科名…セリ科
属名…アクチノータス属
原産国…オーストラリア
花色…白、クリーム色
草丈…30㎝~40㎝
日照…日なた(夏は半日蔭)
難易度…



USDA Hardiness Zone:8b to 10a
フランネルフラワーの特徴
フランネルフラワーは、オーストラリアを中心に約15種が分布する常緑性の多年草です。
以前は輸入物の切り花としてのみ流通していたフランネルフラワーですが、2009年、岐阜県農業技術センターが品種改良を手掛けた園芸品種「フェアリーホワイト」の発表で、鉢花としても流通するようになりました。
品種改良は現在も継続中で、次々と新しい品種が誕生しています。
花期は品種により異なりますが、3月~10月。
フェルトで作られたような花が独特の雰囲気を持つ魅力的な植物です。
花色は写真の白の他、クリーム色。
代表品種の「フェアリーホワイト」は四季咲き性が強く、次々と花を咲かせ、花期が長いのが特徴です。
花や葉は細かい毛で覆われていて、フランネル(毛織物)のような優しい触感です。
灰色を帯びた葉も美しく、個性的で観賞価値の高い植物です。
▼フランネルフラワーの葉
暑さ、寒さにやや弱い性質で、高温多湿の環境を嫌います。
強酸性の土壌を好むため、植え付け時の用土にも注意が必要です。
あまり寿命の長い植物ではなく、経年と共に暑さに対する耐性が低くなっていきます。
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フランネルフラワーの育て方
※雨や霜に弱いため、鉢植えで育てた方が管理がしやすいです。
栽培環境
庭植えの場合は、日当たりが良く雨が当たらない場所が適しています。
鉢植えの場合も同様で、一年を通じて日が当たり、雨が避けられる場所で管理します。
日照時間が足りないと徒長して、花付きが悪くなるので注意して下さい。
夏越し、冬越し
夏越し
出来るだけ雨に当たらないように管理して下さい。
こまめに花柄を摘んで常に清潔な状態を保ち、病気の発生を抑制します。
冬越し
暖地であっても、霜の心配がある場合は霜よけを設置して下さい。
霜に当たると枯れてしまいます。
心配な場合は、室内での管理をオススメします。
室内では日の当たる窓辺などに置きます。
15℃以上の気温があれば、花を咲かせます。
水やりはやや乾燥気味に。
用土の表面が乾いて、鉢を持ち上げて軽いと感じたら、土の表面が湿る程度に与えます。
水遣り
庭植えの場合は、ほぼ降雨のみで大丈夫です。
鉢植えの場合は、用土の表面が乾いたら水やりを。
乾燥気味の環境を好みます。
水の与えすぎに注意して下さい。
肥料
庭植えの場合は、春と秋に緩効性肥料を置き肥して下さい。
鉢植えの場合は、3月~6月、9月~11月の間に、規定量の2倍に薄めた液体肥料を1~2週間に1回程度、施します。
緩効性化成肥料を使う場合は、2か月に1回程度、鉢の隅に置き肥して下さい。
根が繊細なため、高濃度の肥料を与えると肥料焼けを起こす可能性があります。
少ない肥料が持続的に効いている状態がベストです。
植え付け・植え替え
適期は4月~5月、9月~10月です。
植え付け
強酸性の土壌を好みます。
一般的な草花用培養土で植え付けると枯れてしまうこともあるので注意して下さい。
鉢植えの場合は、市販のブルーベリーやサツキの土が適しています。
土を作る場合は、ピートモス(酸度無調整)7・鹿沼土(中粒)3の配合土に、緩効性化成肥料を混ぜ込んで下さい。
植え替え
根が繊細で傷つけると枯れてしまうこともあります。
根鉢を崩したり、土を落としたりせず、そのまま植え替えて下さい。
花柄摘み、切り戻し
花柄摘み
フランネルフラワーの花は終わりが近づくと花弁を閉じます。
花弁が閉じたら、2番花の花茎が枝分かれしている付け根で切り取って下さい。
花が一段落したら、脇芽の上まで切り戻します。
切り戻し
8月に入ったら開花が鈍るので、各枝を5㎝程度、切り戻します。
切り戻したら、一回り大きな鉢に植え替えて下さい。
増やし方(種まき)
種まきで増やすことが出来ますが、増やした株は譲渡や販売が禁止されているので注意して下さい。
種の採取
花後に種が出来ます。
花が散って花芯が残り、綿毛の付いた種が出来ます。
触ってみてポロポロと落ちるようなら種が熟しているので、採取して下さい。
採取した種は封筒などに入れ、さらに乾燥剤を入れた密閉容器に入れて冷蔵庫で保管します。
種まき
適期は5月頃です。
種まき用の用土は、赤玉土(小粒)5・鹿沼土5の混合土か、それぞれの土を単用します。
覆土は5㎜程度で、発芽までは乾かさないように管理します。
ポット上げをする時は、ピートモス5・鹿沼土(小粒)5の配合土を使って下さい。
根が繊細なので、傷つけないように注意します。
病気・害虫
ハダニ
風通しが悪いと発生しやすくなります。
風通しの良い環境で発生を抑制して下さい。
発生した場合は薬剤で対処します。