- 学名…Leucojum aestivum
- 和名…スノーフレーク
- 別名…オオマツユキソウ(大待雪草)、スズランズイセン(鈴蘭水仙)
- 科名…ヒガンバナ科
- 属名…スノーフレーク属
- 原産国…地中海沿岸部
- 花色…白
- 草丈…20㎝~60㎝
- 日照…日なた~半日蔭
- 難易度…
- USDA Hardiness Zone:4 to 8
スノーフレークとは
スノーフレークは、地中海沿岸部原産のヒガンバナ科スノーフレーク属の球根を持つ多年草です。
分布域は、ヨーロッパから黒海北部のクリミア半島、黒海東部に広がっており、森林地帯や河川敷、道端や畑、荒れ地などに自生しています。
美しい花を咲かせることから、世界の広い地域で栽培されており、逸出したものが各地で帰化植物として定着しています。
日本には昭和初期に渡来し、春の花として広く普及しています。
スノーフレークの花期は3月中旬~4月中旬。
花期になると、花茎を長く伸ばし、1~数個の花を咲かせます。
花茎は30~60㎝程度、花は径1.5~2㎝程度の大きさです。
花は下向きに咲き、内側3個と外側3個、計6個の花被片を持った釣鐘状でスズランの花に似ています。
花被片の先には緑の斑紋が入ります。
▼スノーフレークの花
雄しべは6個、葯は黄色く、雌しべは1個。
▼スノーフレークの雄しべと雌しべ
葉は長さ30~50㎝、幅0.5~2㎝の帯状で、先がやや尖ります。
▼スノーフレークの葉の様子
葉がスイセンに、花がスズランに似ていることから「スズランズイセン」とも呼ばれます。
▼たくさんの花を咲かせるスノーフレーク
耐寒性、耐暑性ともに優れており、育てやすい植物です。
自然分球でよく殖え、数年間は植えっぱなしでも美しい花を咲かせます。
初夏になると地上部を枯らして休眠します。
名前が似ていることからスノードロップと混同されがちですが、スノードロップはマツユキソウ属、スノーフレークはスノーフレーク属に分類されており、別属の植物です。
スノーフレークの主な品種
グレヴィティ・ジャイアント(Leucojum aestivum ‘Gravetye Giant’)
イギリスで作出された、スノーフレークの選抜品種です。
花が基本種よりもやや大きいのが特徴です。
草丈90㎝程度に成長するので、切り花として利用されることがあります。
スノーフレークの育て方
栽培環境
水はけの良い日なたから半日蔭の場所が適しています。
暗い日陰の場所では花付きが悪くなるので、出来るだけ日の当たる場所で育てて下さい。
冬越し・夏越し
冬越し
耐寒性は高く、特に対策の必要はありません。
夏越し
鉢植えの場合は、葉が完全に枯れて休眠に入ったら涼しい日陰に移動して下さい。
葉は球根に養分を送るための大切な役割を果たしています。
枯れるまでは取り除かないで下さい。
水やり
庭植えの場合は、植え付けてしばらくは乾燥しすぎないように注意します。
その後は雨が降らず、乾燥が長く続くようなら水やりをして下さい。
鉢植えの場合は、用土の表面が乾いたらたっぷりと。
どちらの場合も、葉が枯れて休眠に入ったら水やりの必要はありません。
肥料
庭植えの場合は、元肥として緩効性化成肥料を用土に混ぜ込んでおきます。
追肥は花後に液体肥料を施します。
鉢植えの場合も同様に、元肥に緩効性化成肥料、花後に液体肥料を施して下さい。
植え付け・植え替え
植え付け
適期は9月下旬~11月です。
庭植えの場合は、元肥として緩効性化成肥料を用土に混ぜ込み、水はけが悪いようなら腐葉土も混ぜておきます。
株間は10㎝程度、7~8㎝程度の深さで植えて下さい。
鉢植えの場合は、市販の草花用培養土を使うか、赤玉土(小粒)6・腐葉土3・軽石(小粒)1などの配合土に緩効性化成肥料を用土に混ぜ込んで土を作ります。
5号鉢に5球を目安に、5㎝程度の深さで植え付けて下さい。
植え替え
数年は植えっ放しで問題ありません。
株が混み合ってきたら適宜、植え替えを行って下さい。
花がら摘み
花が終わったら、花首の部分で切り取って下さい。
放っておくと結実して、種に養分が取られてしまいます。
増やし方(分球)
分球で増やすことが出来ます。
(種まきでも増やすことが出来ますが、開花までに4~5年かかり一般的ではありません)
分球
適期は葉が枯れて休眠に入る時期、5月下旬~6月下旬です。
球根は自然分球で増えています。
球根を掘り上げて、残っている葉茎を取り除き、風通しの良い日陰で乾燥させます。
乾燥させた球根は雨の当たらない日陰で保管し、9月下旬~11月の間に植え付けて下さい。
病気・害虫
病害虫の発生はほとんどありません。