一年草・二年草

トウゴマ

トウゴマ

育て方のポイント

トウゴマの育て方早見表

トウゴマは、大きな掌状の葉と赤みを帯びた茎や果実が目を引く、トウダイグサ科の植物です。 熱帯では多年草ですが、日本では春まき一年草として扱います。 生育旺盛で1m~3mほどに育つため、植え場所には十分なスペースが必要です。

分類
多年草、または一年草扱い
開花期
7月~10月
花色
黄色。雌花の柱頭は赤~オレンジ色で目立つ
草丈
1m~3m。横幅も出るため広い場所に向く
日照
日なた。日当たりのよい場所で大きく育つ
適した場所
日当たりと水はけがよく、十分なスペースがある場所
水やり
庭植えはほぼ降雨のみ。真夏に乾燥が続く場合は朝か夕方に水やりをする
肥料
大きく育てたい場合は元肥を施す。鉢植えは生育期に追肥する
種まき
4月~5月。発芽温度が高いため、十分暖かくなってからまく
植え付け
5月~6月。移植を嫌うため、根鉢を崩さず植え付ける
夏越し
耐暑性が高く、特別な対策はほぼ不要
冬越し
霜に当たると枯れるため、日本では一年草として扱う
増やし方
種まき。こぼれ種で発芽することもある
注意点
種子に毒性があるため、子どもやペットの誤食に注意
病害虫
ほとんど発生しない

育て方のコツ: トウゴマは生育旺盛で大きく育つため、植え場所には十分なスペースを確保します。 移植を嫌う性質があるので、ポット苗を植えるときは根鉢を崩さないようにします。 種子には毒性があるため、小さな子どもやペットがいる場所では植え場所や種子の管理に注意します。

トウゴマの基本情報

  • 学名…Ricinus communis L.
  • 和名…トウゴマ(唐胡麻)
  • 別名…ヒマ(蓖麻)
  • 科名…トウダイグサ科
  • 属名…トウゴマ属
  • 原産国…アフリカ
  • 花色…黄色
  • 草丈…1m~3m
  • 日照…日なた
  • 難易度…星
  • USDA Hardiness Zone:9 to 11

トウゴマとは

トウゴマは、アフリカ北東部原産のトウダイグサ科トウゴマ属の多年草、または一年草です。
原産地の熱帯では多年草ですが、日本のような温帯では気温の関係で一年草として扱います。
一属一種の植物で、トウゴマ属に分類されている植物は本種トウゴマのみです。

トウゴマの種子から採れるひまし油は、工業用の潤滑油や化粧品の材料として広く利用されており、インド、中国、ブラジルなどで活発に栽培されています。
そのため、栽培を逸出したものが世界の熱帯や亜熱帯地域で野生化しており、一部地域では雑草化して問題になっています。
日本へは古い時代に中国を経由して渡来しており、西日本の一部の地域で野生化しています。


トウゴマの花期は7月~10月。
花期になると、茎の上部の葉の付け根に花序を出し、多数の花を咲かせます。
花序は長さ6~30cmの総状で、上部に雌花、下部に雄花を付けます。

▼トウゴマの花序

トウゴマの花序

花には花弁はありません。

雌花:雌しべは赤~オレンジ色で、柱頭は3裂し、さらに2裂し広がります。
子房は先端に剛毛の生えた円柱状の突起で覆われています。
萼片は長さ4~5㎜の卵形。

▼トウゴマの雌花

トウゴマの雌花

雄花:雄しべは束生し、直径1~1.2cmの球形になります。
萼片は長さ7~8㎜の卵形。

▼トウゴマの雄花

トウゴマの雄花

果実は長さ1.5~2.5cmの類球形の蒴果(さくか)。
赤い棘に覆われています。

※蒴果(さくか)…乾燥して裂開し、種子を放出する果実のこと。
複数の心皮からなり、熟すと心皮と同数に裂ける。アサガオ、ホウセンカ、カタバミなどに見られる。

▼トウゴマの果実

トウゴマの果実

果実は熟すと3裂します。
中には3個の種子が入っています。

▼トウゴマの熟した果実

トウゴマの熟した果実

種子は長さ0.7~1.2cmの楕円形です。
表面にはまだら模様が入り、光沢があります。

トウゴマの属名である「Ricinus」とはラテン語で「ダニ」の意味で、この種の形状に由来しています。
この種子には有毒タンパク質のリシンや、毒性アルカロイドのリシニンが含まれるため、子供やペットの誤食には注意が必要です。

▼トウゴマの種子

トウゴマの種子

注意

トウゴマの種子は誤食に注意

トウゴマの種子には、有毒タンパク質のリシンが含まれています。 種子を口にしないようにし、小さな子どもやペットがいる場所では特に注意します。

観賞用として育てる場合も、果実や種子を放置せず、必要に応じて早めに花序や果実を取り除くと安心です。 種を採取・保管する場合は、子どもやペットの手が届かない場所で管理します。


