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モクレン、ハクモクレン、サラサモクレンの育て方

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学名…モクレン:Magnolia liliiflora(Magnolia quinquepeta)
ハクモクレン:Magnolia heptapeta(Magnolia denudata)
サラサモクレン:Magnolia × soulangeana
和名…モクレン(木蓮)、ハクモクレン(白木蓮)、サラサモクレン(更紗木蓮)
別名…シモクレン(紫木蓮)、マグノリア
科名…モクレン科
属名…モクレン属
原産国…中国
花色…紫、白、ピンク
樹高…4m~15m
日照…日なた
難易度…星星
USDA Hardiness Zone:5 to 9

モクレン、ハクモクレン、サラサモクレンの特徴

モクレン、ハクモクレン

モクレンの仲間は、北米、中米、東南アジア、東アジア、西インド諸島などに約210種が分布するモクレン科の樹木です。
属名からマグノリアと呼ばれ、世界で広く栽培されている花木の一つです。
観賞用として栽培されるモクレン属の樹木は数多くありますが、ここでは中国原産で春に開花する、モクレン、ハクモクレン、そして両種の交雑種であるサラサモクレンの3種をモクレンの仲間として紹介しています。

モクレンの仲間の花期は3月~4月。
花期になると分枝した枝の頂部、または葉の付け根に、花径5~15㎝程度の花を一輪咲かせます。
花は、6~9枚の花弁を持ち、花の中心には多数の雄しべ、さらにその中心に多数の雌しべがあり、どちらも螺旋状に配列しています。

▼モクレンのしべの様子

モクレンのしべの様子

モクレンの仲間は、人類が誕生するはるか以前に誕生しており、地球上最古の花木と言われています。
モクレン科の植物であると同定可能な植物は9500万年前から地球上に存在しており、その花の構造は太古の昔から変化していないことが化石により分かっています。
2000万年前の化石からは現在もアメリカやカナダに分布する、マグノリア・アクリナータ種(Magnolia acuminata)が発見されています。

▼マグノリア・アクリナータの花

マグノリア・アクリナータ

モクレンの仲間は、受粉すると花後に円柱状広楕円形の果実を実らせ、秋になって熟すと、中から赤い種が出てきます。

▼モクレンの果実

モクレンの果実

葉は倒卵形から広楕円形で、枝に互生します。
樹高4~15m程度に成長します。

耐寒性、耐暑性ともに高く、育てやすい花木です。
葉は開花中、または花後に芽吹き、冬には落葉します。
花は短命で、咲き始めたと思うとあっという間に満開になり、1週間ほどで散ってしまいますが、その変化もまた劇的で、パラパラと落ちる花弁が株元に積もる様子には風情があります。

モクレン、ハクモクレン、サラサモクレン

モクレンと言えば一般的には紫の花のモクレンを指しますが、ハクモクレンも「モクレン」と呼ばれて混同されることがあります。
そのため、紫のモクレンのことを「シモクレン(紫木蓮)」と呼び区別します。

シモクレン(紫木蓮:Magnolia liliiflora)

シモクレン(紫木蓮)

中国南西部原産で、日本でも古くから栽培されています。

花色は花弁の外側が赤紫で内側は白。
花弁数は6枚で、常に半開きの状態です。
開花中に葉が出始めて、花が終わる頃には葉で覆われます。
樹高3~5m程度に成長します。

ハクモクレン(白木蓮:M. heptapeta)

ハクモクレン(白木蓮)

中国原産で、北米やヨーロッパなどでも人気の高い花木です。

花色は白で、花弁の数は9枚。
花は日が当たると開き、暗くなると閉じてしまいます。
樹高15mにもなる高木です。
本来は大木になる樹なので、庭木としては扱い辛いです。
葉は花が終わった後に芽吹きます。

ちなみにこのハクモクレンとよく似た花にコブシがありますが、コブシの花は小ぶりで、ハクモクレンの花が常に上を向いて咲くのに対して、コブシの花は横を向いたり上を向いたりと咲く方向がバラバラです。

サラサモクレン(更紗木蓮:M. x soulangiana)

サラサモクレン(更紗木蓮)

シモクレンとハクモクレンの交雑種です。
花はハクモクレンに似ていて丸みを帯び、樹高は6~10m程度に成長します。
花色はピンクが多いですが、白花や紫花も流通しています。

