多年草・宿根草

ヤナギバヒマワリ

  • 学名…Helianthus salicifolius A.Dietr.
  • 和名…ヤナギバヒマワリ(柳葉向日葵)
  • 別名…ヘリアンサス、ゴールデンピラミッド、宿根ヒメヒマワリ
  • 科名…キク科
  • 属名…ヒマワリ属
  • 原産国…アメリカ合衆国
  • 花色…黄色
  • 草丈…50㎝~125㎝
  • 日照…日なた
  • 難易度…星
  • USDA Hardiness Zone:4 to 9

ヤナギバヒマワリとは

ヤナギバヒマワリ

ヤナギバヒマワリは、アメリカ合衆国原産のキク科ヒマワリ属の多年草です。
分布域は、アメリカ中南部のカンザス州、ミズーリ州、ネブラスカ州、オクラホマ州、テキサス州にあり、主にオザーク高原地域の開けた草原地帯に自生しています。

ヒマワリと同属の近縁種で、ヒマワリが一年草であるのに対して本種が多年草であることから「宿根ヒマワリ」と呼ばれることもあります。
代表品種である「ゴールデンピラミッド」がよく栽培されています。


ヤナギバヒマワリの花期は9月~10月。
花期になると、茎の上部から花序を出し、6~15個、あるいはそれ以上の花を咲かせます。

頭花(トウカ)…主にキク科の植物に見られる花序の形で、頭状花(トウジョウカ)とも呼ばれます。
花序は一つの花のように見えますが、2種類の花で構成されています。
中心部分の管状花(カンジョウカ)と、花弁のような舌状花(ゼツジョウカ)です。

▼ヤナギバヒマワリの花序の様子

ヤナギバヒマワリの花序

ヤナギバヒマワリの頭花は直径5㎝~10㎝程度の大きさです。
舌状花は10~20個で鮮やかな黄色、管状花は50個以上付き、赤褐色~黒褐色です。

▼ヤナギバヒマワリの頭花

ヤナギバヒマワリの頭花

管状花は外側から中心へと咲き進みます。
雄性先熟で、先に雄しべが成熟して花粉を出し、その後で雌しべが伸びて成熟します。

葯は暗色、雌しべの柱頭は黄色で目立ちます。

▼ヤナギバヒマワリの管状花

ヤナギバヒマワリの管状花

花色は黄色のみ。


果実は長さ4~6㎜の痩果です。


葉は互生し、長さ8~21㎝、幅0.2~1.2㎝の線形から槍状線形です。
「ヤナギバヒマワリ」の名前は、この葉の形に由来しています。

▼ヤナギバヒマワリの葉の様子

ヤナギバヒマワリの葉の様子

茎は真っ直ぐに伸び、緑色~紫色を帯びます。
花を咲かせながら草丈50~250㎝に成長します。

▼ヤナギバヒマワリの株の様子

ヤナギバヒマワリの草姿

耐寒性、耐暑性共に高く強健な性質で、やせ地でもよく育ち、花を咲かせます。
秋には株元に小さな芽を出して冬を越します。

▼冬越し中のヤナギバヒマワリ

冬越し中のヤナギバヒマワリ

ヤナギバヒマワリの主な品種

ゴールデンピラミッド(Helianthus salicifolius ‘Golden Pyramid’)

ヤナギバヒマワリ・ゴールデンピラミッド

ヤナギバヒマワリの代名詞とも言える有名品種。
花付きが非常に良く、最盛期には株の上部が花で覆われます。

放っておくと草丈150㎝に成長するので、6月頃に切り戻し、草丈を抑えると良いです。

ヤナギバヒマワリの近縁種

ヤナギバヒマワリが属するヒマワリ属の植物は、北アメリカ、メキシコに52種が分布しています。
栽培されているヒマワリ属の植物には本種の他以下のようなものがあります。

ヤナギバヒマワリの育て方

ゴールデンピラミッド(ヤナギバヒマワリ)の育て方

栽培環境

日当たりが良く、水はけの良い場所が適しています。
日当たりが悪いと徒長して花付きが悪くなります。
多くの花を楽しむためには、よく日の当たる場所で育てて下さい。

冬越し

耐寒性は高く、特に対策の必要はありません。
土が凍るような寒冷地の場合は、凍らない場所へ移動したり、凍結対策を施して下さい。

水やり

庭植えの場合はほぼ降雨のみで大丈夫です。

鉢植えの場合は用土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをして下さい。

肥料

やせ地でも育つ植物で、多くの肥料は必要ありません。
多肥な環境で育つと、草丈が大きくなり倒れやすくなります。

庭植えの場合は、肥料はほとんど必要ありません。

鉢植えの場合は、春と秋に緩効性化成肥料を置き肥するか、生育期に液体肥料を定期的に施します。
肥料の与え方で花数や株の大きさが違って来ます。
状態を見ながら調節して下さい。

植え替え、植え付け

適期は3月~4月です。
暖地の場合は秋の9月~10月頃にも行うことが出来ます。

ヤナギバヒマワリは直根性で、根鉢を崩されるのを嫌います。
ポット苗の植え付けの際は土は崩さずに、株分けの際はあまり細かく分けないように注意して下さい。

植え付け

庭植えの場合は、水はけが悪いようなら用土に腐葉土を混ぜ込んで水はけの良い環境を作って下さい。
大きく育つので株間は30㎝以上必要です。

鉢植えの場合は、市販の草花用培養土を使うか、赤玉土(小粒)7・腐葉土3などの配合土を使います。

植え替え

庭植えの場合は株が込み合って来たら間引きや株分けをしますが、数年は必要ありません。
鉢植えの場合は、根詰まりをして花付きが悪くなってきたら植え替えを行って下さい。

切り戻し

放っておくとかなり草丈が高くなります。
低く咲かせたい場合は、6月頃に高さ20㎝くらいの位置で切り戻して下さい。

増やし方(株分け)

株分けで増やすことが出来ます。

株分け

適期は3月~4月です。

掘り上げた株を分けて植え付けて下さい。

病気・害虫

病害虫の心配はほとんどありません。
風通しの悪い環境で育てていると、まれにうどんこ病が発生することがあります。

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