ハブランサスの育て方

  • 学名…Habranthus
  • 別名…レインリリー
  • 科名…ヒガンバナ科
  • 属名…ハブランサス属
  • 原産国…北アメリカ南部~中南米
  • 花色…ピンク、黄、複色
  • 草丈…15㎝~40㎝
  • 日照…日なた
  • 難易度…星
  • USDA Hardiness Zone:8 to 11

ハブランサスとは

ハブランサス

ハブランサスは、北アメリカ南部~中南米にかけて約30種が分布するヒガンバナ科ハブランサス属の球根を持つ多年草です。
美しい花を咲かせる幾つかの種が、観賞用として栽培されています。

高温乾燥が続いたあと雨が降ると一斉に開花することから「レインリリー」とも呼ばれます。
よく似た草姿の植物に「ゼフィランサス」があり、こちらも同様の理由からレインリリーと呼ばれています。
両種の草姿は非常によく似ていますが、ゼフィランサスが花を上向きに咲かせるのに対し、ハブランサスはやや横向きに咲かせるという性質があります。
日本へは大正初期に渡来しています。


ハブランサスの花期は6月~9月。
花期になると、花茎を長く伸ばし、頂部に花径5~10㎝程度の花を1~4輪咲かせます。
花は6枚の花弁を持つ漏斗状で、やや横向きに咲きます。

▼ハブランサスの花

ハブランサスの花

雄しべ4~6個、葯は黄色く、大きさは不均等で多くの場合湾曲しています。
※湾曲しない雄しべを持つ品種もあります。

▼ハブランサスの雄しべの様子

ハブランサスの雄しべ

花は一日花で夕方には萎んでしまいますが、花期の間に何度か花茎を伸ばして開花します。
花色はピンク、黄、複色。


葉は線形または幅の狭い帯状で、草丈15~40㎝程度に成長します。

▼ハブランサスの葉の様子

ハブランサスの葉の様子

丈夫な球根で、数年間は植えっ放しでもよく育ちます。
常緑ですが寒さで地上部が枯れて休眠することもあります。
ゼフィランサスに比べるとやや耐寒性に劣ります。

※ヒガンバナ科の植物で、全草に毒性があります。

ハブランサスとゼフィランサスの違い

ハブランサスの花や草姿は、同科のゼフィランサスによく似ていますが、以下のような違いがあります。

花の向き

ハブランサスは斜め上向きに花を咲かせるのに対し、ゼフィランサスは上向きに咲かせます。
※個体差があります。

▼ハブランサスの花

ハブランサスの花
花は斜め上を向いて咲いている

▼ゼフィランサス(タマスダレ)の花

ゼフィランサス(タマスダレ)の花
花は上を向いて咲いている

雄しべ

ハブランサスの雄しべは4~6個あり、大きさは不均等で多くの品種で湾曲しています。
対し、ゼフィランサスは均等な6個の雄しべを持ちます。

▼ハブランサスの雄しべ

ハブランサスの雄しべ
雌しべの奥に湾曲した雄しべが見える

▼ゼフィランサス(タマスダレ)の雄しべ

ゼフィランサスの雄しべ
6個の雄しべは均等で真っすぐに伸びている

また、ハブランサスの花弁は一つ一つがやや不均等な傾向があるのに対し、ゼフィランサスの花弁は均等で花は星形に開きます。

ゼフィランサスについては下記を参照ください。

ハブランサスの主な品種

ハブランサス・ロブストス(Habranthus robustus)

ハブランサス・ロブストス
photo-credit:Jean-Michel Moullec

ブラジルおよびアルゼンチン、ウルグアイに分布するハブランサスです。
径5~6㎝程度の淡いピンク色の花を咲かせます。
選抜品種では、濃いピンク色の品種もあります。

花を咲かせながら草丈15~30㎝に成長します。

ハブランサス・ツビスパツス(Habranthus tubispathus Syn. Habranthus andersonii)

