和名…ユリノキ(百合の木)
別名…チューリップノキ、ハンテンボク
科名…モクレン科
属名…ユリノキ属
原産国…北アメリカ
花色…黄緑色
樹高…25m~30m
日照…日なた
難易度…
USDA Hardiness Zone:4 to 9
ユリノキとは
ユリノキは、北アメリカ原産のモクレン科ユリノキ属の落葉高木です。
分布域は、カナダ北東部から始まり、北アメリカ東部全域に広がっており、広葉樹林の中に自生しています。
非常に大きく育つので庭木としてはほとんど植栽されませんが、風格のある樹形とユニークな花を持つことから、公園樹や街路樹として利用されています。
ユリノキの花期は5月~6月。
花期になると、小枝の先に長さ4~5㎝の花を一輪、上向きに咲かせます。
花は9枚の花被片を持つチューリップ形で、内側6枚の花被片は花弁状、外側3枚の花被片は萼片状になっています。
内花被片6枚には基部にオレンジ色の斑紋が入ります。
▼ユリノキの花の様子
雌しべは60~100個が集合した円錐状で花の中央にあり、その周りを20~50個の雄しべが囲んでいます。
▼ユリノキの花の雌しべと雄しべ
果実は多数の翼果が集まった集合果で、長さ5~7㎝の円錐形です。
翼果は秋になると熟して徐々に落ちていきますが、冬になっても外周の翼果がよく残っています。
▼ユリノキの果実
▼熟したユリノキの果実
▼外周の翼果だけ残った様子
葉は互生し、長さ10~15㎝で、4~6裂してハンテンのような形になります。
この特徴的な葉の形からハンテンボクとも呼ばれます。
▼ユリノキの葉
ゆったりと枝を広げながら円錐状の樹形になり、樹高25~30mに成長します。
葉は秋になると黄葉します。
▼黄葉したユリノキ
大きく育つ樹木なので、広い場所が必要になります。
場所さえ確保できれば、病害虫の発生もほとんど無く、丈夫な性質で育てやすい木です。
日当たりを好むので、よく陽の当たる場所で育てて下さい。
ユリノキが属するユリノキ属は世界に2種が知られています。
本種の他では中国、ベトナム原産のシナユリノキ(Liriodendron chinense)があり、栽培品種にはユリノキとシナユリノキの交配種もあります。