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ヒイラギナンテンの育て方

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学名…Berberis japonica(Mahonia japonica)
和名…ヒイラギナンテン(柊南天)
科名…メギ科
属名…メギ属
原産国…中国、台湾
花色…黄色
樹高…1.5~2m
日照…日向~半日蔭
難易度…星
USDA Hardiness Zone:6 to 8

ヒイラギナンテンの特徴

ヒイラギナンテン

ヒイラギナンテン(Berberis japonica)は、中国、台湾、ヒマラヤに分布するメギ科メギ属の常緑性低木です。
小種名が「japonica(日本の)」となっていますが、日本に自生種の分布はなく、江戸時代初期に渡来しており、以来、庭木や公園樹として広く栽培されています。

メギ属の植物は、中国、ヒマラヤを中心に約600種が分布しており、日本にはメギ(Berberis thunbergii)の他、メギの仲間である数種の植物が自生しています。
随分と姿形が異なりますが、メギの近縁種ということになります。

ヒイラギナンテンの花期は3月~4月。
花期になると枝先に、数本の総状花序を出し、小さな黄色い花を多数咲かせます。
花は花序の根本の部分から咲き進み、花序は通常下垂します。
花は花径7mm前後で、外側の萼片と内側の花弁それぞれ6枚から形成されており、6個の雄しべの中心には太い雌しべがあります。
雄しべには刺激が加わると動く性質があり、指で触れると花の内側に向かってキュッと動きます。
これは蜜を求めてやって来た昆虫に、効率良く花粉を付けるための性質です。
同じような性質を持った植物には、同属のメギの他、夏花壇の定番であるマツバボタンなどがあります。

▼ヒイラギナンテンの花

ヒイラギナンテン

花後には丸い果実を実らせ、果実は初夏に暗藍色に熟し、白い粉を吹きます。

▼ヒイラギナンテンの果実

ヒイラギナンテン

葉は羽状複葉で、小葉には鋭い鋸歯があります。
ヒイラギナンテンの名前は、この葉がヒイラギによく似ており、ナンテンのように複葉であること、ナンテンのような果実を実らせることに由来しています。
葉は常緑で落葉しませんが、冬になると寒さで赤褐色に色づき、紅葉しているように見えます。
枝はあまり分枝せず、地際から数本の枝を出して株立ちになり、樹高1.5~2m程度に成長します。

▼紅葉したヒイラギナンテンの葉

ヒイラギナンテン

耐暑性に優れた、育てやすい植物です。
病害虫の発生もほとんどありません。
寒さにはやや弱い性質のため、庭植えの場合は東北地方以南の地域で植栽可能です。

メギ属とヒイラギナンテン属

メギ属は、中国、ヒマラヤを中心に約600種が分布する、メギ科の大半を占める巨大な属です。

そのメギ属において、ヒイラギナンテンのように葉が羽状複葉となる種は、かつてヒイラギナンテン属(Mahonia)として区分されていました。
しかし、近年の研究でメギ属に含まれることが分かり、現在ではメギ属に分類されています。
ただ一部の研究者の間では、ヒイラギナンテン属をメギ属に加えることに否定的な意見も根強くあり、新しく出版された書籍の中でもヒイラギナンテン属として記載されている場合があります。

ヒイラギナンテンの主な品種

ホソバヒイラギナンテン(Berberis fortunei)

ホソバヒイラギナンテン

Photo credit: peganum via VisualHunt / CC BY-SA

中国に分布するヒイラギナンテンの近縁種です。
ホソバヒイラギナンテンの名前の通り、葉が細いのが特徴です。
秋に黄色い花を咲かせ、果実は春に熟します。
冬になっても紅葉せず、緑葉のままです。
成長が非常に遅い樹木ですが、樹高2m程度に成長します。

ナリヒラヒイラギナンテン(B. confusa)

