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ロータス・ヒルスタス【ブリムストーン】

  • 学名…Lotus hirsutus ‘Brimstone’
    Synonym:Dorycnium hirsutum ‘Brimstone’
  • 別名…ロータス・ブリムストーン、ドリクニウム・ヒルスタス ‘ブリムストーン’
  • 科名…マメ科
  • 属名…ミヤコグサ属
  • 原産国…地中海沿岸地域、西アジア
  • 花色…白
  • 草丈…30㎝~60㎝
  • 日照…日なた
  • 難易度…星
  • USDA Hardiness Zone:8 to 10

ロータス・ヒルスタス【ブリムストーン】とは

ロータス・ヒルスタス・ブリムストーン

ロータス・ヒルスタスは、ヨーロッパ、北アフリカに分布するマメ科ミヤコグサ属の常緑亜低木です。
分布域はポルトガルからトルコ、シリア、イスラエルまでの地中海周辺地域、北アフリカのアルジェリア、リビアにあり、日当たりの良い草原や斜面の、水はけの良い土壌に自生しています。

美しい葉を持つことから観賞用として栽培されており、数種の園芸品種がありますが、日本で流通するのは明るい葉色が美しい品種「ブリムストーン(‘Brimstone’)」です。


ロータス・ヒルスタス・ブリムストーンの花期は5月~7月。
花期になると、枝の頂部に4~10個の花を散形状に付けます。

▼ロータス・ヒルスタス・ブリムストーンの花

ロータス・ヒルスタス・ブリムストーンの花序

花はマメ科の植物に多く見られる蝶形花(ちょうけいか)です。

※蝶形花(ちょうけいか)…左右対称で蝶の形に似た花
花弁は5個あり、それぞれ名前が付いている。
上部で反り返った旗弁(きべん)1個、左右1個ずつの翼弁(よくべん)、下側2個の舟弁(しゅうべん)の計5個。

▼ロータス・ヒルスタス・ブリムストーンの蝶形花

ロータス・ヒルスタス・ブリムストーンの蝶形花

萼は先が細く5裂しており、毛が密生しています。

▼ロータス・ヒルスタス・ブリムストーンの萼

ロータス・ヒルスタス・ブリムストーンの萼

花は白色で、淡いピンク色の筋が入ることもあります。

▼ロータス・ヒルスタスの花

ロータス・ヒルスタス・ブリムストーンの花

果実は円筒形で、赤褐色に熟します。

▼ロータス・ヒルスタスの果実

ロータス・ヒルスタスの果実

葉は5枚の小葉を持つ複葉で、葉柄の基部に付く2枚は托葉(たくよう)状で、他より小さくなっています。

※托葉(たくよう)…葉の基部付近に付く葉的な器官。芽生えの時に葉を保護する役目を持つ。

小葉は倒卵形~先の尖った楕円形です。

▼ロータス・ヒルスタスの葉の様子

ロータス・ヒルスタス・ブリムストーンの葉の様子

葉茎には細かい毛が密生しているため、全体がシルバーグリーンに見えます。
葉は触ると柔らかい手触りをしています。

新葉はクリームイエローの明るい葉色をしており、枝先から変化する葉色のグラデーションが非常に美しい植物です。
品種名であるブリムストーンとは硫黄の意味で、若葉の葉色に由来しています。

▼ブリムストーンの新葉の様子

ロータス・ヒルスタス・ブリムストーンの新葉の様子

耐寒性は高く、常緑で冬越しします。
枝はよく分枝して横に伸びるため、ヨーロッパではグランドカバーとして使われています。
環境が合えば生育旺盛でよく広がりますが、日本の気候が合わないのか突然枯れることがあります。
挿し木株を作っておくと安心です。

ロータス・ヒルスタス【ブリムストーン】の育て方

ロータス・ヒルスタスの育て方

栽培環境

日当たりが良く、水はけの良い場所が適しています。
過湿な環境が苦手なので、風通しが良いと最適です。

冬越し、夏越し

冬越し

耐寒温度は-10℃程度です。
暖地、温暖地では対策無しで冬越し可能です。
その他の地域では、防寒対策を施すか、室内に取り込んで冬越しをさせます。

夏越し

蒸れに弱い性質の植物です。
花が終わったら梅雨前に短めに丸く切り戻しを行って下さい。
鉢植えの場合は、雨の当たらない軒下などに避難します。

水やり

庭植えの場合は、根付いた後はほぼ降雨のみで大丈夫です。
鉢植えの場合は、用土が乾いたらたっぷりと。
乾燥気味の環境を好むので、水の遣りすぎには注意して下さい。

肥料

庭植え、鉢植え共に、春と秋に緩効性化成肥料を適量、置き肥して下さい。

植え付け、植え替え

適期は、3月~5月、10月です。
移植を嫌う性質です。
植え付け、植え替えの際は、根鉢を崩さないようにして下さい。

植え付け

庭植えの場合は、水はけが悪いようなら腐葉土を混ぜて水はけの良い土壌を作ります。
鉢植えの場合は、市販の草花用培養土を使うか、赤玉土(小粒)6・腐葉土3・パーライト1などの配合土を使います。

植え替え

鉢植えの場合は、根詰まりをしているようなら植え替えを行います。
根鉢を崩さずに、一回り大きな鉢に植え替えて下さい。

庭植えの場合は特に必要ありません。

切り戻し、剪定

花後に切り戻しを行う他、蒸れ防止と下葉の成長のために定期的に剪定を行います。
株元まで木漏れ日が届くように適当に小枝を間引いて下さい。
常に風通しの良い状態をキープすることで、蒸れから枯れることを防ぎます。

増やし方

挿し木で増やすことが出来ます。

挿し木

適期は4月中旬~6月です。
枝の先端から10㎝~15㎝程度を切り取って挿し穂にします。
一番下の節の葉を取り除いたら水揚げをし、葉を取り除いた節が土に埋まるように挿し木用土に挿して下さい。
明るい日陰で水を切らさないように管理して発根を待ちます。

移植を嫌うマメ科の植物なので、定植の際は根を傷めないように気を付けて下さい。

病気・害虫

病害虫の発生はほとんどありません。

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