一年草・二年草

ショウジョウソウ(サマーポインセチア)

  • 学名…Euphorbia cyathophora Murray
  • 和名…ショウジョウソウ(猩々草)
  • 別名…サマーポインセチア
  • 科名…トウダイグサ科
  • 属名…トウダイグサ属
  • 原産国…北アメリカ中南部~南アメリカ北部
  • 花色…主な見所はカラーリーフ
  • 草丈…30㎝~100㎝
  • 日照…日なた
  • 難易度…星
  • USDA Hardiness Zone:9b to 11

ショウジョウソウ(サマーポインセチア)とは

ショウジョウソウ(サマーポインセチア)

ショウジョウソウは、熱帯アメリカに分布するトウダイグサ科トウダイグサ属の一年草です。
分布域は、北アメリカ中南部から南アメリカ西部・アルゼンチンまでにおよび、森林の最下部、河川の土手や崖、道端や空き地などに自生しています。
観賞用に栽培されていたものが逸出して各地で野生化しており、オーストラリア北部の沿岸地域では一般的に見られる草花の一つとなっています。

日本には明治時代に渡来し、九州以南の一部の地域で野生化しています。


ショウジョウソウの花期は7月~10月。
花期になると、上部で分枝した茎の頂部に花序を出し、小さな花を多数咲かせます。
花序には杯状花序(はいじょうかじょ)が、数個集まって付きます。

※杯状花序(はいじょうかじょ)…合着してカップ状になった総苞(そうほう)の中に、雄花数個と雌花1個が包まれる形になった花序。
トウダイグサ科トウダイグサ属、ニシキソウ属に見られる。

▼ショウジョウソウの花序の様子

ショウジョウソウの花序

カップ状の総苞には雄花数個と雌花が付きます。
花に花弁はありません。

雌性先熟で、雌花が先に成熟します。

▼ショウジョウソウの雌花の様子

ショウジョウソウの雌花の様子

柱頭は6裂しており、子房は丸く膨らんでいます。
雄性期になると子房はさらに膨らみ、垂れ下がります。

▼ショウジョウソウの雄花の様子

ショウジョウソウの雄花

総苞に付いている黄色い突起物は腺体(せんたい)で、蜜を分泌します。

▼ショウジョウソウの腺体

ショウジョウソウの腺体

花序の下には苞葉が広がり、花期になると苞葉の基部が赤く色付きます。

赤く染まった苞葉の様子がポインセチアに似ていることから、サマーポインセチアと呼ばれることもあります。

▼ショウジョウソウの苞葉の様子

ショウジョウソウの苞葉の様子

果実は直径5㎜程度の球形の蒴果(さくか)。

※蒴果(さくか)…乾燥して裂開し、種子を放出する果実のこと。
複数の心皮からなり、熟すと心皮と同数に裂ける。アサガオ、ホウセンカ、カタバミなどに見られる。

▼ショウジョウソウの果実

ショウジョウソウの果実

葉は互生し、下部では披針形、上部ではバイオリン形になります。

▼ショウジョウソウの葉の様子

ショウジョウソウの葉の様子

茎は直立し、草丈30~100㎝程度に成長します。

▼ショウジョウソウ

ショウジョウソウ

強健な性質で病害虫の発生もほとんど無く、放任でもよく育ちます。
こぼれ種でも発芽します。

※葉や茎を傷付けると白い乳液が出ます。
肌が弱い方はかぶれることがあるので注意して下さい。

ショウジョウソウモドキ(Euphorbia heterophylla)

ショウジョウソウモドキ

南北アメリカ原産のショウジョウソウの近縁種です。
世界各地で帰化しており、日本でも九州以南の地域で野生化しています。
インドやタイでは綿畑に生える厄介な雑草として広く認識されている植物です。

草姿、性質共によく似ていますが、花期になっても苞葉は色付きません。
※黄色になることがあります。

葉の形は多くの場合、披針形、または楕円形で、草丈100㎝程度に成長します。

ショウジョウソウ(サマーポインセチア)の近縁種

ショウジョウソウ(サマーポインセチア)が属するトウダイグサ属(ユーフォルビア属)は、世界に約2000種が分布する巨大な植物群です。
多くは熱帯の乾燥地域に分布しており、多肉植物として栽培される種を除くと1000~1500種の種が分類されています。

観賞用として栽培されているトウダイグサ属の代表的な植物(多肉植物以外)には以下のようなものがあります。

ショウジョウソウ(サマーポインセチア)の育て方

ショウジョウソウ(サマーポインセチア)の育て方

栽培環境

日光を好むので、日当たりの良い場所で育てて下さい。

夏越し

耐暑性は高く、特に対策の必要はありません。

水やり

鉢植えの場合は、用土が乾いたらたっぷりと。
庭植えの場合は、ほぼ降雨のみで大丈夫です。

肥料

庭植えの場合は元肥として、用土に緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。
追肥の必要はありません。

鉢植えの場合は、5月~9月の間に緩効性化成肥料を少量置き肥するか、液体肥料を定期的に施します。
多肥にする必要はありません。

植え付け

適期は4月下旬~6月です。
直根性で移植を嫌います。
植え付けの際は、根鉢を崩さないように注意して下さい。

庭植えの場合は、水はけが悪い場合は用土に腐葉土を混ぜ込んで水はけの良い環境を作って下さい。
さらに元肥として、緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。
株間は20㎝程度です。

鉢植えの場合は、市販の草花用培養土を使うか、赤玉土(小粒)7・腐葉土4などの配合土に緩効性化成肥料混ぜ込んで土を作ります。

こぼれ種で発芽した場合は、苗が小さい内に根を傷めないように注意して、好みの場所に移植します。

摘心

草丈を低く抑えたい場合は、6月頃までに1~2回ほど摘心をして下さい。

増やし方(種まき)

種まきで増やすことが出来ますが、こぼれ種でもよく発芽します。

種の採取

ショウジョウソウの種は花の下にあるプクッとした果実の中に入っています。
果実がベージュ色に熟したら採取して中から種を取り出して下さい。
種は乾燥させて、紙袋などに入れ、涼しい場所で保管します。

種まき

適期は4月下旬~5月です。
発芽温度が20℃~30℃と高いので、暖かくなってから種を蒔いて下さい。
移植を嫌うので種まきは、ポットまきか直まきで行い、種が隠れるように覆土します。
発芽までは乾かさないように管理し、ポットに蒔いた場合は根が回ったら根鉢を崩さないように注意して定植します。

病気・害虫

病害虫の発生はほとんどありません。

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