最近ではこの3種のことをまとめて「モクレン」と呼ぶことが多いようです。
3種の開花時期は微妙にずれていて、ハクモクレン→サラサモクレン→モクレンの順に開花します。

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モクレン、ハクモクレン、サラサモクレンの育て方

モクレンの育て方

栽培環境

日当たりが良く、風通しの良い場所が適しています。
横に枝を張って大きく育ちます。
移植は難しいので、広いスペースのある場所で育てて下さい。

モクレンの根は生育旺盛で、鉢を直接土の上に置いていると庭土に侵入して根付いてしまいます。
鉢植えの場合は、土の上に直接鉢を置かないように注意して下さい。

冬越し

耐寒性は高く、特に対策の必要はありません。

水遣り

庭植えの場合は、植え付けた後はしばらく乾かさないようにしますが、その後はほぼ降雨のみで大丈夫です。
鉢植えの場合は、用土の表面が乾いたらたっぷりと。

肥料

庭植えの場合は、寒肥として1月~2月の間に骨粉入りの油粕を株元にまいておきます。
追肥は花後に緩効性肥料を株元に施します。

鉢植えの場合は、3月~6月の間に月に1回程度、骨粉入りの油粕を株元に施します。

植え付け、植え替え

植え付け

適期は1月~3月上旬です。

庭植えの場合は、用土に元肥として腐葉土や完熟堆肥をたっぷりと混ぜ込んでおきます。
根を切らないように注意して軽く根鉢を崩し、深植えにならないように浅く植え付けて下さい。

鉢植えの場合は、赤玉土7・腐葉土3などの配合土を使います。

植え替え

鉢植えの場合は、2~3年に一度の植え替えが必要になります。
適期は花後の4月中旬~5月上旬です。
根を傷つけないように根鉢を軽く崩して、一回り大きな鉢に植え替えて下さい。

剪定

剪定時期

モクレンの花芽は、7月~8月上旬にかけて作られます。
花芽を落とす心配のない時期は6月上旬頃までなんですが、葉が出ると枝の選別が難しくなってしまうのと同時に、その後の生育にも影響が出てしまいます。
そこで、花後~葉が出るまでの短い間に剪定を行うと失敗がありません。

※花芽と葉芽の選別が出来る場合は、落葉期に剪定します。
落葉期であれば強剪定が可能ですが、その年の花は咲きません。

剪定方法

モクレンの花芽は短い枝に付きやすく、長い枝には付きにくい性質です。

徒長した枝や枯れ枝、混み合っている枝を基部から切り落とします。
シモクレンは株立ちになりやすく、根元からひこばえが発生します。
不要なひこばえは根元から切り取って下さい。
落葉期の場合は、短い枝を残すようにして全体の透かし剪定を行って下さい。

増やし方(種まき)

接ぎ木、挿し木でも増やすことがですますが、挿し木は活着率が悪く、接ぎ木はコブシの苗木を台木にするのが一般的で、どちらも簡単な方法とは言えません。
そのため、一般家庭でモクレンを増やすには種まきが最も簡単な方法です。

種の採取

花後にポロポロと落ちるのは未受粉の花芯で種ではありません。
受粉すると、赤いデコボコした果実が実ります。
受粉率はかなり悪く、果実が実るのはほんの少しです。
秋になって熟すと果実が裂けて、朱色の種が鞘にぶらさがります。
一部の種が裂け始めたら、裂ける前の果実を採取し、陰干しします。
数日で鞘が裂けてくるので、種を採取して下さい。
果実を取り出し、果肉を取り除いて水洗いし、乾かさないように注意してすぐにまきます。

種まき

種は赤玉土(小粒)を入れた鉢にまきます。
覆土は軽く種が隠れる程度で、水を切らさないように管理します。
春になって発芽したら、本葉が2~3枚程度になった頃から生長と共に徐々に鉢を大きくしていって下さい。

病気・害虫

カミキリムシ(テッポウムシ)

株元におがくずのようなものが落ちていたら幹の中にカミキリムシの幼虫が潜んでいます。
放っておくと樹が弱ったり枯れてしまったりするので、早目に駆除して下さい。
幹に開いている穴から薬剤を注入するか、針金などを突っ込んで補殺します。
薬剤の場合は、駆除の確認のため、新しいおがくずの発生に注意して下さい。

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