別名…ブラキカム、ブラキスコメ
科名…キク科
属名…ブラキスコメ属(ヒメコスモス属)
原産国…オーストラリア
花色…紫、ピンク、白、黄色
草丈…10㎝~20㎝
日照…日なた
難易度…

USDA Hardiness Zone:
姫小菊とは
ヒメコギクは、キク科ブラキスコメ属(ヒメコスモス属)の多年草です。
ヒメコギクが属するブラキスコメ属の植物はオーストラリアを中心に65~80種が分布する多年草、または一年草です。
大半の種はオーストラリア固有種で、一部がニュージーランド、パプアニューギニアにも分布しています。
美しい花を咲かせることから、数種がブラキカムとして流通しており、ヒメコギクもブラキカムの一品種です。
ヒメコギクは、ブラキカム・アングスティフォリア種(Brachyscome angustifolia)を元に作出された園芸品種です。
アングスティフォリア種は、オーストラリア南東部のニューサウスウェールズ州、ビクトリア州、タスマニア州に分布する多年草で、森林の開けた場所や草原などに自生しています。
ヒメコギクの花期は3月~11月。
※夏場は暑さで花が咲かなくなることがあります。
花期になると細い花茎を伸ばし、頂部に花径3㎝程度の小さな頭状花を咲かせます。
頭状花は周囲の花弁のように見える舌状花と中心部分の筒状花から成る集合花です。
▼姫小菊の花の様子
花は長い花期の間次々と開花し、最盛期には株が愛らしい花で覆われます。
花色は紫、ピンク、黄色、白。
▼姫小菊
葉は羽状で切れ込みを持ちますが、糸状に細いものからキクのような品種など、花色によって葉の形状がやや異なります。
茎はよく分枝して草丈10~20㎝程度に成長し、株は地面を覆うように広がります。
低い草丈で花を咲かせることから、寄せ植えにも多用されます。
▼姫小菊の葉の様子
丈夫な性質ですが、夏の高温多湿の環境がやや苦手です。
耐寒性はあり、関東以南の地域であれば戸外での冬越しが可能です。
姫小菊の育て方
栽培環境
日当たり良く、水はけの良い場所が適しています。
真夏の高温多湿がやや苦手な性質です。
庭植えの場合は、強い西日が当たらないよう、大きな植物の東側に植えるなど工夫をして下さい。
冬越し・夏越し
冬越し
耐寒性はそこそこあるので、軽い霜程度ならそのまま戸外で冬越し可能です。
鉢植えで強い霜に当たる心配がある場合は、霜の当たらない場所に移動します。
庭植えの場合は、株元を腐葉土などでマルチングして下さい。
地上部が枯れても根が生きていれば春に再び芽吹きます。
凍結の心配がある場合は、室内に取り込んで冬越しをさせます。
夏越し
6月~7月の梅雨の時期に、株元から10~15㎝くらいの所で切り戻しをして風通しを良くしてやります。
強い西日が当たる場所に植えている場合は遮光して下さい。
鉢植えの場合は半日蔭に移動します。
水やり
庭植えの場合はほぼ降雨のみで大丈夫です。
鉢植えの場合は、土の表面が乾き始めたらたっぷりと。
肥料
庭植えの場合は、春と秋に少量の緩効性化成肥料を施します。
鉢植えの場合は、3月~10月の生育期間中、規定量の2倍に薄めた液体肥料を、週に1回程度施します。
ただし夏場は生育が鈍るので、肥料は与えません。
植え付け、植え替え
適期は3月です。
植え付け
庭植えの場合は、用土に腐葉土を混ぜ込んで水はけの良い環境を作ります。
株間は20~30㎝程度です。
鉢植えの場合は、市販の草花用培養土にパーライトを1割ほど混ぜて水はけの良い土を作ります。
または、赤玉土(小粒)6・腐葉土3・パーライト1などの配合土を使います。
植え替え
鉢植えの場合は、年に1度、3月頃に根鉢を軽く崩して植え替えを行います。
一回り大きな鉢に植え替えるか、株が大きく育っているなら株分けを行います。
庭植えの場合は特に植え替えの必要はありません。
切り戻し
6月~7月の梅雨頃に、株元から10~15㎝くらいの所で切り戻しをして風通しを良くしてやります。
増やし方(株分け、挿し芽)
株分けと挿し芽で増やすことが出来ます。
株分け
植え替え時に、株分けを行って下さい。
または、茎が土に触れている部分から発根することがあるので、切り取って植え付けます。
挿し芽
適期は5月~6月です。
芽の先端を5㎝~7㎝程度の長さに切り取って挿し穂にします。
下の葉を取り除き水揚げをしたら、挿し木用土に挿して下さい。
明るい日陰で水を切らさないように管理して、発根を待ちます。
病気・害虫
うどんこ病
風通しの悪い環境で発生しやすくなります。
風通しを良くして、発生を抑制して下さい。
また、ナメクジの食害が時々あります。
見つけ次第、対処して下さい。