- 学名…Plumbago auriculata Lam.
- 和名…ルリマツリ(瑠璃茉莉)
- 別名…プルンバゴ
- 科名…イソマツ科
- 属名…ルリマツリ属
- 原産国…南アフリカ
- 花色…青、白
- 樹高…0.3m~3m
- 日照…日なた
- 難易度…
- USDA Hardiness Zone:8 to 10
ルリマツリ(プルンバゴ)
ルリマツリは、南アフリカに分布するイソマツ科ルリマツリ属の半つる性常緑低木です。
分布域は南アフリカ南東部の東ケープ州、クズワール・ナタール州を中心に一部が東部のムプマランガ州などにあり、低木林や茂み、谷間の林縁などに自生しています。
美しい花を咲かせることから長年に渡り、世界で広く栽培されています。
学名はプルンバゴ・アウリクラータ(Plumbago auriculata)で、プルンバゴの名前でも流通しています。
ルリマツリの花期は6月~10月。
花期になると、分枝した枝先、または上部の葉腋から花序を出し、多数の花を咲かせます。
花序は長さ2.5~5㎝の短い穂状です。
▼ルリマツリの花序
花は直径2~3㎝、長さ3.7~5.3㎝の高杯形で、先が5裂し平らに開きます。
筒部は長さ2.8~4㎝。
▼ルリマツリの花
雄しべは5個、雌しべは1個。
雄しべは筒部の中、またはわずかに突き出します。
雌しべの柱頭は糸状に5裂しており、突出します。
▼ルリマツリの雄しべと雌しべ
萼筒は長さ1~1.3㎝で、腺のある毛が生えています。
▼ルリマツリの萼の様子
花色は淡いブルーの他、白。
花は花期の間、次々と開花します。
▼白花のルリマツリ
果実は長さ約8㎜の蒴果(さくか)。
※蒴果(さくか)…乾燥して裂開し、種子を放出する果実のこと。
複数の心皮からなり、熟すと心皮と同数に裂ける。アサガオ、ホウセンカ、カタバミなどに見られる。
葉は互生し、長さ2.5~9㎝、幅0.5~2.5㎝の長楕円形~へら形です。
通常無柄、時に短い葉柄があります。
▼ルリマツリの葉の様子
長く伸びた枝は、他の物に絡みながら登って行く性質があります。
よく分枝して茂ることから、フェンスやオベリスクに利用されます。
▼たくさんの花を咲かせるルリマツリ
耐暑性は抜群ですが、寒さに強い性質ではありません。
暖地、温暖地では戸外で冬越し可能ですが冬場は落葉します。
※似た名前の花にルリマツリモドキがあります。
ルリマツリに似ていることから付けられた名前ですが、ルリマツリはルリマツリ属、ルリマツリモドキはルリマツリモドキ属に分類されている別属の植物で、性質も異なります。
ルリマツリ(プルンバゴ)の育て方
栽培環境
日当たりが良く、水はけの良い場所が適しています。
日照不足になると、花付きがかなり悪くなるのでよく日の当たる場所で育てて下さい。
大きく育つので、庭植えの場合はそれなりの広さが必要です。
冬越し
関東以西の暖地、温暖地では戸外で冬越し可能ですが、寒さに強い植物ではありません。
寒さで葉が枯れて来たら思い切って地際まで切り詰めて、株を敷き藁などで覆い霜よけをして下さい。
霜や雪に当たると枯れてしまうことがあるので注意が必要です。
鉢植えの場合は、霜の当たらない温かい場所に移動します。
寒冷地では、鉢植えにして霜の降りる前に室内に取り込んで冬越しをして下さい。
水やり
庭植えの場合は、ほぼ降雨のみで大丈夫です。
鉢植えの場合は、用土の表面が乾いたらたっぷりと。
冬は生育が止まるので乾燥気味に管理して下さい。
肥料
生育旺盛なので、鉢植え、庭植え共に生育期間中は肥料切れに注意します。
肥料が足りないと花付きが悪くなります。
5月~9月、液体肥料を週に1回程度施すか、緩効性肥料を月に1回程度置き肥して下さい。
植え付け、植え替え
適期は4月中旬~6月です。
植え付け
霜に弱いので、遅霜の心配が無くなってから植え付けて下さい。
庭植えの場合は、用土に腐葉土を混ぜ込んで水はけの良い環境を作って下さい。
さらに元肥として、牛糞や緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。
鉢植えの場合は、市販の草花用培養土を使うか、赤玉土(小粒)7・腐葉土3などの一般的な配合土に緩効性化成肥料を混ぜ込んで土を作ります。
植え替え
生育旺盛で根詰まりを起こしやすいので、鉢植えの場合は一年に一度の植え替えを行います。
庭植えの場合は植え替えの必要はありません。
剪定、切り戻し
花後に切り戻しを行うと再び花が付きます。
大きくなりすぎたり、花後に間延びした場合は、新しい枝や芽が付いている上の部分で切り戻してやって下さい。
枝が込みすぎた場合も、その都度剪定を行います。
生育期間中にかなり短く切り詰めても脇芽が出て来て花を付けます。
増やし方(挿し木)
挿し木で増やすことが出来ます。
挿し木
適期は4月~9月です。
先端の柔らかい部分と木質化している部分を避けて、枝を7~10㎝程度の長さに切り取って挿し穂にします。
挿し穂には切り戻した枝を使うこともできます。
下葉を取り除いて水揚げをし、挿し木用土に挿して下さい。
明るい日陰で水を切らさないように管理し、発根を待ちます。
病気、害虫
ハダニ、カイガラムシなどの発生が時々見られます。
見付け次第、対処して下さい。