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エニシダの育て方

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学名…Cytisus scoparius
和名…エニシダ(金雀枝)
別名…エニスダ
科名…マメ科
属名…エニシダ属
原産国…ヨーロッパなど
花色…黄、白、複色
樹高…1m~3m
日照…日なた
難易度…星
USDA Hardiness Zone:5 to 8

エニシダの特徴

エニシダ

エニシダの仲間は、ヨーロッパを中心に北アフリカ、カナリア諸島、アジアなどに約30種が分布する低木の花木です。
常緑性と落葉性の品種がありますが、一般的に「エニシダ」の名前で流通するのは、常緑性のキティスス・スコパリウス種(Cytisus scoparius)です。
美しい花を咲かせることから、ヨーロッパでは古くから庭木として植栽されてきました。
日本には17世紀後半に渡来しています。

花期は5月~6月。
1つの花は花径1~2㎝程度と小さいのですが株を覆うように花を咲かせます。
花は葉の付け根に付くか、枝先に花序を形成します。
花色は黄色、白、複色。
黄花品種の花色は特に鮮やかで、最盛期には株を覆った小さな花が輝くような黄色で庭を明るく彩ります。

葉は小さなものが多く、単葉、または3裂します。
枝は良く分枝し直立しますが、大きく育つと弓なりに下垂します。

耐寒性、耐暑性に優れ、育てやすい植物です。
剪定は込み入った箇所を間引く程度で、手間もかかりません。
丈夫な花木ですが、植物としての寿命はあまり長くないようで、突然樹勢が衰えて枯れることがあります。

エニシダの主な品種

エニシダ(Cytisus scoparius)

エニシダ

常緑性で樹高1~2mに成長します。
一般的に「エニシダ」と言うと本種を指します。
花の最盛期には花に覆われて黄金色に染まります。

シロバナエニシダ(C. multiflorus)

シロバナエニシダ

落葉性で、樹高2m~3mに成長します。
純白の花と緑の枝のコントラストが非常に美しく、園芸品種の「セッカエニシダ」は生け花の花材としてもポピュラーです。

ヒメエニシダ(C. × spachianus)

ヒメエニシダ

鉢花として広く流通します。
樹高1m程度に育ち、枝先に鮮やかな黄色の花を咲かせます。
エニシダに比べると耐寒性に劣り、冬越しには0℃以上の気温が必要になります。
暖地の場合は庭植えも可能ですが、通常は鉢植えで育てます。

ホオベニエニシダ(C. scoparius var.andreanus)

ホオベニエニシダ

1884年にフランスで発見されたエニシダで、樹高1~2mに成長します。
落葉性で、黄色の花に入る赤い斑のコントラストが特徴的です。
「アカバナエニシダ」の名前で呼ばれることもあります。
流通する多くの園芸品種の交配親となっている種です。

他にも赤い花を咲かせる品種などが流通しています。

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エニシダの育て方

エニシダの育て方

栽培環境

日当たりが良く、水はけの良い環境が適しています。
日当たりが悪いと花付きが悪くなったり、花が咲かないことがあるので、一年を通してよく日の当たる場所で育てて下さい。

マメ科の植物で移植を嫌います。
特に大きく育った株の移植は難しいので、植え場所は熟考の上で決めて下さい。

冬越し

耐寒性に優れており、東北地方以南の地域であれば、戸外でそのまま冬越しが可能です。

ただしヒメエニシダは半耐寒性の植物で、寒さにはあまり強くありません。
0℃以上の気温が保てる場所で、寒風を避けて冬越しをさせて下さい。
最低気温が0℃を下回ることがあるような地域では、室内に取り込んで管理します。
寒さで落葉することがありますが、春になれば再び茂ります。

