ガーデニングの図鑑

宿根草・多年草、一年草・二年草の草花、庭木などガーデニング植物の特徴、育て方、増やし方などについて紹介しています。

一年草・二年草

インパチェンスの育て方

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学名…Impatiens walleriana
和名…アフリカホウセンカ
科名…ツリフネソウ科
属名…ツリフネソウ属(インパチエンス属)
原産国…熱帯アフリカ
花色…赤、ピンク、白、オレンジ
草丈…15㎝~40㎝
日照…半日蔭
難易度…星
USDA Hardiness Zone:10 to 11

インパチェンスの特徴

インパチェンス

インパチェンスの仲間は、世界の熱帯から亜熱帯地域を中心に約500種が分布する、ツリフネソウ科の植物です。
その中でインパチェンスとして流通するのは、アフリカホウセンカの和名を持つ、インパチェンス・ワレリアナ種(Impatiens walleriana)です。

ワレリアナ種は、アフリカ東部のモザンビークからケニアにかけて分布する多年草です。
自生地は海抜1800m以上の高地で、やや湿り気のある日陰の場所を好んで分布しています。
現在ではオーストラリア東部やアメリカ南東部など一部の地域で帰化しています。

インパチェンスの栽培の歴史は長く、19世紀にはヨーロッパで紹介され、1965年にオランダでF1交配による「インプシリーズ」が作出されて以降、ヨーロッパ、アメリカなどで数多くの園芸品種が育成、作出されると共に流通しています。

対して日本に本格的に普及するようになったのは1970年代に入ってからで、比較的新しい植物と言えます。
歴史は長くありませんが、夏の暑さに強く、半日蔭の庭でも花を咲かせることから、現在ではシェードガーデンの定番植物として広く普及しています。
本来は多年草ですが耐寒性が低く、日本では一年草として扱うのが一般的です。

インパチェンスの花期は5月~11月上旬。
花期になると、分枝した茎の上部の葉の付け根から花柄を伸ばし、花径3~5㎝程度の花を咲かせます。
花は一見すると5枚の花弁があるように見えますが、左右にある側花弁はそれぞれが基部で合着しているため、厳密に言うと3枚花弁の花になります。
下側の萼片からは特徴的な距(キョ)と呼ばれる長い筒が伸びており、ここに蜜が入っています。

▼インパチェンスの花の構造

インパチェンスの花の構造

花は、初夏から秋にかけての長い花期の間、休むことなく次々と開花します。
花色は赤、ピンク、白、オレンジ。
一重咲きの他、八重咲き品種もあり、中でもバラ咲き品種の「カリフォルニアローズ・フィエスタ」シリーズはその花の美しさで不動の人気を誇る品種です。

▼バラ咲きのインパチェンス

インパチェンス

葉は先の尖った卵形で縁に鋸歯があり、互生します。
茎はよく分枝して、草丈15㎝~40㎝程度でこんもりと茂ります。
最盛期には株を覆うように花を咲かせ、夏の花壇を鮮やかに彩ります。
葉に斑が入る斑入り品種もあり、花色、花姿と共に選択肢が多いのも大きな魅力の一つです。

高温多湿の環境に強く、丈夫な性質です。
やや乾燥に弱いところがありますが、育てやすい植物です。

「インパチェンス」という名前は属名で、同属の仲間には夏の花として古くから親しまれているホウセンカ(I. balsamina)などがありますが、通常インパチェンスというとアフリカホウセンカを指します。
また、近縁種では、葉や花が大きいニューギニア・インパチェンスや、日なたでも育てることが出来るサンパチェンスなども、夏の定番植物としてよく栽培されています。

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インパチェンスの育て方

インパチェンス(アフリカホウセンカ)の育て方

栽培環境

午前中だけ日が当たるような半日蔭の場所が適しています。
本来は日光が好きな植物なのですが、夏の強すぎる日差しで葉焼けや花焼けを起こしてしまいます。
庭植えの場合は、半日蔭~明るい日陰に植えて下さい。
鉢植えの場合は、春と秋は日当たりの良い場所で育て、夏場は午後から日陰になる半日蔭の場所に移動します。

耐陰性がありますが、日が当たった方が花付きは良くなります。
また、日陰だと株が徒長気味に育ちます。

※八重咲き品種は雨に弱いので、基本的に移動できる鉢植えで育てます。

※連作障害が出やすい植物です。
昨年インパチェンスを植えていた場所には植えないで下さい。
どうしても同じ場所に植える場合は、用土をごっそり新しいものに入れ替えます。

