドカバーにも向く
日照
日なた。日照不足では徒長し、花付きが悪くなる
適した場所
日当たりと水はけのよい場所
水やり
乾燥気味に管理。鉢植えは用土がよく乾いてから水やりをする
肥料
春と秋に追肥。真夏は開花が鈍るため控える
植え付け
3月中旬~5月、9月中旬~10月
夏越し
暑さには強いが多湿に弱い。鉢植えは雨を避けられる場所へ移動
冬越し
耐寒温度は-3℃程度。寒冷地では室内や霜の当たらない場所で管理
増やし方
株分け、挿し芽、種まき
病害虫
うどんこ病、アブラムシに注意

育て方のコツ: ガザニアは、日当たりと水はけのよい場所で乾燥気味に育てるのがポイントです。 日照不足では花が開きにくく、徒長して花付きも悪くなります。 梅雨時期は蒸れやすいため、鉢植えは雨を避け、混み合った葉を整理して風通しをよくします。

ガザニアの基本情報

  • 学名…Gazania
  • 別名…クンショウギク、ジャノメクンショウギク
  • 科名…キク科
  • 属名…ガザニア属
  • 原産国…南アフリカ
  • 花色…白、黄、赤、ピンク、オレンジ、複色
  • 草丈…15cm~40cm
  • 日照…日なた
  • 難易度…星
  • USDA Hardiness Zone:9 to 11

ガザニアとは

ガザニアは、キク科ガザニア属の多年草、または一年草です。
ガザニア属には約20種の植物が分類されており、南アフリカ周辺に多くが分布しています。

種の大半は南アフリカとナミビアで発生しており、1種の分布域がアンゴラとタンザニアまで広がり、1種がモザンビーク南部にも発生します。

その中で一般的に栽培されているのは、ガザニア・リゲンス(Gazania rigens)とその変種、ガザニア・リネアリス(Gazania linearis)から作出された園芸品種です。
その他ハイブリッド品種も多数流通しており、園芸界ではこれらを総称してガザニアと呼んでいます。


ガザニアの花期は5月~10月。
花期になると株の中から花茎を伸ばし、花径5cm~8cm程度の頭花を咲かせます。

頭花(トウカ)…主にキク科の植物に見られる花序の形で、頭状花(トウジョウカ)とも呼ばれます。
花序は一つの花のように見えますが、2種類の花で構成されています。
中心部分の管状花(カンジョウカ)と、花弁のような舌状花(ゼツジョウカ)です。

▼ガザニアの頭花

ガザニアの頭花

ガザニアの舌状花は無性で花柱は無く、管状花は多数あり両性です。
舌状花の基部にはしばしば暗色の斑が入ります。

▼ガザニアの舌状花と管状花

ガザニアの舌状花と管状花

管状花は筒状で先が5裂しており、外側から内側へと咲き進みます。

雄性先熟で、先に雄しべが成熟した後、雌しべが伸びてきます。
雌しべの柱頭は2裂しています。

▼ガザニアの管状花

ガザニアの管状花

花色は舌状花が黄、オレンジ、白、赤、ピンクなど。
管状花が黄色~オレンジ色。

▼様々な花色のガザニア

ガザニア
ガザニア
ガザニア
ガザニア

花は日が暮れたり曇っていたりすると閉じる性質を持っています。
※園芸品種では閉じない品種も多数あります。

ガザニアの花が閉じる理由

ガザニアの花は、日が当たると開き、日が暮れたり曇っていたりすると閉じる性質があります。
夜や曇天時に花が閉じていても、株が弱っているわけではありません。

ただし、日当たりが悪い場所では花が開きにくく、花付きも悪くなります。
ガザニアをきれいに咲かせるには、よく日の当たる場所で育てることが大切です。


果実は倒卵形~こん棒形の痩果(そうか)で、長い毛があります。

※痩果(そうか)…果実の種類で、果皮が乾いて1個の種子を包み、裂開しないもの。キク科、キンポウゲ科などに見られる。

▼ガザニアの果実

ガザニアの果実

葉は根生し、形は品種により異なります。
へら状のものや羽状に分裂するもの、鋸歯があるものなど様々です。

▼ガザニアの葉の様子

ガザニアの葉の様子


葉に細かい毛が密生し、白味を帯びたシルバリーフの品種もあります。

▼シルバーリーフのガザニア・アズテック

ガザニアの葉

多湿と寒さに弱いものの、基本的には強健で、暖地では道路脇にグランドカバーとして植えられています。
真夏には花付きが悪くなりますが、秋には再び株一杯に花を咲かせます。

※本来は多年草ですが、梅雨の時期や冬の寒さで枯れることがあるため、一年草として扱われることもあります。

ガザニアの主な原種

ガザニア・リゲンス(Gazania rigens)

