マクロ写真とは、至近距離から被写体をはっきりと写すマクロ撮影によって撮影した写真のことです。
マクロ撮影には一眼レフにマクロレンズが必要…と思われている方も多いと思いますが、最近ではスマートフォンに装着する外付けレンズが多数販売されています。
上の写真は、外付けスマホレンズを装着したiphone8で撮影したガザニアの頭状花です。
中心部分にある筒状花の様子がよく見えます。
筒状花は外側から咲き進み、最初に雄しべの葯が成熟して花粉を出した後、葯筒から雌しべが顔を出します。
伸びた雌しべは成熟すると先端が2裂し、他の筒状花からの花粉を受粉するようになります。
なかなか肉眼では見ることの難しい花の様子がよく分かります。
…という訳で庭に咲いている花などを撮影して見ました。
ちなみに今回撮影に使用したレンズは、広角レンズとマクロレンズがセットになったスマホレンズです。
装着はスマホのカメラ部分をレンズの付いたクリップで挟むだけ。
マクロレンズは被写体から1~2㎝の至近距離での撮影が可能です。
※使用したスマホレンズの詳細は記事の最後で紹介しています。
スマホレンズで植物のマクロ撮影
オキザリス・トリアングラリス
淡いピンク色の花の中心に、柱頭と黄色い葯が見えます。
オキザリス・トリアングラリスはブラジル原産のカタバミの仲間で、濃紫色の葉が美しい球根植物です。
自然分球で良く増えますが、多分こぼれ種でも増えているような気がします。
庭の至るところから生えてくる(笑)
ナデシコ
紫色をした葯に花粉が付いているのがはっきりと見えます。
このナデシコは、カワラナデシコとカラーマジシャンを植えていた近くから生えてきた実生のナデシコです。
草丈と花の形はカラーマジシャンっぽいのですが、花色は白とピンクの絞り模様です。
バラもそうですが、実生の株は購入株より愛着が湧きますよね。
シロタエギク
密生した繊毛がはっきりと見えます。
この繊毛のため葉茎は美しいシルバーグリーンとなっています。
シロタエギクは経年と共に茎が木質化して草姿が乱れるので、挿し木で株を更新します。
このシロタエギクは挿し木更新で3代目の株です。
シルバーリーフはバラとも相性がいいので欠かせない植物の一つとなっています。
シュウメイギク
シュウメイギクは名前に「キク」と付きますが、キク科ではなくキンポウゲ科の植物です。
花はキク科のガザニアのような集合花でありません。
キンポウゲ科の植物の多くは花弁を持たない花で、このシュウメイギクも同様です。
花弁のように見えるのは萼片が変化したもので、本来の花弁は退化しています。
中央には球状になった雌しべの集合体、その周囲を多数の雄しべが取り囲んでいます。
イヌホオズキ
イヌホオズキはナス科ナス属の一年草です。
日本中至るところに生えていて、いわゆる雑草ですね。
花冠が5裂した白い花は極小(6~7㎜)ですがナスの仲間らしい星形です。
果実は小さな球形で秋になると黒く熟します。
▼イヌホオズキの果実
ホオズキを名乗るならせめて赤くなれ…と思いますが、草姿がホオズキに似ていることから付けられています。
別名はバカナス。
全草に有毒物質を含むので、食用にはなりません。
まあ、この果実を食べようと思う人はいないと思いますが(笑)
パプリカとナス
▼パプリカ
▼ナス
ナス科つながりでパプリカとナスです。
パプリカはトウガラシ属、ナスはナス属です。
以前はピーマンを育てていたのですが、最近はパプリカの美味しさにはまっています。
熟すと赤や黄色になって甘みが増しますが、熟す前の状態で収穫して食べています。
肉厚でジューシーで大変美味。
定番の肉詰めやチンジャオロースもいいですが、グリルで焼いてかつお節と醤油で食すのがお気に入りです。
スイートアリッサム
スイートアリッサムはアブラナ科ニワズイナ属の一年草です。
一年草ですがこぼれ種でよく増え、翌年も花を咲かせます。
花には甘い香りがほのかにあり、そのせいかアリなどがよく蜜を吸っています。
花はアブラナ科らしい4弁花。
リトルチュチュ
リトルチュチュは、サントリフラワーさん作出のゴマノハグサ科スコパリア属の多年草です。
花径5㎜程度の小さな花を株いっぱいに咲かせます。
花は花冠が4裂して平らに開き、裂片の基部には毛が生えています。
リトルチュチュの名前はバレリーナのチュチュに由来しています。
白花と黄花品種を植えていたのですが、いつの間にか黄色だけになってしまいました。
耐寒性があまりないので一年草として扱うことが多いですが、中国地方平野部の管理人宅では庭植えで特に対策もなく冬越ししています。
ユーパトリウム・チョコレート
ユーパトリウム・チョコレートはマルバフジバカマの園芸品種です。
キク科の植物で筒状花のみで形成された頭花を多数咲かせます。
筒状花から突出しているのは2本の花柱で、草姿はセイヨウフジバカマに似ています。
▼セイヨウフジバカマの花
セイヨウフジバカマは地下茎でどんどん増えますが、チョコレートはそうでもない感じです。
ハナムグリ
コガネムシの仲間のハナムグリがバラの花粉を食べていました。
ハナムグリは花の蜜や花粉を餌にする昆虫で、「花に潜る虫」の意味から名前が付いています。
花弁を食べるわけではないのですが、蕾の段階で花に潜ってしまうため、バラの花などは歪な形で咲き進んでしまうことも。
ハイブリッドティーローズの場合は駆除しますが、多花性の品種の場合は放置しています。
ルビーロウカイガラムシ
ゲッケイジュに発生したカイガラムシを発見してしまいました。
ルビーロウカイガラムシの雌成虫です。
去年頑張ってこそぎ落としたものの、幼虫時期の薬剤散布をうっかり忘れていました。
ルビーロウカイガラムシは成虫の姿で越冬し、翌年6月頃にカイガラの下に産卵します。
その数は一匹あたり約1000粒…!
