- 学名…Melampodium divaricatum (Rich.) DC.
- 別名…メランポディウム、メランポデューム
- 科名…キク科
- 属名…メランポジウム属
- 原産国…メキシコから中央アメリカ
- 花色…黄色
- 草丈…20㎝~40㎝
- 日照…日なた
- 難易度…
- USDA Hardiness Zone:一年草
メランポジウムとは
メランポジウムは、北アメリカ南部から南アメリカに分布するキク科メランポジウム属の一年草です。
原産地はアメリカ・フロリダ州からメキシコ、アンティル諸島、中央アメリカにあり、牧草地や草原、森林などに自生しています。
日本へは1990年頃に渡来した比較的歴史の浅い植物ですが、夏花壇の定番植物として広く普及しています。
春に種を蒔いて、夏から秋にかけて花を咲かせる春蒔き一年草で、数種の園芸品種が流通しています。
メランポジウムの花期は5月~10月。
花期になると、茎上部の葉の付け根から花柄を伸ばし、鮮やかな黄色の頭花(とうか)を咲かせます。
頭花とは、主にキク科の植物に見られる花序の形で、頭状花(とうじょうか)とも呼ばれます。
一輪の花に見える部分は、外周の花弁のような舌状花(ぜつじょうか)と、中心部分の小さな管状花(かんじょうか)から作られた集合花です。
▼メランポジウムの頭花
メランポジウムの頭花は直径2~3㎝程度の大きさです。
舌状花は8~13個あり、先端が浅く2~3裂します。
管状花は40~70個あり、筒状になった花の先が5裂しています。
▼メランポジウムの管状花
花は長い花期の間、次々と開花します。
葉は対生し、長さ4~15㎝、幅2.5~9.5㎝の披針形~菱形です。
縁には粗い鋸歯があるものと全縁のものがあります。
▼メランポジウムの葉と花の様子
茎はよく分枝して茂り、花を咲かせながら草丈20~40㎝程度に成長します。
▼たくさんの花を咲かせるメランポジウム
耐暑性が高く、真夏の直射日光の下でも途絶えることなく次々と花を咲かせます。
葉は咲き終わった花の上を覆うように育ち、再び花を咲かせるので、花がら摘みの手間がかかりません。
草姿は自然にこんもりと整います。
こぼれ種でもよく増え、一度植えると翌年にはたくさんの芽が地面から顔を覗けます。
▼こぼれ種から発芽したメランポジウム
メランポジウムの育て方
栽培環境
水はけが良く、極度に乾燥しない日なたが適しています。
明るい日陰でも育ちますが、やや花付きが悪くなります。
たくさんの花を楽しむためには、よく日の当たる場所で育てて下さい。
水やり
高温多湿な環境を好み、乾燥を嫌います。
庭植えの場合はほぼ降雨のみで大丈夫ですが、真夏に乾燥が長く続くようなら水やりを行って下さい。
鉢植えの場合は、用土の表面が乾き始めたらたっぷりと。
肥料
庭植えの場合は、元肥として用土に堆肥を混ぜ込んでおきます。
追肥の必要はありません。
鉢植えの場合は、5月~10月の花期の間、緩効性化成肥料を定期的に置き肥します。
または、通常より薄めの液体肥料を月に2~3回程度施して下さい。
多肥な環境で育つと、生育不良を起こして徒長します。
肥料は控えめを心がけて下さい。
植え付け
庭植えの場合は、水はけが悪いようなら用土に腐葉土を混ぜ込んで水はけの良い環境を作ります。
さらに元肥として堆肥を混ぜ込んでおきます。
株間は20~30㎝程度です。
鉢植えの場合は、市販の草花用培養土を使うか、赤玉土(小粒)6・腐葉土4などの配合土に緩効性化成肥料を混ぜ込んで土を作ります。
増やし方(種まき)
種まきで増やすことが出来ますが、こぼれ種でもよく増えます。
種の採取
花後に種が出来ます。
茶色くなった花がらを摘み、花芯の部分をばらすと種が並んでいるので、採取して下さい。
採取した種は封筒などに入れ、冷暗所で保管します。
種まき
適期は4月中旬~5月です。
発芽温度が20℃前後とやや高めなので、暖かくなってから種をまいて下さい。
種は播種箱に蒔くか、花壇や鉢に直まきします。
覆土は種が隠れる程度。
発芽までは乾かさないように管理し、発芽後に間引きます。
播種箱にまいた場合は、本葉が3~4枚程度になったらポット上げし、本葉が5~6枚程度になったら定植して下さい。
病気・害虫
ハダニ
ハダニは葉裏に寄生して吸汁する害虫で、発生すると葉が白っぽく絣状になります。
風通しの悪い環境で発生しやすい害虫です。
見つけ次第、薬剤などで駆除して下さい。
ハダニは水が苦手なため、水やりの際に葉裏に水をかけることで、発生を抑制できます。