ツルニチニチソウの育て方

  • 学名…Vinca major
  • 和名…ツルニチニチソウ(蔓日々草)
  • 科名…キョウチクトウ科
  • 属名…ビンカ属
  • 原産国…南ヨーロッパ、北アフリカ
  • 花色…紫、青、白
  • 草丈…10㎝~40㎝(ツルは1m以上)
  • 日照…日なた~半日陰
  • 難易度…星
  • USDA Hardiness Zone:7 to 9

ツルニチニチソウとは

ツルニチニチソウ

ツルニチニチソウは、地中海地域を中心に分布するキョウチクトウ科ビンカ属の常緑亜低木です。
分布域は、スイスから地中海沿岸部の大部分、ポルトガルからトルコ、北アフリカにあり、標高800mまでの森林地帯、土手や川岸などのやや湿り気のある場所などに広く自生しています。

栽培が容易で美しい花を咲かせることから、世界の多くの地域に導入され、現在では北アメリカ、南アフリカ、オーストラリアの他、日本でも逸出したものが野生化し、帰化植物として定着しています。
属名のビンカは、ラテン語で「紐」や「結ぶ」を意味し、長いツルを花輪に利用したことに由来しています。


ツルニチニチソウの花期は3月中旬~7月。
花期になると、茎の上部の葉腋から花柄を伸ばし、花径3~5㎝程度の花を咲かせます。

▼ツルニチニチソウの花

ツルニチニチソウの花

筒部は細く、花冠が深く5裂してスクリュー状に平開します。

▼横から見たツルニチニチソウの花

横から見たツルニチニチソウの花

花の中央にはスイセンなどに見られる副花冠があります。
※副花冠とは花被の内部にできる花冠状の構造物です。

この花姿が同科のニチニチソウに似ていることから、ツルニチニチソウの名前が付いています。

▼ツルニチニチソウの副花冠

ツルニチニチソウの副花冠

花筒の中には白い毛が生えており、中央に雄しべの黄色い葯が見えます。
雄しべは5個、筒部の中部から出て湾曲しており、雌しべはその下に隠れています。
雌しべは1個、柱頭には毛が生えています。

▼ツルニチニチソウの雄しべ

ツルニチニチソウの雄しべ
雌しべは葯の下に隠れており見えない

花色は紫、青、白。

萼は5裂しており、裂片は細く、細かい毛が生えています。

▼ツルニチニチソウの萼

ツルニチニチソウの萼

葉は対生し、長さ2~9㎝、幅2~6㎝の広卵形~楕円形です。
革質で表面には美しい光沢を持ちます。
葉柄は1㎝以下の長さです。

▼ツルニチニチソウの葉の様子

ツルニチニチソウの葉

茎は地面を這うように横に伸び、節から発根しながら長さ1m以上に伸びます。
分枝した茎はやや立ち上がり、草丈10~40㎝程度に成長します。
葉に斑が入る斑入り品種がよく流通します。

▼大きく成長したツルニチニチソウ

大きく成長したツルニチニチソウ

繁殖力が非常に強く、放任でもよく育ちよく広がります。
ある程度の耐陰性もあるので、日陰の庭にも植栽することが出来ます。
グランドカバーの他、寄せ植えや吊鉢に植えてツルを枝垂れさせたり、フェンスや柵に這わせたりと、利用価値の高い植物です。

ツルニチニチソウの主な品種

斑入りツルニチニチソウ(Vinca major ‘Variegata’)

斑入りツルニチニチソウ

ツルニチニチソウとして流通する苗の大半は美しい斑の入る斑入り品種です。
斑色は白の他、黄色。

美しい葉にはリーフプランツとしての観賞価値があります。
斑入り品種は緑葉のものに比べると、やや花付きが劣ります。

ヒメツルニチニチソウ(Vinca minor)

ヒメツルニチニチソウ(ビンカ・ミノール

ヨーロッパの中部から南部地域に分布するツルニチニチソウの近縁種です。
ツルニチニチソウに比べると全体的に小さく、花は花径2.5㎝前後です。
ビンカ・ミノールの名前で流通することもあります。
小種名の「ミノール」はラテン語で「より小さい」という意味です。
株も小さく寄せ植えによく利用されます。
寒さに強いのが特徴で、耐暑性はツルニチニチソウに比べるとやや劣ります。

→ヒメツルニチニチソウの詳細ページはこちら

ツルニチニチソウの育て方

ツルニチニチソウの育て方

栽培環境

日なたから半日陰の場所に適応します。
日当たりが良い方が花付きが良くなりますが、斑入り品種をリーフプランツとして利用するなら半日陰の場所の方が、葉の美しさが際立ちます。

過湿の環境を嫌うので、水はけの良い場所で育てて下さい。

冬越し、夏越し

冬越し

ツルニチニチソウはやや耐寒性に劣り、強い寒さで葉が傷むことがあります。
気になる場合は、簡単な防寒対策を施して下さい。

夏越し

ヒメツルニチニチソウはやや耐暑性に劣り、夏の暑さを嫌います。
鉢植えの場合は、半日陰の場所に移動して管理して下さい。

水やり

庭植えの場合は、ほぼ降雨のみで大丈夫です。
鉢植えの場合は、用土の表面が乾いたらたっぷりと。

肥料

元肥として用土に緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。

庭植えの場合は、追肥の必要はありません。
鉢植えの場合は、春に緩効性化成肥料を株元に施して下さい。

植え付け、植え替え

適期は3月~5月、9月中旬~10月です。

植え付け

庭植えの場合は、水はけが悪いようなら用土に腐葉土を混ぜ込んで水はけの良い環境を作っておきます。
さらに元肥として、緩効性化成肥料を混ぜ込んで下さい。
株間は30㎝程度です。

鉢植えの場合は、市販の草花用培養土を使うか、赤玉土(小粒)6・腐葉土4などの配合土に緩効性化成肥料を混ぜ込んで土を作ります。

植え替え

鉢植えの場合は、根詰まりを起こしているようなら植え替えを行って下さい。
一回り大きな鉢に植え替えるか、株分けを行います。

庭植えの場合は特に必要ありませんが、増えすぎているようなら株分けを兼ねて植え替えを行って下さい。

切り戻し、剪定

ツルが旺盛に伸びます。
伸びすぎたツルは適宜切り戻しを行って下さい。
斑入り品種で緑葉のツルが出た場合は、早めに切り取ります。

増やし方(株分け、挿し芽)

株分けと挿し芽で増やすことが出来ます。

株分け

適期は3月~5月、9月中旬~10月です。
伸びたツルから発根するので、根を確認して切り取り、植え付けて下さい。

挿し芽

適期は5月~6月です。
ツルを2~3節分の長さに切り取って挿し穂にします。
下の節の葉を取り除き、水揚げをしてから挿し木用土に挿して下さい。
明るい日陰で水を切らさないように管理して、発根を待ちます。

病気・害虫

病害虫の発生はほとんどありません。

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