- 学名…Ipomoea lobata(Mina lobata)
- 和名…ホザキアサガオ
- 科名…ヒルガオ科
- 属名…サツマイモ属(イポメア属)
- 原産国…中央アメリカ
- 花色…赤→黄→白、黄→白
- 草丈…1m~5m(ツル)
- 日照…日なた
- 難易度…
- USDA Hardiness Zone:10 to 11
ミナ・ロバータとは
ミナ・ロバータは、メキシコから中央アメリカ、南アメリカに分布するヒルガオ科サツマイモ属の多年草です。
観賞用として世界中で栽培されており、一部熱帯地域で帰化植物として定着しています。
アサガオとは花姿が大きく異なりますが、同じサツマイモ属の植物で近縁種ということになります。
本来は多年草ですが、日本の気候では寒さで枯れてしまうため、春に種をまいて秋に花を楽しむ春まき一年草として扱うのが一般的です。
「ミナ・ロバータ」の名前は旧学名が流通名として定着したものです。
現在ではイポメア属(サツマイモ属)に分類されているので、学名であれば「イポメア・ロバータ」が正しい名前となります。
和名はホザキアサガオですが、こちらは同属のゴヨウアサガオ(Ipomoea horsfalliae)がかつてこの名前で呼ばれていた経緯があり、混乱を避けるため使われていません。
ミナ・ロバータの花期は9月~11月。
花期になると、伸びたツルの葉腋から花序を出し、壺型の花を穂状に咲かせます。
花序柄は20㎝程度、花序は15㎝程度の長さで、花は下から上へと咲き進みます。
▼ミナ・ロバータの花序
花は壺型で、咲き進むと先が開き、雄しべと雌しべが先端から長く突出します。
咲き始めは赤ですが、咲き進むに連れて黄色から白へと変化していき、美しいグラデーションを見せてくれます。
花色は赤から白へと変色する赤花の他、黄色から白へと変わる黄花品種もあります。
▼ミナ・ロバータの花
葉は互生し、長さ6~15㎝の心形で3~5裂します。
葉柄は3~13㎝程度。
つるは分枝しながらよく伸び、最長で5m程度に成長します。
▼ミナ・ロバータの葉
短日性開花植物のため、開花は秋以降になりますが、緑のカーテンの他、行燈仕立てや、長いツルをフェンスに絡めて楽しみます。
熱帯植物のため耐寒性は低く、冬には枯れてしまいますが、温室などでは常緑で周年開花します。
耐暑性は抜群で、生育旺盛な植物です。
ミナ・ロバータの育て方
栽培環境
日当たりが良く、水はけの良い場所が適しています。
短日性開花植物で、日照時間が短くなると花を咲かせる性質があります。
街灯などで夜間も明るい場所では花芽が付かないので注意して下さい。
水やり
庭植えの場合は、根付けばほぼ降雨のみで大丈夫です。
鉢植えの場合は、用土の表面が乾いたらたっぷりと。
生育旺盛で夏の暑い時期でもどんどん成長します。
夏場は水切れに注意して下さい。
肥料
庭植えの場合は、元肥として用土に完熟堆肥や緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。
追肥は5月~10月の生育期に、少量の緩効性化成肥料を定期的に施して下さい。
鉢植えの場合も同様で、用土に元肥が含まれていない場合は緩効性化成肥料を施し、生育期にも緩効性化成肥料か液体肥料を定期的に施します。
窒素分が多いと花付きが悪くなるので、どちらの場合も生育状態を見ながら追肥をして下さい。
支柱立て、ネット張り
気温が上がってくるとツルがどんどん伸びていきます。
ネットや支柱は早めに準備し、ツルを誘引して下さい。
植え付け
適期は5月~6月です。
庭植えの場合は、用土に腐葉土を混ぜ込んで水はけの良い環境を作って下さい。
さらに元肥として、完熟堆肥や緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。
株間は30~40㎝です。
鉢植えの場合は、市販の草花用培養土を使うか、赤玉土(小粒)7・腐葉土3などの配合土に緩効性化成肥料を混ぜ込んで土を作ります。
65㎝プランターに2株が目安です。
種まき
適期は4月下旬~5月です。
発芽温度が20℃~25℃と高いので、温かくなってから種を蒔いて下さい。
種はポットに2~3粒ずつ蒔き、覆土は5㎜~1㎝程度。
水を切らさないように管理したら10日ほどで発芽します。
発芽後に間引き、ツルが伸び始めたら定植して下さい。
増やし方(種まき)
種まきで増やすことが出来ます。
種の採取
花後に種が出来ますが、開花の時期が遅いと種がしっかりと熟す前に枯れてしまうことがあります。
花後にできたサヤが茶色くなってカラカラに乾いたら種が熟しているので、採取して下さい。
採取した種は乾燥させ、封筒などに入れてさらに密閉容器に入れ、冷暗所で保管します。
種まきに関しては上記「種まき」の項目を参照下さい。
病気・害虫
生育期にアブラムシやハダニが発生することがあります。
風通しの良い環境で育て、発生を抑制して下さい。
発生した場合は、薬剤で対処します。