ガーデニングの図鑑

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ニセアカシアの育て方

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学名…Robinia pseudoacacia
和名…ニセアカシア
別名…ハリエンジュ
科名…マメ科
属名…ハリエンジュ属
原産国…北アメリカ
花色…白、ピンク
樹高…10~25m
日照…日なた
難易度…星
USDA Hardiness Zone:3 to 8

ニセアカシアの特徴

ニセアカシア

ニセアカシアは、北アメリカ原産のマメ科ハリエンジュ属の落葉性高木です。
元々は、アメリカからカナダ東部に連なるアパラチア山脈の北東部であるアレゲーニー山脈に分布する樹木でしたが、美しい花を咲かせることから多くの地域で植栽され、現在ではアメリカ、カナダの他に、南米やヨーロッパ、アジアなどの温帯地域で広く帰化植物として定着しています。

日本には1873年に導入され、街路樹や公園樹として利用される他、庭木や防風林として全土に広く普及しています。
ただ、成長が非常に早く、元来の生態系を乱す恐れが強いことから侵略的外来種ワースト100に選定されており、一部の地域では伐採作業が行われています。
その一方で、本種は蜂蜜の優良な蜜源植物であり、また、要注意外来生物に選定された科学的根拠が証明できないとして保護を訴える動きもあります。

ニセアカシアの花期は5月~6月。
花期になると伸びた枝の葉の付け根から、総状花序を出し、花径2㎝程度の花を多数咲かせます。
花序は長さ10~15㎝程度で下垂し、花はマメ科の植物に多く見られる蝶形花です。
花には芳香があり、天ぷらなどにして食べることが出来ます。
基本種の花色は白ですが、園芸品種にはピンク色の花を咲かせる品種もあります。

▼ニセアカシアの花

ニセアカシア

花後には、サヤに入った種が実ります。

▼ニセアカシアの種子

ニセアカシア

葉は奇数羽状複葉で、小葉は楕円形または卵形で、葉先にわずかな窪みがあり、枝に互生します。

▼ニセアカシアの葉

ニセアカシア

葉の付け根には一対のトゲがあり、ハリエンジュの別名はこのトゲに由来しています。
エンジュに似たトゲのある木という意味です。

▼ニセアカシアのトゲ

ニセアカシア

幹には縦に走る深い割れ目があり、樹高10~25m程度に成長します。
大木になると幹の直径は60㎝を優に超えます。

▼ニセアカシアの幹

ニセアカシア

耐寒性に優れており、強健な性質です。
根には根粒菌が共生しており、空気中の窒素分を取り込んで養分として宿主に供給しています。
そのため、やせ地や砂地でもよく育ちます。
成長が非常に早く高木になるので、植栽には十分なスペースが必要になります。
根が張ると一年で2~3m程度は成長し、若い枝は台風などの強風に弱く、折れたりします。
庭木として植栽する場合は、毎年、あるいは年に数度の剪定作業が必須になります。

株が充実して大きくなると、伸びた根の先から芽が出てきます。
また、こぼれ種からもよく発芽します。
花も葉も美しく大きな魅力を持った樹木ですが、しっかりと管理することが出来ないようであれば、植栽しない方が無難です。

ニセアカシアとアカシア

ニセアカシアは、導入された当初アカシアと呼ばれていましたが、後に本来のアカシア(マメ科ネムノキ亜科アカシア属)が導入されたのに伴って、ニセアカシアの名前で呼ばれることになりしまた。
そのため両種は混同されることも多くあります。
蜂蜜の女王と呼ばれるアカシアの蜂蜜の蜜源はニセアカシアであり、白秋の「この道」に歌われる「あかしやの花」はニセアカシアの花です。

ニセアカシアの名前は、小種名のpseudoacaciaから来ており、「pseudo」は偽の、「acacia」はアカシアという意味です。
ただ、ニセアカシアとアカシアはどちらもマメ科の樹木ですが、葉は同じ羽状複葉でもアカシア属の植物は偶数羽状複葉で小葉は小さく、かなり印象が異なります。
また、アカシア属の植物は、マメ科の中でも蝶形花を付けない一群であり、花の形状もかなり異なります。

