多年草・宿根草

リシマキア・キリアータ

  • 学名…Lysimachia ciliata
  • 和名… アメリカクサレダマ(亜米利加草連玉)
  • 別名…リシマキア・ファイヤークラッカー
  • 科名…サクラソウ科
  • 属名…オカトラノオ属(リシマキア属)
  • 原産国…北アメリカ
  • 花色…黄色
  • 草丈…20㎝~130㎝
  • 日照…日なた~半日蔭
  • 難易度…星
  • USDA Hardiness Zone:5 to 9

リシマキア・キリアータとは

リシマキア・キリアータ
写真はLysimachia ciliata 'Firecracker'

リシマキア・キリアータは、北アメリカ原産のサクラソウ科オカトラノオ属(リシマキア属)の多年草です。
分布域は、北アメリカ・カナダ南部、アメリカ合衆国に広くあり、湿原や河川の流域、池の畔などで、湿り気のある土壌を中心に自生が見られます。


リシマキア・キリアータの花期は6月~8月。
花期になると、分枝した上部の茎の葉腋から花序を出し、花径1~2㎝程度の黄色い花を咲かせます。

▼リシマキア・キリアータの花序

リシマキア・キリアータの花

花は5枚の花弁を持ち、花弁の基部はやや赤みを帯びます。
雄しべは5個あり、葯は白色~淡い黄色です。

▼リシマキア・キリアータの花

リシマキア・キリアータの花
photo by:Andrey Zharkikh
リシマキア・キリアータの花
photo by:Judy Gallagher

葉は対生し、長さ4~15㎝、幅1.5~6㎝の先の尖った卵形~長楕円形です。
葉柄は0.5~6㎝の長さで、葉柄~葉の付け根には毛が生えています。

リシマキア・キリアータの葉
photo by:Kevin Kenny

茎は真っ直ぐに上に伸び、上部で分枝して花を咲かせながら草丈20~130㎝程度に成長します。
基本種の葉色は緑葉ですが、赤紫の葉色の品種「ファイヤークラッカー」がよく流通しています。

▼リシマキア・キリアータの草姿

リシマキア・キリアータの草姿

耐寒性に優れており、丈夫な性質です。
耐暑性もありますが、乾燥がやや苦手な性質です。
適地で育てれば、放任でもよく花を咲かせ、地下茎で非常によく増えます。
冬は地上部を枯らせて宿根し、春に再び芽吹きます。

リシマキア・キリアータの主な品種

リシマキア・キリアータ(Lysimachia ciliata)

リシマキア・キリアータ

北米に広く分布するリシマキア・キリアータの原種です。
流通することはほとんどありません。

リシマキア・キリアータ・ファイヤークラッカー(Lysimachia ciliata 'Firecracker')

リシマキア・キリアータ

リシマキア・キリアータの代名詞とも言える代表品種です。
赤紫色の葉が美しく、黄色い花とのコントラストが鮮やかです。
葉は新芽の頃に特に美しく、カラーリーフとしても高い観賞価値があります。
美しい葉色を発色するためには、日当たりの良い場所で育てます。

リシマキア・キリアータの近縁種

リシマキア・キリアータが属するオカトラノオ属(リシマキア属)の植物は、北半球を中心に約193種が分布しています。

その中で美しい花や葉を持つ幾つかの種が観賞用として栽培されています。
立ち性のものと匍匐性のものがあり、本種の他では以下のようなものが栽培されています。

リシマキア・キリアータの育て方

リシマキア・キリアータの育て方

栽培環境

日当たりが良く、水はけが良い場所が適しています。
自生地は湿地や池の畔などで、湿り気のある土壌を好みます。
ある程度の乾燥には耐えますが、乾燥しすぎるような場所では水やりが必要になります。

半日蔭程度の日照があれば十分に育ちますが、ファイヤークラッカーは日当たりが良いほど美しい葉色を発色します。
半日蔭の場所では綺麗な葉色を発色しないことが多いので、注意して下さい。 

冬越し

耐寒性は高く、特に対策の必要はありません。
根まで凍ってしまうような寒冷地の場合は、凍結対策を施して下さい。
根が生きていれば、春に再び芽吹きます。

水やり

湿り気のある土壌を好み、強い乾燥は苦手な性質です。

庭植えの場合は、乾燥が長く続くようなら水やりをして下さい。
鉢植えの場合は、用土が乾き始めたらたっぷりと。 

肥料

それほど多くの肥料を必要とする植物ではありません。

庭植えの場合は、元肥として植え付けの際に、緩効性化成肥料を用土に混ぜ込んでおいて下さい。
追肥は、春と秋に緩効性化成肥料を株元にばら撒きます。

鉢植えの場合も同様です。

植え付け、植え替え

適期は3月~5月、9月下旬~10月です。

植え付け

庭植えの場合は、用土に腐葉土をたっぷりと混ぜ込んで水はけの良い環境を作っておきます。
さらに元肥として、緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。

鉢植えの場合は、市販の草花用培養土を使うか、赤玉土(小粒)6・腐葉土3・軽石1などの水はけの良い配合土に緩効性化成肥料を混ぜ込んで土を作ります。

植え替え

鉢植えの場合は、増えすぎて生育が悪くなるようなら植え替えを行います。
一回り大きな鉢に植え付けるか、株分けを行って下さい。

庭植えの場合も、株が混みすぎて生育が悪くなるようなら、株分けを兼ねて植え替えを行います。

増やし方(株分け、挿し芽)

株分けと挿し芽で増やすことが出来ます。

株分け

適期は植え替え時の3月~5月、9月下旬~10月です。
掘り上げた株を切り分けて植え付けて下さい。

挿し芽

適期は5月~6月です。
茎を10~15㎝程度の長さに切り取って挿し穂にします。
下の節の葉を取り除き、水揚げをしてから挿し木用土に挿して下さい。
明るい日陰で水を切らさないようにして発根を待ちます。

病気・害虫

病害虫の発生はほとんどありません。

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