- 学名…Deutzia crenata Siebold et Zucc. f. plena (Maxim.) C.K.Schneid.
- 和名…サラサウツギ(更紗空木)
- 別名…ヤエウツギ
- 科名…アジサイ科
- 属名…ウツギ属
- 原産国…日本
- 花色…淡紅紫色
- 樹高…1m~2m
- 日照…日なた~半日蔭
- 難易度…
- USDA Hardiness Zone:5 to 8
サラサウツギとは
サラサウツギは、アジサイ科ウツギ属の落葉低木です。
ウツギの八重咲き品種で、花の外側が紅紫色になるものをサラサウツギと呼びます。
サラサ(更紗)とは、インドを起源とする、美しい文様を持つ多色染めの木綿布のことです。
インドでは色の定着の難しいとされる赤や紫の染色にいち早く成功し、大航海時代を経て世界に広がりました。
サラサ(布)の特徴は、赤や白、藍や緑など鮮やかな色彩と、動植物などをモチーフとした美しい文様です。
植物の名前にサラサと付けられるのは、美しい花色が色彩豊かなサラサの文様を連想させるからです。
「サラサ」と付く植物には他にサラサドウダン、サラサモクレンなどがあり、多くの場合、紅色と白色が混ざる花に使われます。
サラサウツギの花期は5月~6月上旬。
花期になると枝先に花序を出し、多数の花を咲かせます。
花序は長さ5~10㎝程度の円錐形で、花は下向きに付きます。
▼サラサウツギの花序
花は八重咲きで、花弁の外側が紅紫色、内側は白色となっています。
▼サラサウツギの花の様子
多数の花弁は雄しべが変化したものです。
雌しべの花柱は3~4個。
▼サラサウツギの雌しべ
雄しべが無いため、通常は結実しません。
葉は対生し、長さ4~9㎝、幅2.5~3.5㎝の先が尖った楕円形~卵状披針形です。
縁には細かい棘状の鋸歯があります。
▼サラサウツギの葉の様子
樹皮は灰色~灰褐色。
株立ちになり、樹高1~2mに成長します。
▼たくさんの花を咲かせるサラサウツギ
耐寒性、耐暑性に優れており、病害虫の発生もほとんどありません。
丈夫な性質で枝が良く伸びるので、毎年の剪定が必要になりますが、基本的に育てやすい花木です。
詳しい育て方はウツギのページを参照下さい。
関連図鑑
ウツギ属は日本では約12種が知られており、サラサウツギの他ではウツギ、ヒメウツギ、マルバウツギなどが観賞用として栽培されています。