葉は長さ30~50cm、幅30~50cmの円形で、掌状で深く7~11裂し、縁に鋸歯があります。
葉柄は長さ20~40cm。

▼トウゴマの葉の様子

トウゴマの葉の様子

茎は直立してまばらに分枝し、草丈1~3mに成長します。
しばしば植物全体が赤~紫色を帯びます。

▼たくさんの実を付けるトウゴマ

たくさんの実を付けるトウゴマ

耐暑性が高く、強健な性質で育てやすい植物です。
霜に当たると枯れてしまうので、種を採取しておいて春に蒔きます。
こぼれ種でも発芽することがあります。

トウゴマの育て方

トウゴマの育て方

栽培環境

日当たりが良く、水はけの良い場所が適しています。

植える前に広さを確認する

トウゴマは生育旺盛で、1シーズンで1m~3mほどに育ちます。
葉も大きく横幅が出るため、植え付け前に十分なスペースを確保しておきます。

小さな花壇や通路沿いでは、株が大きくなりすぎて扱いにくくなることがあります。
庭植えでは株間を70cm以上あけ、鉢植えでは12号鉢以上の大きな鉢を使います。

夏越し

耐暑性は高く、特に対策の必要はありません。

水やり

庭植えの場合は、ほぼ降雨のみで大丈夫ですが、真夏に乾燥が続くようなら朝か夕方に水やりを行ってください。
鉢植えの場合は、用土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。

肥料

元肥を施すと大きく育ちます。
大きく育てたい場合は、元肥として緩効性化成肥料や堆肥を用土に混ぜ込んでおきます。
庭植えの場合は、追肥の必要はありません。
鉢植えの場合は、生育期に緩効性化成肥料を置き肥します。

肥料は生育状態を見て調節してください。

植え付け、植え替え

植え付け

適期は5月~6月です。

庭植えの場合は、用土に腐葉土を混ぜ込んで水はけの良い環境を作ってください。
大きく育てたい場合は、元肥として堆肥や緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。
株間は70cm以上あけます。

鉢植えの場合は、市販の草花用培養土を使うか、赤玉土(小粒)6・腐葉土4などの配合土を使います。
12号鉢以上の大きな鉢に植え付けてください。

植え替え

トウゴマは移植を嫌う性質の植物です。
基本的に植え替えは行いません。

増やし方(種まき)

種まきで増やすことが出来ます。

種の採取

トゲトゲの果実が茶色くなり、割れ目ができたら種を採取できます。
晴れた日を選んで採取してください。
種子は果実から取り出して乾燥させ、紙袋などに入れて涼しい場所で保管します。

種まき

適期は4月~5月です。
発芽温度が20℃~30℃と高めなので、温かくなってから種を蒔いてください。

トウゴマの種子は堅いので、一晩水につけて吸水させておきます。
種は花壇や鉢に直まきするか、ポットに蒔きます。
覆土は種1つ分の深さで、種が隠れるようにしっかりと土を被せます。
発芽までは乾かさないように管理し、発芽したらあまり大きくなり過ぎない内に定植してください。
移植を嫌う性質なので、根鉢を崩さないように気を付けます。

こぼれ種を防ぐ場合

トウゴマはこぼれ種で発芽することがあります。
翌年に不要な場所から芽が出るのを防ぎたい場合は、果実が熟して種が落ちる前に花序や果実を取り除きます。

自然に発芽した苗を残す場合も、最終的に大きく育つことを考えて、株間を確保できる場所だけで育てます。

病気・害虫

病害虫の発生はほとんどありません。

よくある質問

トウゴマのよくある質問

トウゴマを育てるときによくある疑問をまとめました。 毒性、種まき、こぼれ種、植え場所、鉢植えでの管理などを確認しておきましょう。

トウゴマは多年草ですか?

トウゴマは、原産地のような熱帯では多年草として育ちます。 日本では冬の寒さで枯れるため、春まき一年草として扱うのが一般的です。 霜に当たると枯れるため、翌年も育てたい場合は種を採取して春にまきます。

トウゴマの種には毒がありますか?

トウゴマの種子には、有毒タンパク質のリシンが含まれています。 種子を口にしないようにし、小さな子どもやペットがいる場所では特に注意します。 種を採取する場合は、子どもやペットの手が届かない場所で保管します。

トウゴマは庭に植えても大丈夫ですか?

トウゴマは観賞用として庭に植えることができます。 ただし草丈1m~3mほどに大きく育ち、種子には毒性があるため、植え場所には注意が必要です。 小さな子どもやペットがよく通る場所、通路沿い、手の届きやすい場所は避けると安心です。

トウゴマは鉢植えでも育てられますか?

トウゴマは鉢植えでも育てられます。 ただし大きく育つため、12号鉢以上の大きな鉢を使います。 鉢植えでは水切れしやすくなるので、夏は用土の乾き具合を確認しながら水やりをします。

トウゴマの種まき時期はいつですか?

トウゴマの種まき適期は4月~5月です。 発芽温度が20℃~30℃と高めなので、十分暖かくなってからまきます。 種皮が硬いため、一晩水につけて吸水させてからまくと発芽しやすくなります。

トウゴマはこぼれ種で増えますか?

トウゴマはこぼれ種で発芽することがあります。 翌年に自然発芽することもありますが、不要な場所に出た芽は早めに抜き取ります。 小さな子どもやペットがいる場所では、種が落ちる前に果実を取り除くと安心です。

トウゴマは移植できますか?

トウゴマは移植を嫌う性質があります。 苗を植え付ける場合は、根鉢を崩さないようにして定植します。 種を直接まくか、ポット苗のうちに早めに植え付けると管理しやすくなります。

トウゴマはどのくらい大きくなりますか?

トウゴマは草丈1m~3mほどに成長します。 横幅も出るため、庭植えでは株間を70cm以上あけて植え付けます。 小さな花壇や通路沿いでは大きくなりすぎることがあるため、植え場所をよく考えてから育てます。

  • この記事を書いた人

suzuna(すずな)

バラや季節の草花に囲まれて育ち、現在も自宅の庭でガーデニングを楽しんでいます。 植物の基本情報は、国内外の植物園・植物データベースなどを確認しながらまとめています。

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