ガザニア・リゲンス

南アフリカ共和国に分布するガザニアの原種で、本種および後述の2つの変種を交配親として多数の園芸品種が作出されています。
和名ジャノメクンショウギク。

葉は倒卵形で裏側に細かい毛が密生しています。
花は黄色~オレンジ色で、舌状花の基部に暗色の斑点が入ります。

ユニフローラ(Gazania rigens var. uniflora)

ガザニア・リゲンス・ユニフローラ

リゲンスの変種で、南アフリカからモザンビーク南部に分布しています。

葉は倒卵形で裏側に細かい毛が密生しています。
花は明るい黄色で、舌状花に暗色の斑点がないのが特徴です。

レウコラエナ(Gazania rigens var. leucolaena)

ガザニア・リゲンス・レウコレアナ

リゲンスの変種で、南アフリカ・西ケープ州および東ケープ州の海岸付近に分布しています。

葉や茎は羊毛状の細かい毛に覆われており、白味を帯びます。
花は舌状花の基部に斑点の無い、明るい黄色。

シルバーガザニアとも呼ばれ、本種からシルバーリーフを持つ園芸品種が多数作出されています。

ガザニア・リネアリス(Gazania linearis)

ガザニア・リネアリス

南アフリカおよびレソトに分布するガザニアです。
和名はクンショウギク。

葉は線形~披針形で、分裂しません。
花は黄色~オレンジ色で、舌状花の基部内側に暗色の斑点があり、外側には暗色の縞模様が入ります。

オーストラリアやニュージーランドの他、北アメリカに帰化しています。

ガザニアの育て方

ガザニアの育て方

栽培環境

日当たりが良く、水はけの良い場所が適しています。
日当たりが悪いと徒長し、花付きが悪くなります。
日陰では花が開かないので、よく日の当たる場所で育ててください。

夏越し、冬越し

夏越し

暑さには強い性質ですが、多湿な環境が苦手です。
鉢植えの場合は、軒下などの雨を避けることができる場所に移動してください。

梅雨時期の管理

ガザニアは暑さには強い一方で、湿気の多い環境を嫌います。
梅雨時期に雨が続くと、株元が蒸れて生育が悪くなることがあります。

鉢植えの場合は、軒下など雨を避けられる場所に移動します。
庭植えでは水はけのよい場所に植え、混み合った葉を切り取って風通しをよくします。

冬越し

耐寒温度は-3℃程度です。
暖地であればそのまま対策無しで冬越し可能です。
強い霜に当たったり凍結すると枯れることがあるので、心配な場合は、株元を腐葉土でマルチングするなどの対策を施します。
寒冷地の場合は、日の当たる室内で管理してください。

冬越し中の株は、やや乾燥気味に管理します。

水やり

庭植えの場合は、ほぼ降雨のみで大丈夫です。
鉢植えの場合は、用土がよく乾いてからたっぷりと水やりをしてください。

乾燥気味な環境を好み多湿を嫌う性質です。
水のやりすぎに注意してください。

肥料

植え付け時に、元肥として用土に緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。
追肥は、春の3月~5月、秋の9月~10月に、緩効性化成肥料、または液体肥料を定期的に施します。

花期の間には次々と花をつけるので、肥料切れさせないようにします。
真夏は開花が鈍るので、肥料を施す必要はありません。

植え付け・植え替え

適期は3月中旬~5月、9月中旬~10月です。

植え付け

庭植えの場合は、用土に腐葉土を混ぜ込み、水はけの良い環境を作ります。
さらに元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。
株間は20cm程度です。

鉢植えの場合は、市販の草花用培養土にパーライトを2割ほど混ぜて水はけの良い土を作ります。
または赤玉土(小粒)5・腐葉土3・パーライト2などの配合土に緩効性化成肥料を混ぜ込んで土を作ります。

植え替え

鉢植えの場合は、根詰まりしているようなら植え替えを行います。
一回り大きな鉢に植え替えるか、株分けをしてください。

庭植えの場合は、株が込み合って花付きが悪くなるようなら、株分けを兼ねて植え替えを行ってください。

日常の管理

枯れた花をそのままにしておくと、種ができて栄養を取られるので、付け根から切り取ります。
梅雨の時期に蒸れて生育が悪くなるようなら、混み合った葉を切り取って風通しを良くしてやります。

ガザニアの花が咲かない原因

ガザニアの花が咲かない場合は、日照不足、水はけの悪さ、肥料切れ、株の蒸れなどが原因として考えられます。
ガザニアは日当たりを好むため、日照時間が短い場所では徒長しやすく、花付きも悪くなります。

