宿根草・多年草、一年草・二年草の草花、庭木などガーデニング植物の特徴、育て方、増やし方などについて紹介しています。

ガーデニングの図鑑

ミモザ(ギンヨウアカシア、フサアカシア)の育て方

学名…Acacia baileyana、Acacia dealbata
和名…ギンヨウアカシア(銀葉アカシア)、フサアカシア(房アカシア)
別名…ミモザアカシア
科名…マメ科
属名…アカシア属
原産国…オーストラリア
花色…黄色
樹高…5m~10m
日照…日なた
難易度…星
USDA Hardiness Zone:7 to 10

ミモザ(ギンヨウアカシア、フサアカシア)とは

ミモザアカシア

ミモザはマメ科アカシア属の常緑性高木です。
ミモザの仲間であるアカシア属の植物は、オーストラリア、アフリカ、アジア、アメリカの太平洋地域に約1350種が分布しており、その内約1000種がオーストラリアで発見されています。

日本で「ミモザ」というと「ギンヨウアカシア(Acacia baileyana)」や「フサアカシア(A. dealbata)」などアカシア属の花木の総称として用いられていますが、本来「ミモザ」とはオジギソウの学名です。
葉や花の形がオジギソウに似ていることからイギリスで誤用され、現在では日本でもミモザと言えばギンヨウアカシアやフサアカシアの総称として定着しています。

ギンヨウアカシア、フサアカシア共にオーストラリアに分布する樹木で、日本へは明治時代末期に渡来し、暖地では街路樹としても植栽されています。

ここでは上記両種を「ミモザ」として紹介しています。

ミモザの花期は3月~4月上旬。
花期になると、やや枝垂れた枝の先に複合花序を出し、小さな花を多数咲かせます。
花序に付く球状のものは一つの花に見えますが、ごく小さな花が集まった球形花序で、5~11個の花で形成されています。

▼ミモザ(ギンヨウアカシア)の花の様子

ミモザ(ギンヨウアカシア)の花

花には花冠と萼がありますが、長く突出した多数の雄しべに隠れて目立ちません。
一つの複合花序には8~30個の球形花序が付き、複合花序は10㎝以上の長さになることもあります。
※複合花序とは、小さな花序が集まって形成された花序のことです。

▼ミモザの複合花序

ミモザ(ギンヨウアカシア)の花序

花付きが非常に良く、最盛期には木全体が鮮やかな黄色に染まります。

花後にはサヤに入ったマメ科の植物らしい果実が実ります。

▼ミモザ(ギンヨウアカシア)の果実

ミモザ(ギンヨウアカシア)の果実

葉は2回羽状複葉で、小葉が規則正しく並びます。
特にギンヨウアカシアは葉が白粉で覆われているため、シルバーグリーンになり、花、葉共に観賞価値の高い樹木です。

やや寒さに弱い性質ですが、南関東以南では庭植えで冬越し可能です。
日本の気候が合わないのか、元気に育っていても急に枯れこむことがあります。
オーストラリア原産の植物は全般的に難易度が高めです。

ギンヨウアカシアとフサアカシア

ギンヨウアカシア(Acacia baileyana)

ギンヨウアカシア

オーストラリア・ニューサウスウェールズ州南部地域に固有の種でしたが、現在ではオーストラリアの他の地域、ニュージーランドなどに植栽され、多くの地域で帰化分布しています。

ハナアカシアとも呼ばれ、比較的コンパクトな樹形から庭木として広く栽培されています。
樹高5~11m程度に成長します。

葉は2回偶数羽状複葉で、羽片が2~4対(最大6対)、各羽片に小葉が12~20(8~24)対付きます。

▼ギンヨウアカシアの葉の様子

ギンヨウアカシアの葉の様子

密に並ぶ繊細で美しい葉には年間を通じて高い観賞価値があります。

園芸品種のプルプレアは、若葉と新梢が紫に色付く品種で、花付きは良くないものの基本種よりコンパクトに育つため、近年人気の品種です。

フサアカシア(Acacia dealbata)

