- 学名…Lycoris squamigera Maxim.
Lycoris x squamigera Maxim. - 和名…ナツズイセン(夏水仙)
- 別名…ハダカユリ(裸百合)
- 科名…ヒガンバナ科
- 属名…ヒガンバナ属
- 原産国…中国
- 花色…ピンク色
- 草丈…50cm~90cm
- 日照…日なた~半日蔭
- 難易度…
- USDA Hardiness Zone:5 to 9
ナツズイセンとは
![ナツズイセン](https://shiny-garden.com/wp-content/uploads/2014/08/11-lycoris_squamigera-01.jpg)
ナツズイセンは中国、日本に分布するヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草です。
日本では、本州、四国、九州に分布しており、人里近い山野や道端に自生しています。
※日本に分布するナツズイセン(Lycoris squamigera)は、古い時代に中国から渡来したと考えられており、中国原産のリコリス・スプレンゲリ(Lycoris sprengeri)とリコリス・ストラミネア(Lycoris straminea)の自然交雑種と推定されています。
ナツズイセンの花期は8月。
花期になると、地面から花茎を真っすぐ伸ばし、薄桃色の花を咲かせます。
花茎は長さ60㎝前後、4~6個の花が付きます。
▼ナツズイセンの花の様子
![ナツズイセンの花の様子](https://shiny-garden.com/wp-content/uploads/2014/08/11-lycoris_squamigera-02-546x364.jpg)
花は長さ7㎝前後の筒状で、先が6裂してラッパ状に開きます。
▼ナツズイセンの花
![ナツズイセンの花](https://shiny-garden.com/wp-content/uploads/2014/08/11-lycoris_squamigera-03-546x364.jpg)
雄しべは6個、雌しべは1個。
雄しべは花被片と同程度の長さ、雌しべは花被片より長くなります。
▼ナツズイセンの雄しべと雌しべ
![ナツズイセンの雄しべと雌しべ](https://shiny-garden.com/wp-content/uploads/2014/08/11-lycoris_squamigera-04-546x364.jpg)
葉は長さ30~60㎝、幅2㎝の帯状です。
葉は早春に芽を出し夏になると枯れ、その後に花茎が伸びて花を咲かせます。
▼ナツズイセンの葉
![ナツズイセンの葉](https://shiny-garden.com/wp-content/uploads/2014/08/11-lycoris_squamigera-05-546x364.jpg)
花の時期に葉が無いことからマジックリリーとも呼ばれます。
「ナツズイセン」の名前は、葉がスイセンに似ており、夏に花を咲かせることに由来します。
▼たくさんの花を咲かせるナツズイセン
![たくさんの花を咲かせるナツズイセン](https://shiny-garden.com/wp-content/uploads/2014/08/11-lycoris_squamigera-06-546x364.jpg)
球根植物で、耐寒性、耐暑性ともに高く、植えっぱなしでもよく増え、よく花を咲かせます。
病害虫の発生もほとんど無く、育てやすい植物です。
リコリス・スプレンゲリ(Lycoris sprengeri)
![リコリス・スプレンゲリ](https://shiny-garden.com/wp-content/uploads/2014/08/11-lycoris_sprengeri-07.jpg)
中国原産でナツズイセンの交配親と考えられています。
花はピンク色で、しばしば花被片の先が青味を帯びます。
ナツズイセンに比べると全体的に小型です。
美しい花を咲かせることから、ナツズイセン同様に栽培されることがあります。
※ナツズイセンはヒガンバナに代表されるリコリスの仲間で全草に毒性があります。
関連図鑑
ナツズイセン(夏水仙)の育て方
![ナツズイセンの育て方](https://shiny-garden.com/wp-content/uploads/2014/08/13_natsu_zuisen_03.png)
栽培環境
日当たりが良く、水はけの良い環境が適しています。
日当たりを好みますが、半日蔭でも問題なく育ちます。
暗い日陰では花付きが悪くなるので、ある程度の日照は必要です。
冬越し、夏越し
耐寒性、耐暑性、ともに高く、特に対策の必要はありません。
土まで凍ってしまうような寒冷地の場合は、凍結対策をして下さい。
夏場に鉢植えで用土が乾きすぎるようなら、半日蔭に移動します。
水やり
庭植えの場合は、ほぼ降雨のみで大丈夫です。
鉢植えの場合は、用土が乾いたらたっぷりと。
休眠期はやや乾燥気味に管理しますが、完全に乾かしてしまわないよう注意します。
肥料
庭植え、鉢植え共に、植え付けの時に元肥として堆肥や緩効性化成肥料を用土に混ぜ込んでおきます。
追肥は春の芽出し前に、緩効性化成肥料を株元に置き肥して下さい。
花がら摘み
花が終わったら花がらを摘み、すべての花が咲き終わった花茎は根元から刈り取ります。
植え付け、植え替え
植え付け
適期は5月下旬~7月の葉が枯れた休眠期です。
球根は乾燥を嫌うので、入手したらすぐに植え付けて下さい。
庭植えの場合は、用土に腐葉土を混ぜて水はけの良い環境を作っておきます。
さらに元肥として堆肥や緩効性化成肥料も混ぜ込んでおきます。
株間は球根2個分程度、球根の頂部が隠れる程度の深さで植え付けます。
鉢植えの場合は、市販の球根用培養土か、赤玉土(小粒)7・腐葉土3などの一般的な配合土に緩効性化成肥料を混ぜ込んで土を作ります。
6号鉢に4~6球を目安に、球根の頂部が隠れる程度の深さで植え付けて下さい。
植え替え
鉢植え、庭植えともに、株が混み合って花付きが悪くなるようなら植え替えを行います。
適期は、5月下旬~6月の葉が枯れた後です。
掘り上げた球根は、分球してすぐに植え付けて下さい。
増やし方(分球)
自然分球で良く増えます。
分球
葉が枯れたら球根を掘り上げて、分球してすぐに植え付けます。
小さな球根は開花までに時間がかかります。
病気・害虫
病害虫の発生はほとんどありません。