冬越し

本来は多年草なので、温度を保つことが出来れば冬を越すことが出来ます。
冬越しに必要な温度は最低でも5℃以上で、10℃以上あれば安心です。
15℃以上の気温があれば冬でも花を咲かせます。

霜に当たると枯れてしまうので花が終わって気温が下がって来たら、草丈の半分くらいの位置で脇芽を残して切り戻し、室内に取り込みます。
庭植えの場合は、鉢上げをするか、秋に挿し木株を作って冬越しをさせます。
室内では日の当たる暖かい場所に置き、水は控えめに肥料は与えずに管理します。

無事に冬を越したら新しい用土で植え替えを行って下さい。

水遣り

庭植えの場合は、乾燥が続いて葉に張りが無くなって来たら水やりをして下さい。
鉢植えの場合は、用土の表面が乾いたらたっぷりと。

湿潤な環境を好み、乾燥を嫌います。
特に夏場の乾燥には気を付けて下さい。

肥料

庭植えの場合は、元肥として緩効性化成肥料を用土に混ぜ込んでおきます。
追肥は鉢植え、庭植えともに5月~7月、9月下旬~10月の間、緩効性化成肥料を置き肥するか、液体肥料を施して下さい。
生育が衰える真夏と冬場は、肥料を与えないで下さい。

植え付け、植え替え

植え付け

庭植えの場合は、用土に腐葉土を混ぜ込んで水はけの良い土壌を作ります。

鉢植えの場合は、市販の草花用培養土かインパチェンスの土を使います。
自分で作る場合は、赤玉土(小粒)6・腐葉土3・堆肥1の配合土に、緩効性化成肥料を混ぜ込んで下さい。

植え替え

基本的に植え替えの必要はありません。
冬越しをした場合は、春に植え替えを行って下さい。

花がら摘み、切り戻し

花がら摘み

花がらは自然に落ちますが、葉に付いたままにしていると病気の原因になることがあります。
花がらを摘み取って、葉に付いたものも取り除いて下さい。

切り戻し

7月中旬頃に一旦切り戻しをしてやると、秋から美しい草姿で花を咲かせてくれます。
草丈の半分くらいでバッサリと切り戻して下さい。

増やし方(挿し木、種まき)

挿し木、種まきで増やすことが出来ます。
種まきについては下記「種まき」の項目を参照下さい。

挿し木

適期は5月~7月、9月~10月です。

茎を3~4節程度の長さに切り取って挿し穂にします。
先端から切っても、茎の途中の部分を使っても大丈夫です。
下の葉を取り除いて水揚げをし、葉を取り除いた部分の節が埋まるように、挿し木用土に挿して下さい。
明るい日陰で水を切らさないように管理したら、2週間前後で発根します。
発根したらポット上げして下さい。

種まき

流通している品種の多くは一代交配種(F1品種)で、自家採取の種で育てても親株と同じような性質の花は咲かない可能性が高いです。

種の採取

インパチェンスの種は花後の花芯が膨らんで出来ますが、熟すと勝手にはじけて飛び散ってしまいます。
花芯の部分がパンパンに膨らんできたら、袋などを被せて種が飛散するのを防ぎます。
袋に種が落ちているのを確認したら、すぐに取り出して乾かして下さい。
乾燥させた種は、封筒などに入れて涼しい場所で保管します。

種まき

適期は4月中旬~5月中旬です。

発芽温度が20~25℃と高めなので、暖かくなってから蒔いて下さい。
種は播種箱にまき、覆土はしません。
種が細かいので水やりは底面給水で行います。
水を切らさないように管理したら10日前後で発芽します。
発芽後は日なたで育て、本葉が3枚程度になったらポット上げします。
移植を嫌う植物なので、根を傷つけないように気を付けて下さい。
ポットに根が回ってきたら定植します。

病気・害虫

灰色かび病

葉や茎に茶色~灰色の斑点ができます。
病変を見つけたら取り除いて下さい。
多湿の環境で発生することが多く、風通しを良くすることである程度は予防できます。
また殺菌剤を散布することでも殺菌、予防ができます。

ハダニ、ホコリダニ

葉や花が縮れたり、艶がなくなったりしたら発生を疑って下さい。
薬剤を散布して駆除します。

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