セイヨウニンジンボク

  • 学名…Vitex agnus-castus L.
  • 和名…セイヨウニンジンボク(西洋人参木)
  • 科名…シソ科
  • 属名…ハマゴウ属
  • 原産国…ヨーロッパ、北アフリカ、西アジア
  • 花色…淡紫色、白色
  • 樹高…1~3m
  • 日照…日なた~半日蔭
  • 難易度…星
  • USDA Hardiness Zone:6 to 9

セイヨウニンジンボクとは

セイヨウニンジンボク

セイヨウニンジンボクは、ヨーロッパ、北アフリカ、西アジア原産のシソ科ハマゴウ属の落葉低木です。
分布域は地中海沿岸地域から中央アジア、インドの北西部まで広がっており、主に川畔や沿岸地域に自生し、群生して茂みを作ります。
ヨーロッパではハーブとして用いられていた他、果実をコショウの代用品として利用していた歴史があり、古くから栽培されている樹木の一つです。

日本には明治時代に渡来しています。
栽培が容易で、花の少ない夏の時期に開花することから、近年急速に人気が高まりつつある花木です。


セイヨウニンジンボクの花期は6月中旬~9月。
花期になると、枝先に花序を出し、多数の花を咲かせます。
花序は長さ10~20㎝の円錐形です。

▼セイヨウニンジンボクの花序

セイヨウニンジンボクの花序

花は直径1㎝程度の唇形花(しんけいか)です。

※唇形花(しんけいか)とは、シソ科の植物に多く見られる花の形です。
筒状に合着した花弁の先が上下2つに分かれており、この様子を口に見立て、上部を上唇(じょうしん)、下部を下唇(かしん)と呼びます。

セイヨウニンジンボクの唇形花は上唇が2裂、下唇が3裂しており、下唇の中央裂片は他に比べて大きくなっています。
各裂片は反り返ります。

▼セイヨウニンジンボクの唇形花

セイヨウニンジンボクの唇形花

雄しべ4個、雌しべ1個。
雄しべ、雌しべは花冠から突出します。

▼セイヨウニンジンボクの雄しべと雌しべ

セイヨウニンジンボクの雄しべと雌しべ

花は花序の下から上へと咲き進みます。
花色は基本種の青紫の他、白。

▼白い花を咲かせるセイヨウニンジンボク

白い花を咲かせるセイヨウニンジンボク

果実は球形の核果。
果実にはスパイスのような独特の香りがあります。

▼セイヨウニンジンボクの果実

セイヨウニンジンボクの果実

葉は小葉が5~7個集まった掌状の複葉です。
小葉は長さ5~10㎝の長さの披針形で、内2個が小さくなります。

▼セイヨウニンジンボクの葉の様子

セイヨウニンジンボクの葉の様子

樹高1~3mに成長します。
小さな頃から花を付けるので、寄せ植えに利用されることもあります。

▼成長したセイヨウニンジンボク

成長したセイヨウニンジンボク

耐寒性、耐暑性があり、病害虫の発生もほとんどありません。
成長が早く、小さな苗木を植栽してもあっという間に大きくなり花を咲かせます。
樹形は自然にまとまるので剪定の手間もあまりかからず、オススメの庭木です。

セイヨウニンジンボクの名前の由来

掌状の細い葉がチョウセンニンジンに似ていることから「ニンジンボク」、ヨーロッパ原産であることから「セイヨウ」の冠が付いています。

世界各地で古くから栽培されており、生理痛などの婦人病に効果のある薬として用いられてきた歴史があります。
近年ではホルモンに似た成分を有することが分かり、治療薬としての研究が進められています。
花後の果実にはコショウに似た風味があることから香辛料としても利用されていました。

▼セイヨウニンジンボクの果実

セイヨウニンジンボクの果実

セイヨウニンジンボクの育て方

セイヨウニンジンボクの育て方

栽培環境

風通しが良く、日当たりの良い場所を好みますが、半日蔭でも育ちます。
生育旺盛で、短期間で大きくなります。
横に広がるので、植え場所にはそれなりの広さが必要です。
成木になると移植は難しいので、植え場所は熟考の上で決定して下さい。

冬越し・夏越し

冬越し

東北地方南部以南であれば、そのまま庭で冬越し可能です。
寒さで枝先が枯れ込むことがありますが、枯死することはあまりありません。

春の芽吹きが遅い木なので、寒さで枯れたかと心配になりますが、5月頃になると新芽が出てきます。

夏越し

耐暑性は高いので、特に対策の必要はありません。

水やり

乾燥気味な環境を好みます。
根付いたらほぼ降雨のみで大丈夫です。

肥料

2月~3月に寒肥として、緩効性化成肥料、または油粕などを施して下さい。

植え付け・植え替え

植え付け

適期は3月~4月です。

根鉢の2~3倍程度の植穴を掘り、土に腐葉土をたっぷりと混ぜて水はけの良い環境を作ります。
さらに元肥として緩効性化成肥料や油粕などを混ぜておいて下さい。
根鉢の表面を1/3程度崩して植え付けます。

植え付けた後はたっぷりと水やりをして、根と土を馴染ませます。

植え替え

根が粗く、成木になると植え替えは出来ません。

剪定

適期は2月下旬~3月です。
自然と樹形が整うので、あまり剪定の必要はありません。

樹形を乱す徒長枝や、株の内側の乱れ枝を切り取る程度に留めます。
大きくなりすぎた場合は、強剪定で切り戻すこともできます。
また、暖地では花後に切り戻すと、秋に再び花を付けます。

増やし方(挿し木)

挿し木で増やすことが出来ます。

挿し木

適期は3月、9月です。
3月なら前年に伸びた枝、9月ならその年に伸びた枝を挿し穂にします。

枝を2~3節の長さで切り取り、節の下1㎝程度のところを斜めにカットします。
付いている葉は1/2~1/3程度の大きさに切り、しっかりと水揚げをして下さい。
挿し木用土に挿して、水を切らさないように明るい日陰で管理します。
発根には2~3ヶ月程度かかります。

病気・害虫

病害虫の発生はほとんどありません。

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