薬剤は効きにくいし、駆除が大変な訳です。
駆除の手順としては、成虫を発見したらヘラなどでこそぎ落とし、冬の間にマシン油乳剤を散布。
幼虫は6月頃から順次孵化するので、全ての幼虫が孵化し終わった頃をめがけて殺虫剤を散布します。
管理人宅では通常6月中旬、7月頭、7月中旬と3回散布しています。
…なんですが、うっかり忘れるとあっという間に振り出しに戻る(苦笑)。
来年は忘れないようにしないと。
まだまだ撮りためている写真があるのですが、今回はこの辺りで。
撮影に使用したスマホレンズについて
今回の撮影に使用したスマホレンズはこちらです。
広角レンズとマクロレンズがセットになった製品で、iphoneやAndroidの他、タブレットにも装着可能です。
15倍マクロレンズ、0.4~0.6倍広角レンズの他、LEDライト、収納袋などが付いています。
広角レンズは通常の写真より幅広い範囲を撮影可能なレンズですが、まだ使っていません。
植物園とか行った時にでも撮影してみようと思っています。
スマホケース、カバーについて
スマホを裸で持ち歩いている人はいないと思いますが、ケースやカバーを使用している場合は少し注意が必要です。
ケースやカバーの厚さによっては画面に影が入ってしまいます。
▼画面に入ったレンズの影
カバーに厚みがあると、カメラとレンズの距離が離れてしまい、レンズの縁が画面に入ってしまいます。
手帳型の場合は、カバーにハードケースが装着されている場合が多く、どうしても厚みが出てしまいます。
そのため、大半の手帳型ケースでは上の写真のように、隅に影が入ると思われます。
ハードケースは大丈夫な場合が多いですが、機種のカメラ形状にも依存するので確実とは言えません。
iphone7と8を比較すると、ごく僅かではありますが8のカメラの方が前に出っ張っています。
そのため、やや厚みのあるケースだと8は大丈夫でも7はダメ、ということになります。
こればっかりは実際に装着してみないと分からないですね。
ちなみに管理人が使用しているケースはこんな感じです。
▼使用しているハードケース
左がihpone8で右がタブレット。
どちらも問題なく撮影可能です。
iphone7では手帳型を使っていたのですが、レンズの影が入ってしまうため、撮影の度にケースを外していました。
かなり面倒な上に、iphoneを裸で持ち歩くという危険な状況に…。
手帳型を使用している場合は注意が必要です。
まとめ
スマホレンズはカメラを持ち歩かなくても気軽にマクロ撮影ができるのが嬉しいですね。
ただしマクロ撮影では僅かな風の影響などでピントが合わなくなるので、風のある日の撮影は難しい感じです。
あと、拡大されすぎて後で見たときに何を撮ったのか分からなくなりがちです(笑)
これとか…
キバナコスモスのような気がしないでもないのですが、筒状花が多いような…。
前後の写真を見ると、キバナコスモスを植えている辺りからは離れた場所にある花の写真で。
他に黄色い花って何があったっけ…と考え中です。
撮影しながらメモを残すとか、普通の写真も一緒に撮っておくとかすればいいのですが、面倒でつい。
正体不明の花の写真が増殖中です(笑)
【追記】
上の写真はマーガレットコスモスだと判明しました。
現在、写真にタグを付けて管理中です。
春になったら毎年写真が大量に増えるので、何とか継続したいところです(笑)