一年草・二年草

フクロナデシコ

フクロナデシコ

育て方のポイント

フクロナデシコの育て方早見表

フクロナデシコは、春にピンク色の花を咲かせるナデシコ科の一年草です。 日当たりと水はけのよい場所を好み、乾燥気味に管理するとよく育ちます。 耐寒性が高く、こぼれ種でもよく発芽する丈夫な植物です。

分類
一年草
開花期
4月~5月
花色
ピンク、白
草丈
15cm~45cm。花壇の前方~中段に向く
日照
日なた。半日陰では花数が少なくなりやすい
適した場所
日当たりと水はけのよい場所
水やり
庭植えは根付けばほぼ降雨のみ。鉢植えは表土が乾いたらたっぷり
肥料
庭植えは元肥中心。鉢植えは3月~4月に液体肥料を施す
種まき
9月中旬~10月。涼しい地域では春まきも可能
冬越し
耐寒性が高く、基本的に特別な対策は不要
増やし方
種まき。こぼれ種でもよく発芽する
病害虫
アブラムシが発生することがある

育て方のコツ: 水はけのよい土に植え、やや乾燥気味に管理します。 酸性土壌を嫌うため、庭植えでは必要に応じて苦土石灰で土を中和しておきます。 花後に種を採れば、翌年も種まきで楽しめます。

フクロナデシコの基本情報

  • 学名…Silene pendula
  • 和名…サクラマンテマ
  • 別名…フクロナデシコ、シレネ・ペンデュラ
  • 科名…ナデシコ科
  • 属名…マンテマ属
  • 原産国…イタリア
  • 花色…ピンク
  • 草丈…15㎝~45㎝
  • 日照…日なた
  • 難易度…星
  • USDA Hardiness Zone:

フクロナデシコとは

フクロナデシコは、ヨーロッパに分布するナデシコ科マンテマ属の一年草です。
イタリア原産の植物で、美しい花を咲かせることから世界中で栽培されています。
現在では栽培を逸出したものがヨーロッパの他、南北アメリカの一部の地域、南アフリカ、ニュージーランドなどで帰化植物として定着しています。


フクロナデシコの花期は4月~5月。
花期になると、茎の頂部に花序を出し、花茎2㎝前後の花を上向きに咲かせます。
花序には葉のような苞があり、花は各苞の付け根に付きます。

▼フクロナデシコの花序

フクロナデシコの花序

花は5枚の花被片を持ち、それぞれの花被片は2裂します。
雄しべは10個、雌しべは1個。
雄しべは花冠よりやや長く、雌しべは同長で柱頭は3~5個。

▼フクロナデシコの花

フクロナデシコの花

基本種の花色はピンク色ですが、白い花を咲かせる品種もあります。

花の下にあるのは萼が膨らんだものです。
フクロナデシコの名前はこの萼の様子に由来しています。
萼は1.3~1.8㎝程度の長さで、10本の濃色の脈が目立ちます。

▼フクロナデシコの萼の様子

フクロナデシコの萼

果実は蒴果(さくか)。
萼に包まれており、長さ約1㎝。
種子は広腎形で、長さ1.3~1.5㎜。

※蒴果(さくか)…乾燥して裂開し、種子を放出する果実のこと。
複数の心皮からなり、熟すと心皮と同数に裂ける。アサガオ、ホウセンカ、カタバミなどに見られる。


葉は対生し、上部では卵形~披針形、下部では倒卵形~へら形です。
葉や茎には細かい毛が生えており、茎の上部ではベタベタすることが多々あります。

▼フクロナデシコの葉茎の様子

フクロナデシコの葉と茎の様子

茎は多数分枝しながら花を咲かせ、草丈15~45㎝程度に成長します。
草丈15㎝程度の矮性品種もあります。

寒さに強く、丈夫な性質です。
放任でもよく育ち、よく花を咲かせます。
こぼれ種でもよく発芽します。

▼たくさんの花を咲かせるフクロナデシコ

たくさんの花を咲かせるフクロナデシコ

フクロナデシコの近縁種

フクロナデシコが属するマンテマ属は、北半球を中心に世界に広く約600種が分布する巨大な植物群です。
大半の種は雑草ですが、美しい花を咲かせる幾つかの種が観賞用として栽培されています。
観賞用として栽培されるマンテマ属の植物には本種の他、以下のようなものがあります。

代表的な近縁種を比較すると、次のようになります。

種類 分類・性質 特徴 花期 花色
フクロナデシコ 一年草 膨らんだ萼が特徴。丈夫でこぼれ種でもよく発芽する。 4月~5月 ピンク、白
シレネ・ユニフローラ 常緑多年草 地面を這うように広がる。ロックガーデンやハンギングにも向く。 4月~6月 白、ピンク
ムシトリナデシコ 一年草、または二年草 茎の上部に粘液を出す部分があり、名前の由来になっている。 5月~6月 ピンク、白
シレネ・ブルガリス 常緑多年草 白く膨らんだ萼が特徴。シラタマソウの和名を持つ。 5月~8月
リクニス・コロナリア 多年草、一年草、二年草扱い 白銀色の葉茎と鮮やかな花のコントラストが美しい。 5月~7月 ピンク、白、赤

