多年草・宿根草

ステルンベルギア

学名…Sternbergia
和名…キバナタマスダレ(黄花玉簾)
科名…ヒガンバナ科
属名…キバナタマスダレ属(ステルンベルギア属)
原産国…ヨーロッパ南東部~アジア南西部
花色…黄色
草丈…10㎝~25㎝
日照…日なた
難易度…星
USDA Hardiness Zone:7 to 9

ステルンベルギアとは

ステルンベルギア

ステルンベルギアは、地中海沿岸部から中央・南西アジアにかけて約8種が分布するヒガンバナ科ステルンベルギア属(キバナタマスダレ属)の多年草です。
多くの種がクロッカスに似た花を咲かせる球根植物で、黄色や白色の花を咲かせます。

その中で最も一般的に栽培されるのは、キバナタマスダレの和名を持つステルンベルギア・ルテア種(Sternbergia lutea)です。
ルテア種は、ヨーロッパのスペインからアジアのタジギスタンまでの広い範囲に分布するステルンベルギアで、数百年に渡る栽培の歴史があり、現在では北ヨーロッパの広い地域で帰化植物として定着しています。
「ステルンベルギア」の名前は、オーストリアの植物学者ステルンベルグ氏に因み、種小名の「ルテア」は黄色を意味しています。
その名の通り、黄色の花を咲かせるステルンベルギアで、日本へは大正12年に渡来しています。

ステルンベルギアの花期は9月下旬~10月。
花期になると、地面から伸ばした花茎の先に、花径10㎝前後の花を咲かせます。
花はクロッカスに似た盃状で、6枚の花弁は鮮やかな黄色で美しい光沢があります。
1本の花茎に1輪の花が付き、1つの球根から2~3輪の花を咲かせます。
花色は黄色のみ。

▼ステルンベルギアの花

ステルンベルギア

葉は線形で細長く、蕾または開花と同時に出葉してそのまま冬を越し、初夏に枯れて休眠に入ります。
花を咲かせて草丈10~20㎝程度に成長します。

耐寒性があり、数年間は植えっぱなしでもよく花を咲かせます。
水はけさえ良ければ手のかからない育てやすい植物です。

ステルンベルギアの育て方

ステルンベルギアの育て方

栽培環境

日当たりが良く、水はけの良い場所が適しています。
水はけの悪い場所では、休眠期に球根が腐ってしまうことがあるので、水はけの良い土壌で育てて下さい。
水はけが悪い場所では土壌改良を行います。

冬越し、夏越し

冬越し

耐寒性は高く、特に対策の必要はありません。
鉢植えの場合は、霜の当たらない日当たりの良い場所で管理して下さい。

夏越し

葉が黄変し始めたら水やりを止め、休眠期には完全に水を断ちます。
鉢植えの場合は、梅雨の時期になったら雨の当たらない場所で管理して下さい。

庭植えの場合は、植えっぱなしで大丈夫ですが、水はけの悪い環境で育てている場合は、球根が腐ってしまうことがあります。
心配な場合は、葉が枯れたら球根を掘り上げて下さい。

水やり

庭植えの場合は、ほぼ降雨のみで大丈夫です。
鉢植えの場合は、用土の表面が乾いたらたっぷりと。
葉が枯れて休眠期に入ったら完全に水を断ちます。

肥料

庭植え、鉢植え共に、元肥として用土に緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。
追肥は、花後から葉が枯れ始める生育期間の間に、液体肥料を定期的に施して下さい。

植え付け

適期は8月下旬~9月上旬です。
ステルンベルギアの花は植え付けた秋に開花します。
植え付けが遅れると、花や葉の生育に影響するので注意して下さい。

庭植えの場合は、用土に腐葉土を混ぜ込んで水はけの良い環境を作って下さい。
株間は5~10㎝程度ですが、5~6球まとめて植え付けて密植した方が見栄えがします。
植え付けの深さは5㎝程度です。

鉢植えの場合は、市販の草花用培養土を使うか、赤玉土(小粒)7・腐葉土3などの配合土に緩効性化成肥料を混ぜ込んで土を作ります。
5号鉢に4~5球、球根の頭が隠れる程度の浅植えにします。

球根の掘り上げ

数年間は植えっぱなしで大丈夫ですが、水はけの悪い環境で育てている場合や、増えすぎた場合は球根を掘り上げます。

初夏になって葉が枯れたら球根を掘り上げて下さい。
軽く土を落として日陰で乾燥させ、ネットなどに入れて風通しの良い日陰で植え付け時期まで保管します。

花茎切り

花がらを放っておくと種が出来ます。
種を採取しない場合は、早めに花茎を切り取ってしまいます。

増やし方(分球)

分球で増やすことができます。
種まきからも育てることが出来ますが、開花までに5~6年かかるので一般的ではありません。

分球

丈夫な球根ですが繁殖力はあまり強くなく、爆発的に増えるということはありません。
4~5年ほど経って球根が増えているようななら、掘り上げて分球して下さい。
分球した球根はネットなどに入れて、涼しい日陰で保管します。

病気・害虫

病害虫の発生はほとんどありません。

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