多年草・宿根草

ヒューケラ

  • 学名…Heuchera hybrid
  • 和名…ツボサンゴ(壺珊瑚)
  • 科名…ユキノシタ科力
  • 属名…ツボサンゴ属
  • 原産国…北アメリカ
  • 花色…赤、白、ピンク、緑
  • 草丈…20㎝~60㎝
  • 日照…半日蔭
  • 難易度…星
  • USDA Hardiness Zone:4 to 8

ヒューケラとは

ヒューケラは、北アメリカ原産のユキノシタ科ツボサンゴ属の多年草です。
ツボサンゴ属には約37種の植物が分類されていますが、主に栽培されるのはツボサンゴ(Heuchera sanguinea)のハイブリッド品種です。

ツボサンゴは以前からシェードガーデンの定番植物として普及していましたが、近年になって美しい葉を持つ数多くの園芸品種が流通するようになっています。
園芸界ではそれらをまとめて「ヒューケラ」と呼んでいます。
ヒューケラとは、ツボサンゴ属(Heuchera)の学名です。

日本への渡来時期は不明です。


ヒューケラの花期は5月~7月中旬。
花期になると、長く伸びた花茎から花序を出し、小さな花を多数咲かせます。
花序は総状で、20~50㎝の長さになります。

▼ヒューケラの花序

花は花径0.5~1㎝程度で、壺形、または鐘形です。

▼ヒューケラの花

花弁のように見えるのは萼片で、実際の花弁はその中にある小さな白い部分です。

ツボサンゴの名前は、この花の形に由来しています。
花色は赤、白、ピンク、緑。


葉は掌状で縁は緩やかに波打ちます。
株はロゼット状にこんもりとまとまり、草丈20~60㎝程度に成長します。

緑葉から銅葉、黄金葉など多様な葉色の品種が流通しています。
斑入り葉に入る斑も様々で、美しい葉で庭を彩ります。

▼様々な葉色のヒューケラ

耐陰性があり寒さに強い性質ですが、暑さはやや苦手な性質です。
庭植えの場合は、半日陰の場所で育てると美しい葉を長い期間、楽しむことが出来ます。

草姿と性質がよく似た植物にティアレアがあります。
ティアレアは別属の植物ですが密接な関係があり、近年では両種を交配させた品種が「ヒューケレラ」の名前で流通しています。

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|ヒューケラの育て方

ヒューケラの育て方

栽培環境

日なた~半日陰の場所に適応しますが、夏の強い直射日光で葉焼けを起こします。
庭植えの場合は、午後から日陰になる場所や、落葉樹の下などの明るい日陰で育てて下さい。

水はけの悪い場所では根腐れを起こしやすくなります。
水はけの良い環境で育てることも大切です。

耐陰性はありますが、暗い日陰では生育、花付きともに悪くなります。
ある程度の日照が必要です。

夏越し

鉢植えの場合は、風通しの良い半日陰の場所に移動します。
株の上から水をかけると蒸れ易いので、水は株元に注ぐようにして下さい。

水やり

庭植えの場合は、乾燥が長く続くようなら水やりをして下さい。
鉢植えの場合は、用土の表面が乾いたらたっぷりと。

どちらの場合も、根が張るまでは乾燥に注意して管理します。

肥料

庭植え、鉢植えともに、春の3月~4月、秋の10月~11月に、緩効性化成肥料を施します。
または液体肥料を10日に1回程度施して下さい。

植え付け、植え替え

適期は、春の3月~4月、秋の9月中旬~10月です。

植え付け

庭植えの場合は、用土に腐葉土を混ぜ込んで水はけの良い環境を作ります。
さらに元肥として、完熟堆肥などを混ぜ込んでおきます。

鉢植えの場合は、市販の草花用培養土を使うか、赤玉土(小粒)4・鹿沼土(小粒)3・腐葉土3などの配合土に緩効性化成肥料を混ぜ込んで土を作ります。

深植えにならないように注意して下さい。

植え替え

鉢植えの場合は、1~2年に一度、植え替えを行います。
一回り大きな鉢に植え替えるか、株分けを行って下さい。

庭植えの場合は、株が混み合っているようなら、株分けを兼ねて植え替えを行って下さい。

日常の管理

花が咲き終わった花茎は、付け根の部分から切り取って下さい。
枯れた葉があれば早めに取り除きます。

経年と共に茎が立ち上がって草姿が乱れます。
その場合は、露出した茎の部分を隠すように腐葉土を敷いたり土を寄せて下さい。
新しい根が伸びて株が若返ります。

増やし方(株分け、挿し芽)

株分け、挿し芽で増やすことが出来ます。
ツボサンゴや園芸品種の‘パレスハープル’は種まきでも増やすことが出来ます。

株分け

適期は、春の3月~4月、秋の9月中旬~10月です。
植え替え時に掘り上げた株を、1株に1~3芽が付くように切り分けて植え付けて下さい。

挿し芽

茎の立ち上がった株は、挿し芽で増やすことが出来ます。
適期は6月、9月です。
徒長した茎の部分を切って、挿し木用土に挿して下さい。
明るい日陰で水を切らさないように管理して、発根を待ちます。

病気・害虫

ナメクジによる食害が発生することがあります。
捕殺するか、専用の薬剤で駆除して下さい。

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