多年草・宿根草

アメジストセージ

  • 学名…Salvia leucantha Cav.
  • 別名…メキシカンブッシュセージ、メキシカンセージ、サルビア・レウカンサ
  • 科名…シソ科
  • 属名…アキギリ属
  • 原産国…メキシコ、中央アメリカ
  • 花色…紫、白、ピンク
  • 草丈…60㎝~150㎝
  • 日照…日なた
  • 難易度…星
  • USDA Hardiness Zone:8 to 10

アメジストセージとは

アメジストセージ

アメジストセージは、メキシコ、中央アメリカ原産のシソ科アキギリ属の多年草です。
分布域は、メキシコ中央部~東部、コスタリカ、エルサルバドル、ホンジュラス、パナマに広がっており、亜熱帯、または熱帯の針葉樹林地帯に自生しています。

日本には明治時代後期に渡来し、丈夫な性質とユニークな花姿で晩夏から秋の花壇を彩る花として広く普及しています。
メキシカンブッシュセージ、メキシカンセージ、サルビア・レウカンサの名前でも流通します。


アメジストセージの花期は8月下旬~11月中旬。
花期になると、茎の上部または枝先に花序を出し、多数の花を咲かせます。
花序は15~30㎝程度の長さになり、花序には密に花が付きます。

▼アメジストセージの花序

アメジストセージ

花は長さ2㎝程度の唇形花(しんけいか)です。

※唇形(しんけいか)…シソ科、ゴマノハグサ科の植物に多く見られる花の形。
筒状に合着した花弁の先が上下2つに分かれ、唇のような形になっている。上部を上唇(じょうしん)、下部を下唇(かしん)と呼ぶ。

▼アメジストセージの唇形花

アメジストセージの唇形花

花は基本種では白色でビロード状の毛が舞えています。
萼は釣鐘形で鮮やかな紫色をしており、毛が密生しています。
毛は柔らかくビロードのような手触りで、ベルベットセージとも呼ばれます。

▼アメジストセージの唇形花と萼の様子

アメジストセージの唇形花と萼

花は長い花期の間、次々と開花します。
花色は萼片が紫、唇形花が白色の他、紫色の唇形花を付けるものや、ピンク色の萼を持つものなどがあります。

▼様々な花色のアメジストセージ

ピンク色の花のアメジストセージ
淡い紫色のアメジストセージ
白い萼のアメジストセージ

葉は対生し、長さ5~9㎝、幅1.5~2㎝の線形~細い披針形です。
細かな毛に覆われているため白味を帯び、表面には皺が目立ちます。

▼アメジストセージの葉の様子

アメジストセージの葉の様子

茎は分枝しながら草丈60~150㎝程度に成長します。

▼たくさんの花を咲かせるアメジストセージ

たくさんの花を咲かせるアメジストセージ

耐暑性に優れており、丈夫な性質です。
耐寒性は高くありませんが、寒冷地でなければ防寒対策をして冬越しが可能です。
冬は地上部を枯らせて宿根し、春になると再び芽吹きます。

関連図鑑

アメジストセージの近縁種については下記を参照下さい。

アメジストセージの育て方

アメジストセージ(サルビア・レウカンサ)の育て方

栽培環境

日当たりが良く、水はけの良い場所が適しています。
日照時間が足りないと、徒長して倒れやすくなり、花数も減ってしまいます。
少なくとも半日以上は陽が当たる場所で育てて下さい。

冬越し

-3℃以上の気温があれば冬越しが可能です。
秋の花が終わったら、株元から15㎝(2節)程度の高さで切り戻して下さい。
暖地、温暖地の場合はそのままでも越冬可能ですが、株元をマルチングして防寒対策をすると安心です。

地面が凍るような場所では、戸外で冬越しすることは出来ません。
室内で管理して下さい。

冬越し中の株は、やや乾燥気味に管理します。

水やり

庭植えの場合は、ほぼ降雨のみで大丈夫です。
夏場に乾燥が長く続くようなら水やりをして下さい。
鉢植えの場合は、用土の表面が乾いたらたっぷりと。

過湿な環境が続くと根腐れを起こしやすくなるので注意して下さい。

肥料

庭植えの場合は、元肥として用土に緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。
追肥は鉢植え、庭植え共に、春と秋に緩効性化成肥料を株元に施す程度で十分です。

植え付け、植え替え

植え付け

適期は4月中旬~5月です。

庭植えの場合は、用土に腐葉土などを混ぜ込んで水はけの良い環境を作って下さい。
さらに元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。

鉢植えの場合は、市販の草花用培養土を使うか、赤玉土7・腐葉土3などの一般的な配合土に緩効性化成肥料を混ぜて用土を作ります。

植え替え

適期は春先の3月~4月初旬です。

生育旺盛で根詰まりを起こしやすいので、鉢植えの場合は基本的に毎年植え替えを行って下さい。
庭植えの場合は、株が込み合って生育が悪くなるようなら植え替えを行います。

切り戻し、摘心

6月~7月頃に伸びた枝を切り戻してやると、枝数が増えて株が充実し、草丈を抑えることが出来ます。
何度か切り戻すことで、花数を増やして草丈をコントロールできますが、8月以降に切り戻すと開花が間に合わないことがあるので注意して下さい。

増やし方(挿し木)

挿し木で増やすことが出来ます。

挿し木

適期は5月~7月上旬です。
切り戻した枝を挿し穂として利用することも可能です。
茎を2節程度の長さに切り取って、挿し穂にします。
下の節の葉を取り除いて水揚げをしたら、葉を取り除いた節が挿し木用土に埋まるように挿して下さい。
水を切らさないように明るい日陰で管理して発根を待ちます。

病気・害虫

病害虫の発生はほとんどありません。

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