多年草・宿根草

シラー・ペルビアナ

シラー・ペルビアナ

育て方のポイント

シラー・ペルビアナの育て方早見表

シラー・ペルビアナは、春に青紫色や白色の花を咲かせる秋植え球根の多年草です。 耐寒性があり、数年は植えっぱなしでもよく育ち、自然分球で増えます。 梅雨頃に地上部を枯らして休眠し、秋になると再び芽吹きます。

分類
多年草・秋植え球根
開花期
5月頃
花色
青紫、白
草丈
20cm~40cm。春の花壇や植えっぱなし球根に向く
日照
日なた向き。半日陰でも咲くが、花付きは日当たりでよくなる
適した場所
日当たりと水はけのよい場所
水やり
庭植えはほぼ降雨のみ。鉢植えは表土が乾いたらたっぷり
肥料
植え付け時に元肥、花後に緩効性化成肥料を追肥
植え付け
9月中旬~11月上旬
夏越し
夏は休眠期。球根は掘り上げず、そのまま夏越しできる
冬越し
耐寒性が高く、基本的に戸外で冬越し可能
増やし方
自然分球。増えすぎたら植え替え時に分球する
病害虫
ほとんど発生しない

育て方のコツ: シラー・ペルビアナは、水はけのよい土に植え、日当たりのよい場所で育てると花付きがよくなります。 ややアルカリ性の土壌を好むため、庭植えでは植え付け前に苦土石灰を施して土壌を中和しておくと安心です。 数年は植えっぱなしにできますが、混み合って花付きが悪くなったら分球を兼ねて植え替えます。

シラー・ペルビアナの基本情報

  • 学名…Scilla peruviana L.
  • 和名…オオツルボ(大蔓穂)
  • 別名…シラー
  • 科名…キジカクシ科
  • 属名…オオツルボ属
  • 原産国…ヨーロッパ、北アフリカ
  • 花色…青紫、白
  • 草丈…20㎝~40㎝
  • 日照…日なた
  • 難易度…星
  • USDA Hardiness Zone:7 to 10

シラー・ペルビアナとは

シラー・ペルビアナは、地中海沿岸部に分布するキジカクシ科オオツルボ属の多年草です。
分布域はイベリア半島、イタリア、北アフリカに広がっており、道ばたや草原、牧草地や森林の開けた場所などに自生しています。

種小名である「ペルビアナ」はペルー原産という意味ですが、ペルーに自生はありません。
ペルビアナの名前は、17世紀スペイン南部で発見された本種がイギリスに持ち帰られた際に、「The Peru」という名の船に乗っていたことに由来します。


シラー・ペルビアナの花期は5月頃。
花期になると、花茎を真っ直ぐに伸ばして花序を出し、小さな花を多数咲かせます。
花序は円錐形の総状花序で、一つの花序には20~100個の花が付きます。

▼シラー・ペルビアナの花序

シラー・ペルビアナの花序

花は直径2㎝程度の大きさで、花被片は6個。
花被片は、基部で合着している場合もあります。

▼シラー・ペルビアナの花

シラー・ペルビアナの花

雄しべは6個、花被片の基部近くに付きます。
雌しべは1個。

▼シラー・ペルビアナの雄しべと雌しべ

シラー・ペルビアナの雄しべと雌しべ

花は花序の下から上(外側から内側)へと咲き進みます。
基本種の花色は青紫ですが、白花品種も近年流通するようになっています。

▼白い花を咲かせるシラー・ペルビアナ

白い花を咲かせるシラー・ペルビアナ

果実は直径7㎜の類球形の蒴果。
種子は少数で、熟すと黒くなります。


葉は長さ30~60㎝、幅1.5~4㎝のひも状で、上部と下部で狭くなっています。
地中には直径7㎝以下の大きな球根を持ちます。

▼シラー・ペルビアナの葉の様子

シラー・ペルビアナの葉の様子

花を咲かせながら草丈20~40㎝に成長します。

▼たくさんの花を咲かせるシラー・ペルビアナ

たくさんの花を咲かせるシラー・ペルビアナ

耐寒性があり、丈夫な性質で、数年は植えっぱなしでもよく花を咲かせ、よく増えます。
梅雨頃になると地上部を枯らせて休眠し、秋に再び芽吹きます。

シラーと呼ばれる植物

「シラー」と呼ばれる植物には、シラー・ペルビアナの他、シラー・カンパニュラータがあります。
シラー・ペルビアナとシラー・カンパニュラータを比較すると、次のようになります。

種類 特徴 花期 花色 草丈
シラー・ペルビアナ 小さな星形の花を多数咲かせる。花序が大きく、存在感がある。 5月頃 青紫、白 20cm~40cm
シラー・カンパニュラータ 釣鐘状の花を咲かせる。スパニッシュ・ブルーベル、イングリッシュ・ブルーベルとも呼ばれる。 4月~5月 青、ピンク、白 20cm~50cm

シラー・ペルビアナの育て方

シラー・ペルビアナの育て方

栽培環境

日当たりが良く、水はけの良い場所が適しています。
半日陰程度の日照でも開花しますが、花付きは日当たりに比例します。
夏の休眠期は日陰になる場所でも問題ありません。