ハブランサス・ツビスパツス

メキシコ湾周辺、中米、カリブ海、南アメリカの広範囲に分布するハブランサスです。
ハブランサス・アンダーソニーの名前で流通することもあります。
花は径3~5㎝程度の大きさで、黄色い花弁に赤褐色の筋が入ります。

花を咲かせながら草丈10~20㎝程度に成長します。

ハブランサス・チェリー・ピンク(Habranthus × floryi ‘Cherry Pink’)

ハブランサス・チェリーピンク

前述のロブスタス種(Habranthus robustus)と、ブラキアンドラス種(Habranthus brachyandrus)の交雑種です。
ハブランサスの中で最も普及している品種で、花径5~6㎝程度のピンク色の花を咲かせます。
丈夫な性質で、放任でもよく花を咲かせ、自然分球でよく増えます。

ハブランサスの育て方

ハブランサスの育て方

栽培環境

日当たりが良く、水はけの良い場所が適しています。

冬越し

品種によって耐寒性は異なりますが、全般的に低温多湿にやや弱い性質です。
関東以西の暖地であれば、戸外での冬越しが可能です。

鉢植えの場合は、霜や凍結の心配のない軒下などに移動して下さい。
庭植えの場合は、霜よけを設置し、盛り土をしたり腐葉土でマルチングをして防寒対策を行って下さい。
寒冷地の場合は、室内での管理になります。

水やり

生育期に乾燥が続くと花が咲きにくくなります。

庭植えの場合は、夏場に乾燥が続くようなら水やりを。
鉢植えの場合は、用土の表面が乾いたらたっぷりと。

冬越し中に葉を枯らして休眠に入った場合は、水を断って下さい。

肥料

庭植えの場合は、元肥として緩効性化成肥料を用土に混ぜ込んでおきます。
追肥は秋に緩効性化成肥料を株元に置き肥して下さい。

鉢植えの場合は、春と秋に緩効性化成肥料を株元に置き肥します。

植え付け・植え替え

適期は3月中旬~4月頃です。

植え付け

庭植えの場合は、水はけが悪いようなら用土に腐葉土を混ぜ込んで、水はけの良い環境を作って下さい。
株間は3~5㎝、球根1個分くらいの深さで植え付けます。
4~5球を密生させて植え付けると、最初の年から見栄えがします。

鉢植えの場合は、市販の草花用培養土を使うか、赤玉土(小粒)6・腐葉土4などの配合土に緩効性化成肥料を混ぜ込んで土を作ります。
5号鉢に7球程度が目安で、球根の頂部が土に隠れる程度の深さで植え付けて下さい。

植え替え

ハブランサスの球根は、前年の根が活動している間に新しい根が生育するという性質があります。
そのため、数年は植えっ放しの方がよく育ちます。

株が混みすぎると花付きが悪くなるので、その場合は分球を兼ねて植え替えを行います。
鉢植えの場合は3~4年に一度、庭植えの場合は4~5年に一度、花付きが悪くなったら植え替えを行って下さい。

増やし方(分球、種まき)

分球と種まきで増やすことが出来ます。
種まきについては下記「種まき」の項目を参照ください。

分球

適期は3月中旬~4月頃です。
掘り上げて分球します。
暖地の場合は葉が付いたままの場合が多いと思いますが、株分けの要領で分球して下さい。

種まき

開花までには2~3年かかります。

種の採取

花が終わると次々と種が出来ます。
鞘が茶色く枯れ、黒い種が顔をのぞけるようになったら種が熟しています。
採取して下さい。
採取した種はすぐに蒔きます。

種まき

採取した種は採りまきですぐに蒔きます。
覆土は種が隠れる程度にごく薄く。
発芽温度は15℃程度で、発芽までには2~3週間かかります。
日が当たる場所で水切れに注意して、発芽を待って下さい。

病気・害虫

病害虫の発生はほとんどありません。

-多年草・宿根草
-,