科名…ナデシコ科
属名…マンテマ属(シレネ属)
原産国…ヨーロッパ
花色…白、ピンク色
草丈…7㎝~20㎝
日照…日なた
難易度…
USDA Hardiness Zone:3 to 8
シレネ・ユニフローラとは
シレネ・ユニフローラは、ヨーロッパに分布するナデシコ科マンテマ属(シレネ属)の常緑多年草です。
分布域は、スカンジナビア半島からスペイン・ポルトガル北部、イギリス、スコットランド、マデイラ諸島にあり、沿岸部の崖や砂丘、砂地の場所などを中心に自生しています。
シラタマソウの和名を持つシレネ・ブルガリスの亜種の一つで、ブルガリスが立ち性であるのに対し、本種は匍匐性です。
シレネ・ユニフローラの花期は4月~6月。
花期になると、伸びた茎の頂部に花序を出し、独特の形をした花を咲かせます。
花序には1~3個程度の花が付き、花は5枚の花被片を持ち、それぞれの花被片は深く2裂しています。
花の後ろにあるのは萼が膨らんだもので、淡緑色~淡いピンク色をしており、赤紫色~淡緑色の脈が入ります。
▼シレネ・ユニフローラの花の様子
葉は対生し、やや厚みがある披針形~楕円形~へら形で、白みを帯びています。
株は地面を這うように広がり、花を咲かせながら草丈7~20㎝程度に成長します。
▼シレネ・ユニフローラの葉の様子
耐寒性に優れており、乾燥に強く、基本的に丈夫な性質です。
高温多湿の環境が苦手な性質のため、暖地での夏越しはやや困難です。
シレネ・ユニフローラの主な品種
シレネ・ユニフローラ・ドレッツバリエガータ(Silene uniflora ‘Druett's Variegated’)
葉にクリーム色の斑が入る斑入り品種です。
萼はクリーム色で、淡い緑色のスジが入ります。
シレネ・ユニフローラ・シェルピンク(Silene uniflora ‘Shell pink’)
淡いピンク色の花を咲かせる品種です。
シレネ・ユニフローラの近縁種
シレネ・ユニフローラが属するマンテマ属は、北半球を中心に世界に広く約600種が分布する巨大な植物群です。 大半の種は雑草ですが、美しい花を咲かせる幾つかの種が観賞用として栽培されています。 観賞用として栽培されるマンテマ属の植物には本種の他、以下のようなものがあります。
シレネ・ユニフローラの育て方
栽培環境
日当たりが良く、水はけの良い環境が適しています。
ジメジメした場所ではうまく育たないので注意して下さい。
乾燥気味の環境を好み、ロックガーデンやハンギングバスケット向きの植物です。
庭植えにする場合は、高くなった花壇に植えるなどの工夫をします。
※シレネの仲間は弱アルカリ性の土壌を好む種が多くありますが、ユニフローラは弱酸性~弱アルカリ性の土壌で育ちます。
冬越し、夏越し
冬越し
耐寒性は高く、特に対策の必要はありません。
夏越し
高温多湿の環境が苦手な性質です。
鉢植えの場合は、長雨の時期になったら軒下などの雨の避けられる場所に移動します。
暖地、温暖地の場合は、夏場は風通しが良く、出来るだけ涼しい場所で管理して下さい。
水やり
庭植えの場合は、ほぼ降雨のみで大丈夫です。
鉢植えの場合は、鉢植えの場合は、用土が乾いたらたっぷりと。
乾燥気味の環境を好みます。
常に鉢土が湿っているような環境では根腐れを起こしてしまうので、注意して下さい。
肥料
やせ地でも育つ植物で、多くの肥料は必要ありません。
庭植えの場合は、極端なやせ地でなければ、肥料を施す必要はありません。
鉢植えの場合は、春と秋に緩効性化成肥料を置き肥するか、液体肥料を施します。
夏場に肥料分が残らないよう、注意して下さい。
植え付け、植え替え
適期は春の3月~4月、秋の9月下旬~10月です。
植え付け
庭植えの場合は、用土に砂や軽石、腐葉土を混ぜ込んで水はけの良い環境を作ります。
水はけの悪い場所ではうまく育たないので、一段高くなった花壇やロックガーデンなどに植え付けて下さい。
鉢植えの場合は、市販の草花用培養土に砂や軽石を混ぜ込んで水はけの良い土を作ります。
植え替え
鉢植えの場合は、一年に一度、植替えを行います。
一回り大きな鉢に新しい用土で植え付けて下さい。
庭植えの場合は、特に植え替えの必要はありませんが、混み合って生育に影響するようなら、植替えを行います。
増やし方(挿し芽)
挿し芽で増やすことが出来ます。
挿し芽
適期は春の4月~6月頃です。
勢いのある茎を2~3節の長さで切り取って、挿し穂にします。
水揚げをしたら、挿し木用土に挿して下さい。
明るい日陰で水を切らさないように管理して、発根を待ちます。
病気・害虫
アブラムシが発生することがあります。
発生した場合は、薬剤などで駆除して下さい。