- 学名…Hydrangea hybrida 'Dance Party'
- 科名…アジサイ科
- 属名…アジサイ属
- 原産国…園芸品種
- 花色…ピンク、ブルー
- 樹高…30㎝~150㎝
- 日照…日なた~半日蔭
- 難易度…
- USDA Hardiness Zone:6 to 9
アジサイ【ダンスパーティー】とは
アジサイ・ダンスパーティーは、アジサイ科アジサイ属の落葉低木です。
ダンスパーティーが属するアジサイ属の植物は世界に約73種が知られており、大半は東アジア、少数が東南アジア、北アメリカに分布しています。
その中で、日本に分布するガクアジサイとアメリカの園芸種を掛け合わせて作られたのがダンスパーティーです。
1994年頃に静岡県にある加茂花菖蒲園で作出され、近年鉢物のギフトが数多く流通するようになってブレイクし、以来不動の人気を誇るアジサイです。
ダンスパーティーの花期は6月~7月。
花期になると、分枝した枝の頂部に花序を出し、多数の花を咲かせます。
花序は直径10~20㎝の大きさです。
▼ダンスパーティーの花序
花のように見える部分は、ガクが大きく発達した「装飾花」と呼ばれる部分で、雄しべと雌しべが退化しています。
▼ダンスパーティーの装飾花
本来の花は花序の中心にあり、小さな5枚の花弁と雄しべ、雌しべを持つ両性花です。
▼ダンスパーティーの花
ダンスパーティーは、装飾花が非常に美しいアジサイです。
装飾花はシャープな萼片が八重に重なります。
ガクアジサイに比べると装飾花の数が多く、華やかで優雅な雰囲気を持つアジサイです。
▼たくさんの花を咲かせたダンスパーティー
花色は土地のPH(酸性度)によって変化します。
アルカリ土壌だとピンクに、酸性土壌だと淡いブルーまたは淡い紫を発色します。
▼紫のダンスパーティー
葉は対生し、卵形で表面には光沢があり、縁に鋸歯を持ちます。
茎は分枝して樹高30~150㎝程度に成長し、株はこんもりとまとまります。
夏の乾燥が少し苦手ですが、育てやすい花木です。
剪定をすることで簡単に樹高をコントロールすることが可能です。
アジサイの仲間
アジサイ属は、東アジアを中心に約73種が分布する低木です。 ※一部は東南アジア、新世界にも分布しています。
美しい花を咲かせることから品種改良も盛んに行われており、園芸品種の数は2000種を上回るとされています。
アジサイ【ダンスパーティー】の育て方
栽培環境
アジサイは日陰でも育ちますが、花付きを良くするためにはある程度の日照が必要です。
特にこのダンスパーティーは日陰だと徒長しやすいので、日当たりの良い場所が適しています。
日当たりが好きですが、強い西日の当たる場所は乾燥しやすいので避けて下さい。
湿り気のある土壌を好みます。
ダンスパーティーの花色
アジサイの花色は土壌の酸性度によって変化します。
日本の土壌は弱酸性であることが多く、普通に植えると淡いブルーから藤色の花が咲くと思われます。
ピンクの花を咲かせたい場合
土質が中性~アルカリ性に傾くように、苦土石灰を少量、用土に混ぜ込みます。
ピートモスなど、酸性の材料は使わないで下さい。
また、春先から少量の苦土石灰を株元に施して土質をアルカリ性にします。
肥料も酸性のものは使わないように気を付けて下さい。
冬越し
耐寒性はあるので対策無しで冬越し可能ですが、乾燥した冷たい風が苦手です。
鉢植えの場合は、風の当たらない場所に避難して下さい。
雪が積もるような場所では、枝が折れる場合があるので対策が必要です。
水やり
乾燥すると生育や花付きが悪くなります。
鉢植えの場合は、用土の表面が乾いたらたっぷりと。
庭植えの場合は、夏場に乾燥が続くようなら水やりをして下さい。
風通しが良く、乾燥しやすい場所に植えているのであれば、年間を通して乾燥に気を付けます。
肥料
3月に寒肥として油粕と骨粉を混ぜたものを株元に施します。
追肥は開花前に油粕などを与えて下さい。
植え付け、植え替え
適期は落葉期の12月中旬~3月です。
鉢植えの場合は、根詰まりを起こしているようなら植え替えを行って下さい。
庭植えの場合は、植え替えの必要はありません。
剪定
剪定は必ず必要な訳ではありません。
大きくなりすぎたり、コンパクトに仕立てたい場合に剪定を行います。
アジサイは秋に充実した枝の先に翌年の花芽を作るので、剪定が遅れると花芽が付きにくくなってしまいます。
花が終わったらできるだけ早めに剪定を行って下さい。
剪定方法
花の咲いた枝の上から数えて2~3節を目安に、半円形に刈り込んで下さい。
下の方にある細い枝や、形の悪い枝も切り落とします。
増やし方
挿し木で増やすことが出来ます。
挿し木
適期は6月上旬です。
花の付いていない枝の先端を15㎝ほど切り取って挿し穂にします。
上から1節目の葉を半分に切り取り、2節目の葉は取り除きます。
水揚げを十分にしてから、2節目が用土に埋まるように挿して下さい。
水を切らさないように明るい日陰で管理します。
この時、スプレーで葉水をかけてやって湿度を保つようにして下さい。
発根したら日当たりの良い場所に移動し、1月ほど育ててから鉢上げします。
病気・害虫
病気はモザイク病、斑点病、ウドンコ病、炭疽病などが発生することがあります。
害虫は、ハダニ、アブラムシなどが発生することがあります。