和名…ヒゴロモソウ(緋衣草)
別名…サルビア
科名…シソ科
属名…アキギリ属(サルビア属)
原産国…南アメリカ
花色…赤、ピンク、紫、白
草丈…25㎝~90㎝
日照…日なた
難易度…
USDA Hardiness Zone:10 to 11
サルビア・スプレンデンスとは
サルビア・スプレンデンスは、ブラジル南東部原産のシソ科アキギリ属(サルビア属)の多年草です。
美しい花を咲かせることから観賞用として導入され、世界中の熱帯から温帯地域で栽培されています。
日本には明治時代に渡来しており、広く普及しています。
サルビア・スプレンデンスが属するアキギリ属(サルビア属)には約900種の植物が分類されていますが、単に「サルビア」というと、本種を指すのが一般的です。
サルビア・スプレンデンスの花期は6月~11月。
花期になると、茎の頂部に花序を出し、多数の花を咲かせます。
花序は20㎝程度の長さになり、2~6個の花が輪散状に密に付きます。
▼サルビア・スプレンデンスの花序
花はシソ科の植物に多く見られる唇形花です。
唇形花とは、筒状になった花の先が上下に分かれ、唇のように見える花の事です。
サルビア・スプレンデンスの唇形花は、径1㎝程度の大きさで長い花筒を持っています。
萼は赤く、開花時は1.6㎝程度、開花後に2㎝程度まで伸びます。
▼サルビア・スプレンデンスの花の様子
花色は代表的な赤の他、ピンク、白、紫など。
▼様々な花色のサルビア・スプレンデンス
葉は先の尖った卵形~三角形に近い卵形で、縁に鋸歯があります。
原種は草丈90㎝程度になり低木状に育ちますが、園芸品種の多くは20~40㎝程度の草丈です。
▼大きく育ったサルビア・スプレンデンス
丈夫な性質で育てやすい植物です。
本来は多年草ですが、耐寒性が低く、日本では一年草として扱うのが一般的です。
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サルビア・スプレンデンスの近縁種については下記を参照下さい。
サルビア・スプレンデンスの育て方
栽培環境
日当たりが良く、水はけの良い環境が適しています。
日当たりが悪いと生育、花付き共に悪くなるので、よく日の当たる場所で育てて下さい。
冬越し
比較的寒さに強い品種もありますが、基本的に一年草として扱います。
冬越しをさせる場合は、挿し木株を作り、室内の日の当たる場所で管理します。
最低気温0℃を下回ると枯死するので注意して下さい。
水やり
庭植えの場合は乾燥が続くようなら水やりをして下さい。
鉢植えの場合は、用土の表面が乾き始めたらたっぷりと。
夏場の水切れには注意して下さい。
肥料
庭植え、鉢植え共に、植え付け時に元肥として緩効性化成肥料を用土に混ぜ込んでおきます。
さらに追肥として、真夏を除く生育期に緩効性化成肥料、または液体肥料を定期的に施して下さい。
花期が長いので、肥料切れさせないようにします。
植え付け
適期は春の4月下旬~6月です。
庭植えの場合は、用土に腐葉土を混ぜ込んで、水はけの良い環境を作っておきます。
さらに元肥として緩効性化成肥料も混ぜ込んで下さい。
株間は20~30㎝です。
鉢植えの場合は、市販の草花用培養土を使うか、赤玉土6・腐葉土4などの一般的な配合土に緩効性化成肥料を混ぜ込んで土を作ります。
日常の管理
花がら摘み
花が終わった花穂は切り取って下さい。
切り戻し
花が一段落した夏に切り戻しを行うと秋に再び美しい花を咲かせます。
草丈の1/2~2/3程度の高さで刈り込んで下さい。
切り戻しは遅くとも7月中に行います。
増やし方(挿し芽、種まき)
挿し芽と種まきで増やすことが出来ます。
挿し芽
気温が20℃以上であればいつでも可能です。
茎を2~3節程度の長さに切り取って挿し穂にします。
最下部の葉は取り除き、その他の葉は1/2~1/3程度にカットします。
水揚げをしたら、挿し木用土に葉を取り除いた節が埋まるように挿して下さい。
明るい日陰で水を切らさないように管理して発根を待ちます。
種まき
種の採取
※F1品種は、種を採取して蒔いても親株と同じ草姿・花姿に育ちません。
花後に萼の中に種が出来るので、茶色く熟したものを採取して下さい。
または、花茎ごと切り取って乾燥させ、種を採取します。
種まき
適期は4月下旬~5月です。
発芽温度は20~25℃です。
種は播種箱などに蒔き、ごく薄く覆土します。
水やりは底面給水で行い、発芽までは乾かさないように管理します。
発芽した苗は適当に間引き、本葉が2~3枚程度になったらポット上げします。
ポットに根が回ったら定植して下さい。
病気・害虫
夏場にハダニが発生することがあります。
ハダニは水に弱いので、水やりの際に葉裏にも水をかけるようにします。
大量に発生した場合は、薬剤などで駆除して下さい。