なぜ小種名に「ニセのアカシア」と付いたのか、由来についての詳細は不明です。

ニセアカシアの主な品種

フリーシア(Robinia pseudoacacia ‘Frisia’)

ニセアカシア フリーシア

Photo credit: wallygrom via Visual hunt / CC BY-SA

オランダで作出された園芸品種で、ニセアカシアの代名詞とも言える品種です。
新芽は美しい黄金葉で、庭木としてよく利用されます。
夏にはやや緑を帯びますが、秋になると黄色く黄葉します。

パープルローブ(Robinia pseudoacacia ‘Purple Robe’)

ニセアカシア パープルローブ

Photo credit: wlcutler via Visual hunt / CC BY

ハナエンジュとも呼ばれるヒスピダ種(R. hispida)との交雑種です。
樹高10m程度に成長し、淡い赤紫色の花を咲かせます。
性質はニセアカシアと大差ありません。

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ニセアカシアの育て方

ニセアカシアの育て方

栽培環境

日当たりさえ良ければ、幅広い環境に適応します。
やせ地や砂地でもよく育ちます。

大きく育つので広いスペースが必要です。

冬越し、夏越し

耐寒性、耐暑性があり、特に対策の必要はありません。

水遣り

根付けば降雨のみで大丈夫です。

肥料

マメ科の植物の根には根粒菌が共生しており、空気中の窒素分を取り込んで養分として宿主に供給しています。
肥料を施す必要はありません。

植え付け

適期は落葉期の12月~3月です。

根鉢の2~3倍の植穴を掘り、用土に腐葉土を混ぜ込んで水はけの良い土を作ります。
植え付けたら水やりをしっかりとして、土を馴染ませます。
若木の内は幹が曲がりやすいので、しっかりと添木をしておきます。

剪定

落葉期の剪定

樹高を抑えたり、大きく樹形を整える剪定は、厳冬期を避けた落葉期に行います。
枝には鋭いトゲがあるので、作業の際には注意して下さい。

大きく伸びて樹形を乱している枝を切り、混み合っている箇所を間引いて全体の樹形を整えます。
樹高を低く抑えたい場合は、好みの高さで枝を切り落とします。
萌芽力が強く、太い枝を切っても芽吹きます。
芽が見えているようなら、その芽のすぐ上で剪定して下さい。

目指す樹形をしっかりとイメージして、残す枝、切り落とす枝を決めて下さい。
写真などを参考にするとイメージしやすいと思います。

初夏の弱剪定

枝の成長が早く、風を受ける面積が広いと風で枝が折れやすくなります。
台風シーズンの前に、伸び過ぎた枝などを軽く剪定しておきます。

増やし方(種まき)

種まきで増やすのが簡単ですが、フリーシアなどの園芸品種は美しい葉色は出ません。
マメ科の植物は挿し木が難しいため、園芸品種の繁殖は困難です。

種まき

花後にサヤが出来るので、秋になって熟したら種を採取して下さい。
サヤは種が熟すと自然に弾けるので、落ちている種を拾っても大丈夫です。

採取した種は、赤玉土や鹿沼土などの土に蒔き、軽く覆土します。
水を切らさないように管理して、発芽を待って下さい。

※ニセアカシアの種には、すぐに発芽するものと、長期間休眠に入るものがあります。
親株の性質に由来するので、春になっても発芽しない場合は、長期休眠性の種の可能性が高いです。

病気・害虫

カミキリムシ(テッポウムシ)

株元や幹の途中におがくずのようなものが落ちていたら、幹の中にカミキリムシの幼虫が潜んでいます。
放っておくと樹が弱ったり枯れてしまったりするので、早目に駆除して下さい。
幹に開いている穴から薬剤を注入するか、針金などを突っ込んで補殺します。
薬剤の場合は、駆除の確認のため、新しいおがくずの発生に注意して下さい。

アメリカシロヒトリなどの毛虫

アメリカシロヒトリ、マイマイガなどの毛虫が葉を食害することがあります。
見つけた場合は、早めに薬剤などで駆除して下さい。

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