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エボルブルス(アメリカンブルー)

学名…Evolvulus pilosus
別名…アメリカンブルー
科名…ヒルガオ科
属名…アサガオガラクサ属(エボルブルス属)
原産国…南北アメリカ、東南アジア
花色…青、白
草丈…20㎝~40㎝
日照…日なた
難易度…星
USDA Hardiness Zone:8 to 11

エボルブルス(アメリカンブルー)とは

エボルブルス

エボルブルスの仲間は、南北アメリカ、東南アジアに約400種が分布するヒルガオ科エボルブルス属の植物です。
その形態は一年草、多年草、低木など多岐に渡ります。
日本にはアサガオカラクサ(Evolvulus alsinoides)など3種のエボルブルスの仲間が分布していますが、観賞用として栽培されることはありません。
園芸的に最も多く栽培されるのは、アメリカンブルーの名前で親しまれているエボルブルス・ピロサス種(Evolvulus pilosus)です。

ピロサス種は北米原産のエボルブルスで、現在流通しているアメリカンブルーのほとんどは、このピロサス種から花付きが良い個体を選抜して作出された「ブルー・デイズ(‘Blue Daze’) 」という園芸品種、またはブルー・デイズを元に品種改良された品種です。
日本へは1980年代に渡来しましたが、正しい園芸品種名が知られないままだったため、輸入業者が銘々に名前を付け、当時はかなり混乱していたようです。
現在では「アメリカンブルー」の流通名で統一されています。
「アメリカンブルー」の名前は、ブルー・デイズがハワイで作出されたことに由来し、アメリカから来た青い花という意味を持っています。

※ブラジル原産のグロメラツス種(E. glomeratus)も極まれにアメリカンブルーの名前で流通することがあります。

エボルブルスの花期は5月中旬~11月中旬。
花期になると、分枝した茎の頂部に、花径2~3㎝の小さな花を咲かせます。
花は5枚の花弁が合着した合弁花で、花弁の基部は白くなっています。
花は日中に開き、夜間や天候の悪い日には閉じますが、長い花期の間、次々と開花します。
アメリカンブルーに代表される青花が主流ですが、最近では「アメリカンホワイト」の名前で、白花品種も流通するようになりました。

▼エボルブルス(アメリカンブルー)の花

エボルブルス(アメリカンブルー)

葉は楕円形で互生し、葉茎には細かい毛が密生しています。
茎はよく分枝して地面を這うように横に広がるため、ハンギングバスケットや吊り鉢の他、グランドカバーとしてもよく利用されます。

▼エボルブルス(アメリカンブルー)の草姿

エボルブルス(アメリカンブルー)

高温乾燥に強く、夏の間も途絶えることなく花を咲かせます。
花付きがあまり良くないので株を覆うように咲くことはありませんが、盛夏の時期に咲くブルーの花は涼しげで印象的です。
寒さには弱く、霜に当たると枯れてしまいます。
本来は多年草ですが、一年草として扱うのが一般的です。

エボルブルス(アメリカンブルー)の育て方

エボルブルス(アメリカンブルー)の育て方

栽培環境

日当たりが良く、水はけの良い場所が適しています。
日陰では茎が徒長し、花が開かないことがあります。
しっかりと日の当たる場所で育てて下さい。

冬越し

耐寒性は低く、霜に当たると枯れてしまいます。
冬越しをする場合は、霜に当たらない場所で、5℃以上の気温が必要です。
秋の花が終わったら、草丈の1/2程度の高さで切り戻し、室内の日当たりの良い場所で乾燥気味に管理して下さい。

水やり

乾燥気味の環境を好み、過湿な環境が苦手です。

庭植えの場合は、ほぼ降雨のみで大丈夫です。
夏場に長く乾燥が続くようなら水やりをして下さい。

鉢植えの場合は、用土の表面がしっかりと乾いてから水やりをして下さい。
ハンギングバスケットや吊り鉢で育てている場合は、夏場は乾燥しやすいので水切れに注意します。

肥料

花期が長いので、肥料切れさせないようにします。

庭植えの場合は、元肥として用土に緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。
追肥は4月~10月までの生育期の間に、緩効性化成肥料を2か月に1回程度、施して下さい。

鉢植えの場合も同様に、元肥の他、生育期に緩効性化成肥料、または液体肥料を定期的に施します。

植え付け、植え替え

適期は3月下旬~4月です。

植え付け

庭植えの場合は、用土に腐葉土を混ぜ込んで水はけの良い環境を作っておきます。
さらに元肥として、緩効性化成肥料を混ぜ込んで下さい。

鉢植えの場合は、市販の草花用培養土を使うか、赤玉土(小粒)6・腐葉土4などの配合土に緩効性化成肥料を混ぜ込んで土を作ります。

植え替え

鉢植えで冬越しをした場合は、春に植え替えを行って下さい。
根鉢を軽く崩し、傷んだ根を取り除いたら、一回り大きな鉢に植え替えを行います。
株が大きく育っている場合は、株分けを行うことができます。

花がら摘み、切り戻し

花が終わったら、花がらを摘み取ります。

茎が伸びすぎて草姿が乱れて来たら、好みの位置で切り戻して下さい。
2週間ほどで再び開花します。

増やし方(挿し芽)

挿し芽で増やすことができます。

挿し芽

適期は5月~9月です。

茎の先端を6~7㎝程度に切り取って挿し穂にします。
下の節の葉を取り除き、水揚げをしてから挿し木用土に挿して下さい。
明るい日陰で水を切らさないように管理して発根を待ちます。

病気・害虫

高温乾燥期にハダニが発生することがあります。
ハダニは葉裏に寄生して吸汁する害虫です。
ハダニは水が苦手なので、水やりの際に葉裏に水をかけることである程度は駆除することが出来ます。
被害が拡大した場合は、薬剤で対処して下さい。

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