多年草・宿根草

ブルンネラ

  • 学名…Brunnera macrophylla (Adams) I.M.Johnst.
  • 別名…ブルネラ
  • 科名…ムラサキ科
  • 属名…ブルンネラ属
  • 原産国…コーカサス地方~トルコ
  • 花色…青、白
  • 草丈…25㎝~40㎝
  • 日照…半日蔭
  • 難易度…星
  • USDA Hardiness Zone:3 to 8

ブルンネラとは

ブルンネラは、コーカサス地方からトルコに分布するムラサキ科ブルンネラ属の多年草です。
分布域は森林の中にあり、有機質が豊富な乾燥しすぎない場所に自生しています。

ブルンネラ属には3種の植物が分類されていますが、主に栽培されるのはブルンネラ・マクロフィラ(Brunnera macrophylla)です。
愛らしい花と美しい葉を持ち、日陰の庭でも生育することから、シェードガーデンによく植栽されます。


ブルンネラの花期は4月~5月。
花期になると、分枝した茎の頂部、または上部の葉の付け根から花序を出し、多数の花を咲かせます。

▼ブルンネラの花序

花は直径7㎜前後、花冠の基部が筒状、上部が5裂して平らに開きます。

花色は青、白。
花は同じムラサキ科のワスレナグサによく似ています。

▼ブランネルの花

雄しべは5個、雌しべは1個あり、筒部の中に隠れています。

▼ブルンネラの花


果実は分離果(ぶんりか)。

※分離果(ぶんりか)…複数に縦に分かれた雌しべの子房に由来し、複数の単位に分かれる果実のこと。
分かれた単位は分果(ぶんか)と呼ぶ。

▼ブルンネラの果実


葉は互生し、心形で細かい毛が密生しています。

▼ブルンネラの葉

基本種の葉色は緑ですが、流通している品種は斑の入った美しい葉を持っており、花の無い時期にもカラーリーフとしての高い観賞価値があります。

▼斑入りのブルンネラ

茎はよく分枝して花を咲かせながら草丈25~40㎝に成長します。

▼大きく成長したブルンネラ

寒さに強い半面、夏場の高温多湿が苦手で、暖地での夏越しは困難です。
冬は落葉し春に再び芽吹きます。
耐陰性があり、シェードガーデンのカラーリーフとして注目したい植物です。

関連図鑑

ブルンネラの育て方

ブルンネラの育て方

栽培環境

春は日が当たり、夏は日陰になるような場所が適しています。
庭植えの場合は落葉樹の下など、暑い時期に日差しが遮られる場所で育てて下さい。

水はけが良く、水持ちが良い環境を好みます。
強い西日が当たるような場所では、葉焼けを起こすので注意して下さい。

夏越し、冬越し

夏越し

夏の暑さが苦手な性質です。

鉢植えの場合は、涼しい日陰の場所に移動して下さい。
庭植えで葉焼けを起こすようなら、遮光して強い日差しから株を守ります。

冬越し

耐寒性は高く、特に対策の必要はありません。
土まで凍ってしまうような寒冷地の場合は、凍結対策を施して下さい。

水やり

庭植えの場合は、ほぼ降雨のみで大丈夫です。
乾燥が長く続くようなら水やりをして下さい。

鉢植えの場合は、用土が乾き始めたらたっぷりと。
乾燥には弱い性質なので、水切れには注意して下さい。

肥料

庭植え、鉢植え共に、春と秋に緩効性化成肥料か、液体肥料を施します。
夏場に肥料分が残っていると株が弱ってしまうので注意して下さい。

植え付け、植え替え

適期は3月~4月、10月~11月です。

植え付け

庭植えの場合は、用土に腐葉土を混ぜ込んで水はけの良い環境を作って下さい。
さらに元肥として、緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。

鉢植えの場合は、市販の草花用培養土を使うか、鹿沼土を主体に赤玉土・腐葉土を混ぜた水はけの良い配合土に、緩効性化成肥料を混ぜ込んで土を作ります。
暖かい地域で育てる場合は、夏の高温多湿対策のため、水はけの良い土を使うことが大切です。

植え替え

鉢植えの場合は、根詰まりを起こすと生育に影響するので、一年に一度植え替えを行って下さい。
一回り大きな鉢に植え替えるか、株分けを行います。

庭植えの場合は、数年は植えっぱなしで大丈夫です。

日常の管理

花がら摘み

花が終わったら花茎は、付け根の部分から切り取って下さい。

先祖返り

斑入り品種では、斑が入らない緑葉の芽が出ることがあります。
先祖返りした芽は早めに切り取って下さい。

増やし方(株分け)

株分けで増やすことが出来ます。

株分け

適期は早春か秋です。
掘り上げた株を切り分けて植え付けて下さい。

病気・害虫

アブラムシが発生することがあります。
発生した場合は、薬剤などで駆除して下さい。

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