多年草・宿根草

バーベナ・リギダ

学名…Verbena rigida
和名…シュッコンバーベナ(宿根バーベナ)
科名…クマツヅラ科
属名…クマツヅラ属(バーベナ属)
原産国…南アメリカ
花色…紫、淡ピンク
草丈…30㎝~60㎝
日照…日なた
難易度…星
USDA Hardiness Zone:8 to 9

バーベナ・リギダとは

バーベナ・リギダ

バーベナ・リギダは、南アメリカに分布するクマツヅラ科クマツヅラ属(バーベナ属)の多年草です。
分布域はブラジル中部~アルゼンチン北部にかけてあり、草原や森林、荒れ地や畑など、日当たりの良い場所に自生しています。
美しい花を咲かせることから観賞用として広く栽培されており、現在アメリカ、オーストラリアの他、地中海沿岸地域など、世界の熱帯、温帯地域で帰化植物として定着しています。
日本には明治時代に導入され、逸出したものが野生化して道ばたに生えていたりします。

バーベナ・リギダの和名は「宿根バーベナ」ですが、宿根バーベナとして流通している品種の多くはクマヅツラ科ビジョザクラ属のグランダラリア・テネラ種(Glandularia tenera)です。
バーベナ・リギダも宿根バーベナとして流通することはありますが、大半は学名の「バーベナ・リギダ」で流通しています。

バーベナ・リギダの花期は6月~10月。
花期になると、長く伸びた茎の頂部から花序を出し、花径4~7㎜程度の花を多数咲かせます。
花は筒状花で花冠が5裂しており、裂片は浅く2裂しています。
花筒は1㎝程度の長さがあり、花序は下から上へと咲き進みます。

▼バーベナ・リギダの花

バーベナ・リギダ

花色は基本種の紫の他、淡いピンク色。

▼淡いピンク色の花を咲かせるバーベナ・リギダ

バーベナ・リギダ

葉は長さ5~10㎝程度の披針形で縁に鋸歯があり、対生します。
茎は四角く、あまり分枝せずに草丈30~60㎝程度に成長します。
葉茎には荒い毛が生えています。

耐暑性に優れており、育てやすい植物です。
地下茎で増える他、こぼれ種でも生えてきます。
病害虫の発生もほとんど無く、放任でもよく花を咲かせます。

バーベナ・リギダによく似た花

  • 三尺バーベナ(ヤナギハナガサ)…南アメリカ原産の帰化植物で草丈50~150㎝に成長します。観賞用としても栽培されています。
  • アレチハナガサ…帰化植物で東北南部以南に広く分布。花序が小さく、茎の中が詰まっているのが特徴です。
  • ダキバアレチハナガサ…アレチハナガサによく似ていますが、葉の基部が茎を抱くのが特徴です。

バーベナ・リギダの育て方

バーベナ・リギダの育て方

栽培環境

日当たりが良く、水はけの良い場所が適しています。
日光を好み、日当たりの悪い場所では生育、花付き共に悪くなるので、よく日の当たる場所で育てて下さい。

冬越し

耐寒温度は-10℃程度です。
根まで凍るような寒冷地の場合は、室内で冬越しをさせる方法もありますが、一年草として扱う方が簡単です。
花後にできる種を採取しておき、翌年の春に蒔いて下さい。

水やり

やや乾燥気味の環境を好みます。

庭植えの場合は、ほぼ降雨のみで大丈夫です。

鉢植えの場合は、用土が乾いたらたっぷりと。
冬越し中の株は乾燥気味に管理しますが、カラカラに乾かしてしまわないよう時々水やりをして下さい。

肥料

やせ地でも育つ植物で多くの肥料は必要はありません。

庭植えの場合は、元肥を施しておけば、追肥の必要はありません。

鉢植えの場合は、生育期間中に少量の緩効性化成肥料を置き肥して下さい。

植え付け、植え替え

適期は春の4月~5月です。

植え付け

庭植えの場合は、用土に腐葉土を混ぜ込んで水はけの良い環境を作って下さい。
さらに元肥として緩効性化成肥料も混ぜ込んでおきます。
株間は25㎝程度です。

鉢植えの場合は、市販の草花用培養土を使うか、赤玉土7・腐葉土3などの一般的な配合土に緩効性化成肥料混ぜ込んで土を作ります。

植え替え

鉢植えの場合は、根詰まりを起こしているようなら植え替えを行います。
一回り大きな鉢に植え替えるか、株分けを行って下さい。

庭植えの場合も、増えすぎているようなら株分けを行います。

花がら摘み、切り戻し

花が終わった花序は、切り取って下さい。
または、花が一段落した段階で全体を切り戻します。

増やし方(株分け、種まき)

株分けと種まきで増やすことが出来ます。

株分け

地下茎でどんどん増えていくので、切り分けて植え付けます。

種まき

適期は春の3月下旬~4月です。

種は播種箱などにまき、覆土はごく薄く。
発芽までは水を切らさないように管理し、発芽後、本葉が2~3枚程度になったらポット上げします。
ポットに根が回ったら定植して下さい。

病気・害虫

病害虫の発生はほとんどありません。

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