フクロナデシコの育て方

フクロナデシコ(サクラマンテマ)の育て方

栽培環境

日当たりが良く、水はけの良い環境が適しています。
中性の土壌を好むので、植え場所の土壌が酸性の場合は、あらかじめ苦土石灰をまいて土壌を中和しておきます。

乾燥気味の環境を好み、ジメジメした水はけの悪い場所ではうまく育たないので注意してください。

冬越し

耐寒性は高く、特に対策の必要はありません。
定植が遅れて苗が小さい場合は、霜よけを設置するか、霜の当たらない場所などで冬越しをします。

水やり

庭植えの場合は、根付けばほぼ降雨のみで大丈夫です。

鉢植えの場合は、用土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。

肥料

多くの肥料を必要とする植物ではありません。

庭植えの場合は、植え付け時に元肥を施しておけば、追肥の必要はありません。

鉢植えの場合は、植え付け時の元肥の他、3月~4月の間に液体肥料を施します。

種まき

適期は9月中旬~10月です。
涼しい地域では春にまくことも出来ます。

種は播種箱などにまき、覆土は軽く種が隠れる程度、または種を軽く押さえてください。
発芽までは乾かさないように注意し、発芽後、本葉が2~3枚程度になったらポット上げします。
ポットに根が回ったら定植してください。

植え付け

庭植えの場合は、植え付け場所が酸性土壌の場合は、あらかじめ苦土石灰をまいて土壌を中和しておいてください。
植え穴を掘り、用土に腐葉土をたっぷりと混ぜ込んで水はけの良い環境を作ります。
さらに元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。
株間は20~30㎝程度です。

鉢植えの場合は、市販の草花用培養土を使うか、赤玉土6・腐葉土4などの配合土に緩効性化成肥料を混ぜ込んで土を作ります。

花がら摘み

花が次々と開花するので、終わった花は摘み取ります。

フクロナデシコの花が咲かない原因

フクロナデシコの花が咲かない場合は、日照不足や水はけの悪さ、苗の生育不足が原因になっていることがあります。
日当たりのよい場所を好むため、半日陰や日照時間の短い場所では花つきが悪くなります。

また、ジメジメした過湿の環境ではうまく育たないため、水はけのよい土に植え、乾燥気味に管理します。
秋まきした苗が小さいまま冬を越した場合は、開花が遅れたり、花数が少なくなることがあります。

増やし方(種まき)

種まきで増やすことが出来ます。
こぼれ種でも発芽します。

種の採取

花後に膨らんだ萼の中に果実が入っています。
萼が茶色く変色したら、中の果実を取り出し、種を採取してください。

種まきについては、上記「種まき」の項目を参照ください。

こぼれ種で増やす場合

フクロナデシコはこぼれ種でもよく発芽します。
翌年も同じ場所で育てたい場合は、花後すぐに株を片付けず、種が熟すまで少し残しておくと自然に種が落ちます。

ただし、発芽した苗が混み合うと風通しが悪くなるため、株間を見ながら間引いて育てます。

病気・害虫

アブラムシが発生することがあります。
発生した場合は、薬剤などで駆除してください。

よくある質問

フクロナデシコのよくある質問

フクロナデシコを育てるときによくある疑問をまとめました。 種まき、こぼれ種、冬越し、花が咲かない原因などを確認しておきましょう。

フクロナデシコは多年草ですか?

フクロナデシコは一年草です。 秋に種をまいて春に花を咲かせ、花後に種を実らせます。 こぼれ種でもよく発芽するため、環境が合えば翌年も自然に芽を出すことがあります。

フクロナデシコの種まき時期はいつですか?

種まきの適期は9月中旬~10月です。 涼しい地域では春にまくこともできます。 発芽までは土を乾かさないように管理し、本葉が2~3枚になったらポット上げします。

フクロナデシコはこぼれ種で増えますか?

フクロナデシコはこぼれ種でもよく発芽します。 花後にできた種が自然に落ち、条件が合えば翌年も芽を出します。 ただし発芽した苗が混み合う場合は、間引いて風通しをよくします。

フクロナデシコは冬越しできますか?

フクロナデシコは耐寒性が高く、基本的には特別な冬越し対策は必要ありません。 ただし定植が遅れて苗が小さい場合は、霜よけを設置するか、霜の当たりにくい場所で管理すると安心です。

フクロナデシコの花が咲かない原因は?

花が咲かない場合は、日照不足、水はけの悪さ、苗の生育不足などが原因になることがあります。 フクロナデシコは日当たりのよい場所を好むため、日照時間が短い場所では花つきが悪くなります。 また、ジメジメした環境を嫌うので、水はけのよい場所で育てます。

フクロナデシコは地植えできますか?

フクロナデシコは地植えでよく育ちます。 日当たりと水はけのよい場所に植え、植え付け前に腐葉土を混ぜ込んで土を整えます。 酸性土壌の場合は、あらかじめ苦土石灰をまいて土を中和しておくとよいでしょう。

フクロナデシコは鉢植えでも育てられますか?

フクロナデシコは鉢植えでも育てられます。 市販の草花用培養土、または赤玉土と腐葉土を使った水はけのよい土に植えます。 鉢植えでは表土が乾いたらたっぷり水を与え、過湿にならないように管理します。

フクロナデシコの種はいつ採れますか?

花後に膨らんだ萼の中に果実ができます。 萼が茶色く変色したら、中の果実を取り出して種を採取します。 採った種は乾燥させて保存し、秋の種まきに利用できます。

  • この記事を書いた人

suzuna(すずな)

バラや季節の草花に囲まれて育ち、現在も自宅の庭でガーデニングを楽しんでいます。 植物の基本情報は、国内外の植物園・植物データベースなどを確認しながらまとめています。

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