ややアルカリ性の土壌を好みます。
庭植えの場合は、あらかじめ苦土石灰を施して土壌を中和しておいてください。

冬越し、夏越し

冬越し

耐寒性は高く、そのまま戸外で冬越し可能です。
寒冷地の場合は、葉が傷むようなら霜よけなどを設置してください。

夏越し

夏場は休眠期になります。
球根は掘り上げず、そのまま夏越しさせてください。
葉の無い間は、日陰でも問題ありません。

水やり

庭植えの場合は、ほぼ降雨のみで大丈夫です。

鉢植えの場合は、用土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。
花後に葉が枯れてきたら水やりの回数を減らし、休眠中は水を断ちます。

肥料

植え付けの際に、元肥として緩効性化成肥料を用土に混ぜ込んでおきます。
追肥は花後に、緩効性化成肥料を置き肥してください。

植え付け、植え替え

適期は秋の9月中旬~11月上旬です。

植え付け

庭植えの場合は、あらかじめ苦土石灰をまいて土壌を中和しておきます。
さらに用土に腐葉土やバーク堆肥をたっぷりと混ぜ込み、元肥として緩効性化成肥料も施しておきます。
覆土は5㎝程度、株間は20㎝程度です。

鉢植えの場合は、市販の草花用培養土を使うか、赤玉土(小粒)6・腐葉土3・パーライト1などの配合土に緩効性化成肥料を混ぜ込んで土を作ります。
覆土は3㎝程度、5~6号鉢に1球が目安です。

植え替え

鉢植えの場合は、増えすぎているようなら分球を行い、植え替えます。
庭植えの場合も、増えすぎているようなら分球を兼ねて植え替えを行ってください。

花茎切り

花が終わったら早めに、花茎の根元から切り取ってください。

シラー・ペルビアナの花が咲かない原因

シラー・ペルビアナの花が咲かない場合は、日照不足、球根の混み合い、花後の肥料不足などが原因として考えられます。
半日陰程度でも開花しますが、花付きは日当たりに比例するため、できるだけ日当たりのよい場所で育てます。

また、数年植えっぱなしにして球根が混み合うと、花付きが悪くなることがあります。
増えすぎている場合は、休眠期に掘り上げて分球し、株間を空けて植え直します。

花後に葉が残っている間は、球根に栄養を蓄える大切な時期です。
花茎は早めに切り取りますが、葉は自然に枯れるまで残しておきます。

休眠期の管理

シラー・ペルビアナは、梅雨頃になると地上部を枯らして休眠します。
葉が枯れるのは自然な性質で、球根が傷んでいなければ秋に再び芽吹きます。

休眠中は水やりを控え、鉢植えでは水を断って管理します。
庭植えでは掘り上げず、そのまま夏越しさせることができます。

増やし方(自然分球)

自然分球でよく増えます。
数年は植えっぱなしの方がよく育ちます。
増えすぎているようなら、植え替え時に掘り上げた球根を分球してください。

病気・害虫

病害虫の発生はほとんどありません。

よくある質問

シラー・ペルビアナのよくある質問

シラー・ペルビアナを育てるときによくある疑問をまとめました。 植えっぱなし、夏の休眠、花が咲かない原因、分球のタイミングなどを確認しておきましょう。

シラー・ペルビアナは植えっぱなしにできますか?

シラー・ペルビアナは、数年は植えっぱなしでもよく育つ秋植え球根です。 耐寒性があり、環境が合えば自然分球で少しずつ増えていきます。 ただし球根が混み合って花付きが悪くなった場合は、分球を兼ねて植え替えます。

シラー・ペルビアナの植え付け時期はいつですか?

植え付けの適期は9月中旬~11月上旬です。 日当たりと水はけのよい場所を選び、庭植えでは植え付け前に腐葉土やバーク堆肥を混ぜ込んで土を整えます。 ややアルカリ性の土を好むため、酸性土壌では苦土石灰で中和しておくとよいでしょう。

シラー・ペルビアナの花が咲かない原因は?

花が咲かない場合は、日照不足、球根の混み合い、花後の肥料不足などが原因になることがあります。 半日陰でも開花しますが、花付きは日当たりのよい場所の方がよくなります。 また、球根が増えすぎて混み合っている場合は、休眠期に分球を兼ねて植え替えます。

シラー・ペルビアナは夏に枯れますか?

シラー・ペルビアナは梅雨頃になると地上部を枯らして休眠します。 これは自然な性質なので、葉が枯れても球根が傷んでいなければ心配ありません。 休眠中は水を控えめにし、鉢植えでは水やりを断って管理します。

シラー・ペルビアナの球根は掘り上げた方がよいですか?

基本的には掘り上げず、そのまま夏越しできます。 庭植えでは数年植えっぱなしにして、増えすぎたり花付きが悪くなったりしたときに掘り上げて分球します。 鉢植えでは、球根が混み合ってきたら植え替えます。

シラー・ペルビアナは冬越しできますか?

シラー・ペルビアナは耐寒性が高く、基本的には戸外で冬越しできます。 寒冷地で葉が傷む場合は、霜よけを設置すると安心です。 水はけの悪い場所では球根が傷みやすいため、植え付け場所の排水性も大切です。

シラー・ペルビアナは鉢植えでも育てられますか?

シラー・ペルビアナは鉢植えでも育てられます。 市販の草花用培養土、または赤玉土、腐葉土、パーライトを使った水はけのよい土に植えます。 5号~6号鉢に1球程度を目安に植え付け、休眠期は水やりを控えます。

  • この記事を書いた人

suzuna(すずな)

バラや季節の草花に囲まれて育ち、現在も自宅の庭でガーデニングを楽しんでいます。 植物の基本情報は、国内外の植物園・植物データベースなどを確認しながらまとめています。

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