多年草・宿根草 ハーブ

パイナップルセージ

学名…Salvia elegans
別名…サルビア・エレガンス
科名…シソ科
属名…アキギリ属(サルビア属)
原産国…メキシコ、グァテマラ
花色…赤
草丈…100~150㎝
日照…日なた
難易度…星
USDA Hardiness Zone:8 to 10

パイナップルセージとは

パイナップルセージ(サルビア・エレガンス)

パイナップルセージは、メキシコ、グァテマラに分布するシソ科の多年草です。
自生地は標高1800~2700mの山地の森林周辺で、大きな群落を作って自生しており、メキシコとグァテマラに固有のサルビアです。
葉茎が傷つくとパイナップルのような甘い香りがするため、パイナップルセージの名前で呼ばれます。
葉や花をハーブティーとして利用する他、料理の香りづけやポプリとしても利用されています。

パイナップルセージの花期は10月~11月。
花期になると、分枝して伸びた茎の頂部から花序を出し、花径1㎝程度の唇形花を多数咲かせます。
唇花形とはシソ科やゴマノハグサ科の植物に多く見られる花の形で、筒状になった花の先が上下に分かれて唇のような形に見える花の事です。
パイナップルセージの唇形花は、筒状の部分が細長く、4㎝前後の長さになっています。
花は長い花期の間、次々と咲き続けます。

▼パイナップルセージの花

パイナップルセージ(サルビア・エレガンス)

葉は、卵形から長卵形で縁に鋸歯があり、茎に対生します。
葉は明るい緑色で葉脈に沿った浅い皺が入り、茎には細かい毛が密生しています。
葉茎は傷つくと甘い香りがします。
茎はよく分枝して草丈100~150㎝程度に成長します。

▼パイナップルセージの葉

パイナップルセージの葉

耐寒性はあまり高くありませんが、関東以南の地域であれば、戸外での冬越しが可能です。
放任でもよく花を咲かせ、地下茎でよく茂ります。
冬は地上部を枯らせて宿根し、春に再び芽吹きます。

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パイナップルセージの近縁種については下記を参照下さい。

パイナップルセージの育て方

パイナップルセージの育て方

栽培環境

日当たりが良く、水はけの良い場所が適しています。
午後から日陰になるような半日蔭の場所でも育ちますが、花付きが悪くなります。
多くの花を咲かせるためには、よく日の当たる場所で育てて下さい。

パイナップルセージは短日植物で、昼の時間が短くなると花芽を作る性質があります。
そのため、街灯などで夜間も明るい場所では花が咲かないことがあるので注意して下さい。

冬越し

耐寒温度は-10℃以上です。
関東以南の地域であれば、戸外での冬越しが可能です。

花が咲き終わったら、地際で地上部を刈り取り、敷き藁などで霜よけをしておきます。
鉢植えの場合は、地上部を刈り取って鉢が凍らないような場所に移動して下さい。

水やり

庭植えの場合は、ほぼ降雨のみで大丈夫です。
鉢植えの場合は、用土の表面が乾いたらたっぷりと。 

肥料

あまり多くの肥料を必要とする植物ではありません。
肥料が多いと大きく育ちすぎて草姿が乱れるので注意して下さい。

庭植え、よほどのやせ地でない限り、肥料は必要ではありません。
生育が悪いようであれば、様子を見て固形の油粕や緩効性化成肥料を株元に置き肥して下さい。

鉢植えの場合は、春と秋に、緩効性化成肥料を施して下さい。

植え付け、植え替え

植え付け

適期は春の4月~5月、秋の9月頃です。

庭植えの場合は、用土に腐葉土を混ぜ込んで水はけの良い環境を作って下さい。
さらに元肥として、少量の緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。

鉢植えの場合は、市販の草花用培養土を使うか、赤玉土(小粒)6・腐葉土4などの配合土に緩効性化成肥料を混ぜ込んで土を作ります。

植え替え

適期は春の4月~5月です。

鉢植えの場合は、根詰まりを起こしているようなら、植え替えを行って下さい。
一回り大きな鉢に植え替えるか、株分けを行います。 

増やし方(株分け、挿し芽)

株分け、挿し芽で増やすことが出来ます。

株分け

大株に育っていれば、株分けをすることが可能です。
適期は植え替え時の4月~5月です。
地下茎で増えて新しい芽が出てくるので、切り分けて植え付けて下さい。

挿し木(挿し芽)

適期は5月~6月、9月~10月です。

茎を2~3節の長さに切り取って挿し穂にします。
下の節の葉を取り除いて水揚げをし、挿し木用土に挿して下さい。
明るい日陰で水を切らさないように管理して、発根を待ちます。

病気・害虫

病害虫の発生はほとんどありません。

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