別名…ディアスシア、ニカクソウ(二角草)
科名…ゴマノハグサ科
属名…ディアスキア属
原産国…南アフリカ
花色…ピンク、オレンジ、紫、白
草丈…10㎝~40㎝
日照…日なた~半日蔭
難易度…
USDA Hardiness Zone:8 to 11
ディアスキアとは
ディアスキアは、南アフリカを中心に約70種が分布するゴマノハグサ科ディアスキア属の多年草、または一年草です。
分布域はクワズール・ナタール州、レソト、東ケープ州など南アフリカ東部に広がっています。
美しい花を咲かせることから、幾つかの種が観賞用として世界で広く栽培されています。
一般的に流通しているのは、多年草タイプのディアスキア・インテゲリマ種(Diascia integerrima)とディアスキア・リゲスケンス種(D. rigescens)、一年草のディアスキア・バーベラエ種(D. barberae)、そしてその園芸品種です。
インテゲリマ種は、南アフリカ東部に広く分布するディアスキアで、主に山岳地帯を中心に自生が見られます。
リゲスケンス種は、東ケープ州からクワズール・ナタール州に分布しており、山の斜面や草原、森の中の開けた場所などに自生が見られます。
バーベラエ種は、南アフリカに分布するディアスキアで(詳細は不明)、マット状に広がる一年草です。
日本へは昭和初年にイギリス経由で渡来しています。
ディアスキアの花期は4月~6月、多年草タイプは秋の10月~12月にも花を咲かせます。
花期になると、伸びた茎の頂部から花序を出し、花径2~3㎝程度の花を咲かせます。
花はゴマノハグサ科の植物に多く見られる唇形で、上唇は4裂しており、下唇は大きな1枚です。
下唇には距(キョ)と呼ばれる中が空洞になった袋のような突起が2つあり、後方に伸びています。
ディアスキアの名前はこの2つの距に由来しています。
「dis」はギリシャ語で「2つ」、「askos」は「袋」を意味し、「Diascia」はこの2つの言葉から成る合成語です。
▼ディアスキアの花の構造
花色はピンク、オレンジ、紫、白。
▼ディアスキアの花
葉は心形~披針形で縁に細かい鋸歯があり、対生します。
ほふく性の品種も流通しています。
▼ディアスキアの葉と花の様子
性質は宿根ネメシアによく似ています。
高温多湿にやや弱い性質のため、夏越しは雨の避けられる半日蔭の場所で管理します。
耐寒温度は-5℃程度で、関東以南の暖地であれば戸外での冬越しが可能です。
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ディアスキアの育て方
栽培環境
日当たりが良く、水はけの良い場所が適しています。
半日蔭程度の日照でも育ちます。
庭植えの場合は、強い西日が避けられる場所が適しています。
冬越し、夏越し
夏越し
鉢植えの場合は、梅雨入りから彼岸の頃までは雨の当たらない半日蔭の場所に移動して下さい。
冬越し
耐寒温度は-5℃程度で、関東以南の暖地であれば戸外での冬越しが可能です。
鉢植えの場合は、霜の当たらない日当たりの良い場所で管理して下さい。
庭植えの場合は、霜よけを設置して下さい。
水やり
庭植えの場合は、ほぼ降雨のみで大丈夫ですが、乾燥が長く続くようなら水やりをして下さい。
鉢植えの場合は、用土の表面が乾いたらたっぷりと。
肥料
庭植えの場合は、元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。
追肥の必要はありませんが、多年草タイプの場合は夏を越した秋頃に、緩効性化成肥料を施して下さい。
鉢植えの場合は、3月~5月の間、少量の緩効性化成肥料を置き肥するか、薄めの液体肥料を定期的に施します。
植え付け、植え替え
適期は4月~5月、10月~11月です。
植え付け
庭植えの場合は、用土に腐葉土を混ぜ込んで水はけの良い環境を作って下さい。
さらに元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。
水はけが悪い場所では盛り土などで高植えにするのも効果的です。
鉢植えの場合は、市販の草花用培養土にパーライトや川砂などを2割ほど混ぜて水はけの良い土を作ります。
または赤玉土(小粒)5・腐葉土3・ピートモス(酸度調整済)2などの配合土に緩効性化成肥料を混ぜ込んだ土を使います。
植え替え
多年草タイプで鉢植えの場合は、根詰まりをしているようなら植え替えを行って下さい。
花がら摘み
咲き終わった花は摘み、咲き終わった花茎は元から切り取って下さい。
増やし方(種まき)
種まきで増やすことが出来ます。
種まき
適期は9月~10月です。
寒冷地の場合は春まき(4月~5月)にします。
播種箱に清潔な用土を入れ、重ならないように注意して種をばらまきます。
発芽温度は20℃前後。
覆土は種が隠れる程度に2㎜程度。
発芽までは乾かさないように管理し、本葉が2~3枚程度になったらポット上げして下さい。
ポットに根が回ったら定植します。
病気・害虫
灰色かび病
多湿な環境で発生しやすい病気です。
葉茎に付着した花がらが原因になることもあるので、株を常に清潔な状態に保つよう心掛けて下さい。