フサアカシア

オーストラリア、タスマニア島に分布する樹木で、樹高10~15mに成長します。
葉は2回偶数羽状複葉で、羽片が10~20対、各羽片に小葉が30~40対付きます。

▼フサアカシアの葉の様子

フサアカシアの葉の様子

ギンヨウアカシアに比べると小葉の数が多く、並んだ小葉はやや隙間が空いています。

大きく育つので広いスペースを必要とし、暖地では公園樹として植栽されています。
花には甘い香りがあります。

ミモザの名前は本種を指していましたが、近年ではギンヨウアカシアもミモザの名前で流通しています。

ミモザ(ギンヨウアカシア、フサアカシア)の育て方

ミモザ(ギンヨウアカシア、フサアカシア)の育て方

栽培環境

日当たりが良く水はけの良い場所が適しています。
強い風に当たると枝が折れてしまうので、出来れば風のあまり当たらない場所が望ましいです。

枝が横に張るので植栽にはある程度のスペースが必要になります。

冬越し

耐寒温度は-5℃程度と言われています。
南関東以南では庭植えで冬越し可能です。
積雪や冬の寒風で枯れることもあるので、寒い地方では植栽できません。

風に対する対策

幹の細い苗木や、長く伸びた枝が強風で折れやすい樹木です。
苗木の場合は必ず支柱を立てて下さい。
長く伸びすぎた枝は短く切り詰めて下さい。

水やり

庭植えの場合は、根付いてしまえばほぼ降雨のみで大丈夫です。
極度に乾燥が続くようであれば水やりをして下さい。
植え付け1年未満の苗木は、乾燥に注意して育てます。

鉢植えの場合は、用土の表面が乾いたらたっぷりと。

肥料

マメ科の植物は成長に必要なチッ素を自ら作る事が出来るので、肥料はあまり必要ではありません。
庭植え、鉢植え共に開花後にリン酸とカリ分の多い速効性化成肥料を施して下さい。

植え付け、植え替え

適期は4月~9月です。

植え付け

庭植えの場合は、根鉢の2~3倍程度の植え穴を掘り、用土に腐葉土をたっぷりと混ぜ込んで水はけの良い環境を作ります。
植え付け後はしっかりと水やりをし、棒などで突いて土を馴染ませます。

鉢植えの場合は、市販の培養土を使うか、赤玉土(中粒)7・腐葉土3などの配合土を使います。

植え替え

鉢植えの場合は、根詰まりを起こしているようなら植え替えが必要になります。
根鉢を崩さずに、一回り大きな鉢に植え替えて下さい。

剪定

適期は花後~7月上旬です。
ミモザの花芽は夏以降に作られます。
秋以降に花芽を確認しながらの剪定することも出来ますが、手がかかる上に思うように剪定できません。

剪定

伸びすぎた枝を切り戻し、込み合った枝を間引きます。
枝は必ず、新芽か葉、小枝を残した位置で切ります。
樹高が高くなり過ぎる場合は、上へ伸びた枝を摘心して下さい。

その年に伸びた短い枝を残し、長く伸びた枝は分枝した根元で切り落として、樹形を整えます。

増やし方(種まき)

種まきで増やすことが出来ます。

種の採取

花後に種が出来るので、サヤが茶色くなったら採取して下さい。
採取した種はすぐに採りまきするか、翌年の春まで保管します。
種は乾燥に弱いため、保管する場合は湿らせた砂などを入れた密閉容器に入れて冷暗所で管理して下さい。

種まき

適期はとりまきか、3月~4月です。

発芽温度は15℃~25℃です。
種はポットに1粒ずつまき、覆土は種が隠れるように5㎜程度。
乾かさないように管理したら、1週間~3週間程度で発芽しますが、発芽率はよくありません。

吸水作業

種が硬い殻に包まれているため、吸水作業をすると発芽率が上がるそうです。
70℃~75℃に熱したお湯に種を15分ほど浸します。
その後すぐに冷たい水につけ、そのまま1~2日ほど放置してから種を蒔いて下さい。

病気・害虫

イセリアカイガラムシ、ミノガ

イセリアカイガラムシは枝や葉裏に寄生し、樹液を吸汁する害虫です。
排せつ物が葉に付着するとすす病を誘発することがあるので注意が必要です。
初期であれば、ブラシで削り取ることで駆除することが出来ます。
数が多い場合は、薬剤で対処して下さい。

ミノガ(ミノムシ)は夏の時期に発生し、葉を食害する害虫です。
放置しておくとミノの中で産卵してどんどん数が増えるので、見つけ次第、捕殺して下さい。

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