宿根草・多年草、一年草・二年草の草花、庭木などガーデニング植物の特徴、育て方、増やし方などについて紹介しています。

ガーデニングの図鑑

フリチラリアの育て方

学名…Fritillaria
科名…ユリ科
属名…バイモ属(フリチラリア属)
原産国…ヨーロッパ~西アジア
花色…オレンジ、黄、白、紫、黒、複色
草丈…10㎝~100㎝
日照…日なた(夏場は半日陰)
難易度…星
USDA Hardiness Zone:品種による

フリチラリアの特徴

フリチラリア

フリチラリアは、北半球の温帯に約130種が分布するユリ科バイモ属(フリチラリア属)の多年草です。
分布の中心は中央アジアと地中海地域で、日本にはクロユリなど数種が分布しています。
また、中国原産のバイモもフリチラリア属の植物で、古くから茶花として親しまれています。
その他にも美しい花を咲かせるいくつかの種が観賞用として栽培されていますが、原産地によって栽培方法や難易度が異なるため、ここでは前述の2種を除くヨーロッパから西アジア原産の品種をフリチラリアとして紹介しています。

フリチラリアとして主に流通しているのは、中近東原産のフリチラリア・インペリアリス種(Fritillaria imperialis)、ヨーロッパから西アジア原産のフリチラリア・メレアグリス種(Fritillaria meleagris)などです。

フリチラリアの花期は3月~5月。
真っ直ぐに伸びた茎の上部、または先に、1~数個の花を下向きに咲かせます。
花は6枚の花被片を持つ鐘形からカップ形で、6個の雄しべと1個の雌しべを持ちます。

▼フリチラリア・インペリアリスの花

フリチラリア・インペリアリス

葉は披針形~長披針形、槍形で、輪生または対生、または互生します。
茎は直立し、花を咲かせながら草丈10~100㎝程度に成長します。

耐寒性が高い反面、暑さに弱い性質の品種が多く、暖地では栽培が難しい植物です。
近年では耐暑性がある品種も流通するようになってきていますが、夏越しには注意が必要です。

フリチラリアの主な品種

フリチラリア・インペリアリス(Fritillaria imperialis)

フリチラリア・インペリアリス

USDA Hardiness Zone:5 to 8

トルコ、イラン、イラク、アフガニスタン、パキスタンおよびヒマラヤの丘陵地帯に分布するフリチラリアです。
葉は茎の下部に螺旋状に密生して付き、真っ直ぐに立ち上げた太い花茎の頂部に再び葉を密生させ、その下に鐘形の花を6~10個下向きに咲かせます。
草丈60~100㎝程度に成長します。

パイナップルのようなユニークな花姿が印象的な植物です。
インペリアリスの名前は皇帝の冠のような花姿に由来しています。
野生種の花色は橙赤色ですが、黄色や鮮やかなオレンジ色の園芸品種があります。

日本の暖地ではなかなかうまく開花しないインペリアリスですが、近年では早咲きでやや矮性の「シンフォニーシリーズ」が流通しています。

フリチラリア・メレアグリス(Fritillaria meleagris)

フリチラリア・メレアグリス

USDA Hardiness Zone:3 to 8

ヨーロッパから西アジアの標高800m以下の草原に分布するフリチラリアです。
野生では個体数が激減しており、絶滅危惧種に指定されています。

葉は線状披針形で互生し、茎の頂部に鐘形の花を1~2個咲かせます。
花被片には特徴的な網目模様が入り、草丈15~40㎝程度に成長します。
英名はスネークヘッドで、伸びた茎頂に項垂れて咲く花姿に由来しています。

基本種の花色は紫色ですが、白い花を咲かせる園芸品種もあります。

フリチラリア・ミハイロフスキー(Fritillaria michailovskyi)

フリチラリア・ミハイロフスキー

USDA Hardiness Zone:5 to 8

トルコ北東部から南コーカサス地方の山岳地帯に分布するフリチラリアです。
葉は紐状でチューリップのようにやや白みをおびており、茎頂に鐘形の花を1~数個、下向きに咲かせます。
花は小豆色で花被片の先に黄色が入っており、特徴的な色をしています。
草丈10~20㎝程度に成長します。

フリチラリア・ペルシカ(Fritillaria persica)

フリチラリア・ペルシカ

USDA Hardiness Zone:5 to 8

西アジアに分布するフリチラリアです。
葉はしばしば捻れた槍形で白みをおび、茎頂から出した花序に最大30個の花を咲かせます。
花は鐘形で下向きに付き、黒紫色をしています。
草丈30~100㎝程度に成長します。

[showtitle]の近縁種

[showtitle]が属するバイモ属は、世界の温帯地域を中心に約130種が分布しています。
観賞用として栽培されているバイモ属の代表的な植物には[showtitle]の他、以下のようなものがあります。

フリチラリアの育て方

フリチラリアの育て方

栽培環境

春の芽出しから地上部が枯れるまでの間は日当たりが良い場所が適しています。
排水性が良く、有機質に富んだ環境を好みます。

庭植えにする場合には、落葉樹の下など、昼間の直射日光、西日が当たらない場所が適しています。

夏越し

花後に地上部が枯れたら休眠期に入るので、鉢植えの場合は、できるだけ涼しい日陰の場所に移動して下さい。

冷涼な気候の地域以外での庭植えは、葉が黄色く枯れてきたら球根を掘り上げて土を落とし、バーミキュライトやパーライトなどに埋め、秋の植え付け時期まで涼しい場所で乾燥に注意して保管します。

水やり

地上部がある生育期間中は、用土が乾いたらたっぷりと水やりをします。
地上部が枯れて休眠期になれば、乾燥気味に管理しますが、完全に乾かしてしまわないように注意して下さい。

秋になって再び気温が下がり始めたら、通常の水やりを再開します。

肥料

植え付け時に緩効性化成肥料を元肥として置き肥します。
追肥は芽出しから開花までの間、液体肥料を月に2回程度施して下さい。

植え付け、植え替え

適期は9月中旬~10月です。
フリチラリアの球根は大きくても壊れやすいので注意して扱って下さい。

植え付け

庭植えの場合は、用土に腐葉土や軽石を混ぜ込んで水はけの良い環境を作っておきます。
球根の大きさによって植え付けの深さが変わります。
インペリアリスなどの大球は深さ15~20㎝、株間20㎝程度で植え付けます。
メレアグリスなどの小球は深さ5~6㎝、株間10㎝程度で植え付けます。
植え付け後は元肥として緩効性化成肥料を置き肥します。

鉢植えの場合は、山野草の培養土を使うか、草花用培養土に砂を混ぜて水はけの良い土を作ります。
大球で深さ15㎝、10号鉢に3球が目安です。
小球は4~5㎝の深さで、5号鉢に3球が目安です。
肥料分が含まれていない用土を使った場合は、庭植え同様に緩効性化成肥料を置き肥します。

植え替え

鉢植えの場合は、1~2年に一度植え替えを行います。
分球しているようなら鉢を増やし、新しい用土で植え付けて下さい。

暖地で庭植えにしている場合は夏の時期に球根が腐ってしまうことが多いので、掘り上げて保管し、秋になってから再び植え付けます。

増やし方(分球)

自然分球で増えます。
掘り上げた球根に小球が付いているようなら取り外して秋まで保管し、植え付けて下さい。

病気・害虫

アブラムシが発生することがあります。
アブラムシはウイルス病を媒介することがあるので、見つけた場合は薬剤などで駆除して下さい。

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