別名…紫の舞、カラスバカタバミ、オキザリス・レグネリー、緑の舞、トライアングラリス
科名…カタバミ科
属名…カタバミ属
原産国…南アメリカ
花色…白・ピンク
草丈…10cm~30cm
日照…日なた~半日蔭
難易度…

USDA Hardiness Zone:7 to 10
オキザリス・トリアングラリスとは
オキザリス・トリアングラリスは、南アメリカに分布するカタバミ科カタバミ属の多年草です。
オキザリスが属するカタバミ属の植物は、世界に広く800種あまりが分布しており、その草姿は変化に富んでいます。
その中で、南アメリカに分布する内の一種が、本種オキザリス・トリアングラリス(Oxalis triangularis)です。
オキザリス・トリアングラリスの分布域は、ブラジル南部を中心にボリビア、パラグアイ、アルゼンチンなどにあり、河川沿いの岩場、森林の開けた場所などに自生しています。
基本種の葉色は緑ですが、「トリアングラリス」として流通する大半は亜種である紫葉の品種です。
オキザリス・トリアングラリスは、濃い紫色のシックな葉色が美しいリーフプランツです。
葉は全て根生し、3枚の小葉はトリアングラリスの名の通り直線的な三角形をしています。
葉柄は長く、株はこんもり茂り、草丈10~30㎝程度に成長します。
▼オキザリス・トリアングラリスの葉
このユニークで美しい葉が愛され、世界中で広く栽培されているオキザリスの一つとなっています。
葉は日が当たると開き、夜間は閉じます。
オキザリス・トリアングラリスの花期は4月~10月。
花期になると、葉の間から花柄を長く伸ばして花序を出し、小さな花を咲かせます。
花は花径1.5~2㎝程度で5枚の花弁を持ちます。
花色は白、またはピンク。
四季咲き性が強く、長い花期の間、ポロポロと咲き続けます。
※15℃以上の温度があれば、常緑で周年花を咲かせます。
▼オキザリス・トリアングラリスの花
春に植えて初夏から開花する春植え球根で、冬の間は地上部を枯らせて休眠し、春になると再び芽を出します。
強健な性質で、放任でもよく育ち、花を咲かせます。
自然分球で増えますが、時々こぼれ種でも芽を出します。
オキザリスの名前の由来
オキザリスという名前はギリシャ語の「oxys=酸っぱい」という単語に由来しています。
葉や茎に硝酸を含んでいるので、口に含むと酸味があります。
オキザリス・トリアングラリスの品種
オキザリス・トリアングラリス(Oxalis triangularis)
トリアングラリスの基本種です。
葉色は緑で、花はピンクから白。
「緑の舞」の名前で流通することがあります。
パピリオナケア種(O.triangularis ssp. papilionacea)
トリアングラリスの亜種で、濃い紫の葉色を持ちます。
一般的にこちらの亜種の方が「トリアングラリス」として普及しています。
「紫の舞」の名前で流通することもあります。
オキザリス・レグネリー(O. regnellii)
パヒリオナケア種の変種、または園芸品種と考えられています。
紫葉の他、緑葉の品種もあり、「緑の舞」の名前で流通することがあります。
葉、花共にパヒリオナケア種に酷似しており、花弁が細長く雄しべが長い、という以外の差異はほとんどありません。
※アメリカ・ミズーリ植物園のデータベースではパヒリオナケア種と同種とされています。
オキザリス・トリアングラリスの近縁種
オキザリス・トリアングラリスが属するカタバミ属は世界に約700種が知られており、南半球の熱帯、亜熱帯を中心に、温帯まで広く分布しています。 栽培が容易で花の美しい種が数多くあることから、観賞用として広く親しまれています。 栽培されているカタバミ属の植物には本種の他以下のようなものがあります。
オキザリス・トリアングラリスの育て方
栽培環境
日なたから半日蔭の水はけの良い場所が適しています。
日照時間が足りないと、徒長して花付きが悪くなります。
半日程度は日の当たる場所で育てて下さい。
冬越し・夏越し
冬越し
関東以南の地域であれば、そのまま戸外で冬越し可能です。
寒冷地の場合は、霜や寒風に当たらない場所で管理するか、室内に取り込んで下さい。
15℃以上の気温があれば常緑で冬越しします。
夏越し
夏の直射日光で葉が傷んだり、花付きが悪くなったりすることがありますが、枯れることはありません。
気になるようなら、半日蔭に移動するか遮光して下さい。
水やり
乾燥には強いので、やや乾き気味に管理します。
庭植えの場合はほぼ降雨のみで大丈夫です。
開花期に乾燥が長く続くようなら水やりをして下さい。
鉢植えの場合は、用土が乾いたらたっぷりと。
肥料
庭植え、鉢植え共に、春の4月~5月の間に、緩効性化成肥料を置き肥するか液体肥料を施します。
多肥にする必要はありません。
植え付け・植え替え
適期は3月~4月です。
植え付け
庭植えの場合は、用土に腐葉土を混ぜ込んで水はけの良い環境を作っておきます。
鉢植えの場合は、市販の草花用培養土を使うか、赤玉土(小粒)7・腐葉土3などの配合土に緩効性化成肥料を混ぜ込んで土を作ります。
植え替え
鉢植えの場合は、根詰まりで生育が悪くなるようなら植え替えを行います。
一回り大きな鉢に植え替えるか、分球して植え付けます。
庭植えの場合は、株が込み過ぎているようなら分球を兼ねて植え替えを行って下さい。
増やし方(分球)
自然分球でよく増えます。
分球
休眠期に球根を堀り上げて下さい。
球根が増えているので、分けて植え付けます。
病気・害虫
病害虫の発生はほとんどありません。