ナリヒラヒイラギナンテン

中国に分布するホソバヒイラギナンテンの近縁種です。
ホソバヒイラギナンテンよりさらに細い葉を持ちます。
花は秋に咲き、春先に果実が熟します。
樹高2m程度に成長します。

ヒイラギナンテン・チャリティー(Berberis × media ‘Charity’)

ヒイラギナンテン チャリティー

Photo credit: wlcutler via Visualhunt.com / CC BY

ヒイラギナンテンとマホニア・ロマリィフォリア種(Mahonia lomariifolia)の交配による園芸品種です。
ロマリィフォリア種は中国、ビルマ、台湾に分布するヒイラギナンテンの仲間で、長い花穂を持つため、幾つかの園芸品種の交配親となっています。

本種チャリティーもその一品種で、花穂の長さは30㎝にも及びます。
花期は12月~1月で、鮮やかな黄色の花穂が見事な品種です。
マホニア・チャリティーの名前で流通することがあります。

他にも数は多くありませんが、数種の園芸品種が流通しています。

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ヒイラギナンテンの育て方

ヒイラギナンテンの育て方

※花期は品種によって異なります。
剪定する場合は、花後すぐに行って下さい。

栽培環境

日なたから半日蔭の場所に適応します。
基本的には日当たりを好みますが、半日蔭の場所でも育ちます。
暗い日陰でも育ちますが、徒長し花もあまり咲きません。

やや湿り気のある場所を好むので、西日が当たるような場所は避けて下さい。

冬越し、夏越し

冬越し

東北地方以南の地域であれば、そのまま戸外で冬越し可能です。

夏越し

夏場に強い西日があたるような場所では、葉が黄変することがあります。
鉢植えの場合は、半日蔭程度の日照の場所に移動して下さい。

水遣り

庭植えの場合は、ほぼ降雨のみで大丈夫です。
鉢植えの場合は、用土の表面が乾いたらたっぷりと。 

肥料

庭植え、鉢植えともに、冬の1~2月の間に、寒肥として緩効性化成肥料や、固形の油粕を株元に施します。

植え付け、植え替え

適期は春の3月~4月、秋の9月~10月です。

植え付け

庭植えの場合は、用土に腐葉土や完熟堆肥を混ぜ込んで、水はけの良い環境を作っておきます。
根鉢の2倍程度の植穴に、植え付けた後はたっぷりと水やりをして、土を馴染ませてください。

鉢植えの場合は、赤玉土6・腐葉土3・完熟堆肥1などの、水はけが良く肥沃な土が適しています。

剪定

ヒイラギナンテンは、あまり分枝せず上へ上へと伸びていき、経年と共に下部が寂しくなります。
こんもりとした美しい樹形を作るためには、苗木が小さいうちから剪定の作業(摘心)を繰り返します。
適期は花後すぐです。

摘心を行う場合は、枝先から1節下の部分で切戻します。
この作業を毎年繰り返すことで、枝数が増えてこんもりとした美しい樹形に育ちます。

年数が経ち、株元から多数の枝が出て混み入っているようなら、古い枝を地際で切り取り、枝を更新します。
樹高を調整する場合は、伸びた枝を分枝している上の部分で切戻して下さい。

増やし方(挿し木、種まき)

挿し木と種まきで増やすことが出来ます。

挿し木

適期は6月中旬~7月です。

その年に伸びた枝を10~15㎝程度の長さに切り取って挿し穂にします。
水揚げをしっかりとしてから、挿し木用土に挿して下さい。
明るい日陰で水を切らさないように管理して発根を待ちます。

種まき

果実が熟したら中の種を採取し、果肉を水で洗い流します。
採取した種はすぐに蒔いて下さい。

種は播種箱や平鉢などに蒔き、種が隠れるように覆土します。
種まき用土は、赤玉土(小粒)か、鹿沼土(小粒)に腐葉土を3割程度混ぜたものを使います。
水を切らさないように管理して発芽を待って下さい。
気温の高い時期であれば、2週間~1か月程度で発芽します。

病気・害虫

病害虫の発生はほとんどありません。

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