水遣り

庭植えの場合は、根付いてしまえばほぼ降雨のみで大丈夫です。
鉢植えの場合は、用土の表面がしっかりと乾いてからたっぷりと。

乾燥気味な環境を好み、過湿な環境を嫌います。
鉢植えの場合は、梅雨の時期には雨の避けられる場所に移動して下さい。

肥料

あまり多くの肥料を必要とする植物ではありません。

庭植えの場合は、寒肥として冬の2月頃に、骨粉入りの油粕か緩効性化成肥料を施して下さい。
追肥の必要はありません。

鉢植えの場合は、春の3月と秋の9月中旬~10月中旬の間に緩効性化成肥料を株元に置き肥して下さい。

植え付け、植え替え

適期は3月中旬~4月です。
エニシダはマメ科の植物で、移植を嫌います。
植え付け、植え替えの際には根鉢を崩さず、根を傷めないように注意して下さい。

植え付け

酸性土壌を嫌います。
庭植えの場合は、植え場所にあらかじめ苦土石灰を使用して、土壌を中和しておいて下さい。
根鉢の2~3倍程度の植え穴を掘り、用土に腐葉土をたっぷりと混ぜ込んで、水はけの良い環境を作っておきます。
さらに元肥として、緩効性化成肥料、または有機肥料を植穴の底に入れて下さい。

鉢植えの場合は、赤玉土(中粒)4・日向土(中粒)4・腐葉土2などの水はけの良い配合土を使います。
元肥として鉢底に緩効性化成肥料を入れておいて下さい。

植え替え(鉢植え)

鉢植えの場合は、根詰まりを起こしてしまうので、2~3年に一度、植え替えを行って下さい。
直根性で移植を嫌います。
出来るだけ根鉢を壊さないように注意して、一回り大きな鉢に植え替えて下さい。

剪定

夏に翌年の花芽が形成されます。
剪定は花が終わり始めた頃、遅くとも7月上旬までには済ませて下さい。
夏以降に剪定を行うと、翌年の花数が減ってしまいます。

生育が早くよく分枝しますが、強剪定を行うと枯れてしまいます。
自然な趣で咲く姿が美しい樹なので、基本的な剪定は間引き剪定です。

間引き剪定

混みあっている箇所の枝を間引きます。
不要な徒長枝や内側に向かって伸びる(内向枝)、絡み枝などを、付け根から、または分枝している部分で切り落として下さい。

樹高を低く保ちたい場合は、長く伸びた枝を切り、短い枝を残すようにすると、コンパクトな樹形にまとめることが出来ます。
剪定の位置は、分枝している部分です。

増やし方(挿し木、種まき)

挿し木と種まきで増やすことが出来ます。
種まきについては下記「種まき」の項目を参照下さい。

挿し木

適期は3月~4月、6月下旬~7月上旬です。
3月~4月の場合は昨年に伸びた枝、6月下旬~7月上旬の場合はその年に伸びた枝を使います。

枝を10㎝程度の長さに切り取って挿し穂にします。
下の節の葉を取り除き、水揚げをしたら挿し木用土に挿して下さい。
明るい日陰で水を切らさないように管理して、発根を待ちます。

種まき

種の採取

花後にサヤが出来るので、秋になってサヤが黒くなったら種を採取して下さい。

▼黒く熟したエニシダのサヤ

エニシダの種

採取した種は封筒などに入れて、種まきまで冷暗所で保管します。

種まき

適期は3月~4月です。
エニシダの種は固く、そのままでは吸水しにくいので、蒔く前に80℃のお湯に30分程度浸しておきます。

移植を嫌うので、種は大きめの鉢に1~2粒ずつ点蒔きし、覆土は2~3㎜程度に薄く被せます。
発芽までは半日蔭で水を切らさないように管理して下さい。
発芽後は日なたに移し、本葉が出てきたら元気な苗を残して間引いて下さい。

病気・害虫

病害虫の発生はほとんどありませんが、コガネムシによる葉の食害が発生することがあります。
食害が発生した場合は、樹を揺するとコガネムシが落ちてくることがあるので、駆除して下さい。

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