また、乾燥気味の環境を好み、多湿を嫌います。
梅雨時期に株元が蒸れると生育が悪くなることがあるため、混み合った葉を整理して風通しをよくします。

花期が長く、春から秋まで次々と花を咲かせるため、春と秋は肥料切れにも注意します。
ただし真夏は開花が鈍るため、肥料は控えます。

増やし方(株分け、挿し芽、種まき)

株分け、挿し芽、種まきで増やすことができます。
種まきについては下記「種まき」の項目を参照ください。

株分け

植え替え時に、1株に3~5芽が付くように分けてください。

挿し芽

適期は3月中旬~5月、9月~10月です。

芽の先端から7~10cmほど茎を切り取って挿し穂にします。
下の方にある葉を取り除き、水揚げをしたら挿し木用土に挿してください。
明るい日陰で水を切らさないように管理して、発根を待ちます。

種まき

一代交配種(F1)では種ができないことが多いです。
また、できても発芽しなかったり、発芽しても親株と同じ性質のものは育ちません。
増やしたい場合は、挿し芽や株分けで増やします。

種の採取

花後に綿毛のついた種ができます。
花が枯れて茶色く乾いたら採取してください。
種は綿毛の元の部分に付いているので、しっかりと膨らんで熟した種だけ採取します。
採取した種は、封筒などに入れ、さらに密閉容器に入れて冷暗所で保管します。

種まき

適期は3月~4月、9月中旬~10月です。
暖地の場合は秋まきをします。

発芽温度は15℃~20℃です。
ポットに2~3粒ずつまき、覆土は種が隠れる程度。
発芽したら間引き、本葉が5~6枚程度になったら定植してください。

病気・害虫

うどんこ病

初夏や秋に発生しやすく、葉が小麦粉をまぶしたように白くなります。
日当たりと風通しの悪い環境で発生しやすい病気です。
発生した場合は、白くなった葉を取り除いてください。

アブラムシ

春先に発生しやすくなります。
見つけ次第、駆除してください。

よくある質問

ガザニアのよくある質問

ガザニアを育てるときによくある疑問をまとめました。 花が咲かない原因、花が閉じる理由、梅雨越し、冬越し、増やし方などを確認しておきましょう。

ガザニアは多年草ですか?

ガザニアは本来多年草ですが、日本では梅雨の多湿や冬の寒さで枯れることがあるため、一年草として扱われることもあります。 暖地では冬越しして、翌年も花を咲かせることがあります。 寒冷地では鉢植えにして、冬は日の当たる室内で管理すると安心です。

ガザニアの花が咲かない原因は?

ガザニアの花が咲かない場合は、日照不足、水はけの悪さ、肥料切れ、株の蒸れなどが原因になることがあります。 日当たりが悪いと徒長し、花付きが悪くなります。 よく日の当たる場所で、乾燥気味に管理するのがポイントです。

ガザニアの花が閉じるのはなぜですか?

ガザニアの花は、日が暮れたり曇っていたりすると閉じる性質があります。 これは自然な性質なので、夜や曇天時に花が閉じていても心配はいりません。 ただし、日照不足の場所では花が開きにくくなるため、よく日の当たる場所で育てます。

ガザニアは梅雨越しできますか?

ガザニアは暑さには強いですが、多湿を嫌うため、梅雨時期の管理が大切です。 鉢植えの場合は、軒下など雨を避けられる場所に移動します。 庭植えでは水はけのよい場所に植え、混み合った葉を整理して風通しをよくします。

ガザニアは冬越しできますか?

ガザニアの耐寒温度は-3℃程度です。 暖地では戸外で冬越しできることがありますが、強い霜や凍結で枯れることがあります。 心配な場合は株元を腐葉土などでマルチングし、寒冷地では日の当たる室内で管理します。

ガザニアは地植えできますか?

ガザニアは地植えできます。 日当たりと水はけのよい場所に植えるとよく育ちます。 多湿を嫌うため、雨が長く続く時期に水がたまりやすい場所は避けます。 暖地ではグランドカバーとして利用されることもあります。

ガザニアは鉢植えでも育てられますか?

ガザニアは鉢植えでも育てられます。 鉢植えでは水はけのよい土を使い、用土がよく乾いてから水やりをします。 梅雨時期は雨の当たりにくい場所へ移動し、冬は寒さが厳しい場合は室内や軒下で管理します。

ガザニアの増やし方は?

ガザニアは株分け、挿し芽、種まきで増やすことができます。 園芸品種では種ができにくかったり、種から育てても親株と同じ性質にならないことがあります。 同じ花色や葉色で増やしたい場合は、株分けや挿し芽で増やすのがおすすめです。

  • この記事を書いた人

suzuna(すずな)

バラや季節の草花に囲まれて育ち、現在も自宅の庭でガーデニングを楽しんでいます。 植物の基本情報は、国内外の植物園・植物データベースなどを確認しながらまとめています。

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